《スキルゲ》スライムのボス化現象 2
おいおい、こいつは何のジョークだよ?
あまりにも規格外の大きさ。これは本當にスライムなのか?
そんなことを考えている自分に気がついて笑ってしまった。
もう、とっくに現実離れして壊れた日常のくせに‥‥‥。
「コイツはやばいで」
晴人の聲で呆気に取られた意識が戻ってきた。
「なんだ?これは? これもスライムなのか?」
「あぁ、モンスターもレベルが上がることがある。大量の人間を食い殺すか、スキルレベルの高い人間を喰らう事や」
「じゃ、後者だろうな」
「なんで、そう思ったんや?」
「ここは小さな町だ。大量の人間が行方不明になったら、流石に大騒ぎになってはずだよ」
僕の言葉になぜか、晴人は小さく笑った。
「こんな狀況で冷靜やな。いい傾向や」
「いや、わからないことが多すぎて、危機が持てないだけだよ」僕はワザとらしく肩をすくめてみせた。
「慌ててパニクるよりも、まだマシや」
そう言うと大鎌を出現させると共に長い柄の先端を地面に勢いよく叩きつけた。
「これが俺流の結界や」
そう言い終えると地面から黒い炎が轟々と湧き上がり、周囲に炎の壁を作った。
あの黒炎は何でもありかッ!
「あのデカ、分刻みでレベルアップして行ってるわ。どんな強者を倒したら、あんなデカいサイズになるんや」
速攻で片付けんとヤバイで、と晴人は付け加えた。
「それ、どのくらいまでレベルが上がりそうなんだ?」
「想像もつかんわ。アイツ、そのうちレベルが上がりすぎて、スライムの形を保てなくなってくるんや」
「形が保てない?」
「そうや。存在が書き換えられると言うか、何と言うか。とにかく、俺らはそれをボス化現象と呼んでいるんや」
「そろそろ、デカが結界を破って來るで。デカは俺に任せとき。賢志は、結界を越えてくる雑魚スライムの処理を頼んだで」
その次の瞬間には巨大スライムが黒炎の壁を破り、結界の中へとってきた。
巨大スライムは晴人はターゲットとして認識したのだろう。4本の手を出し戦闘態勢になる。
それに対して、晴人は大鎌を両手で持ち、巨大スライムと対峙する。
張が張り詰めていく。どちらが先にくのか?
先にいたのは巨大スライムの方だった。そのきは、意外にも通常のスライムと同じ右からの手攻撃だった。
しかし、その手は普通のスライムと比べにならないほどの大きさだ。
更に速さも段違いのスピード。
晴人も完全に避けきれないのか、大鎌を振り、強引に手を反らさせる。
右左右左。
數日間、僕も同じきを相手にしていたはずなのに、晴人と巨大スライムの戦いは別次元のものだった。
晴人の表を見ると、何かのタイミングを計っているようなじだ。
なんとなくだが、晴人の作戦が読めた。スライムは、右左右左と1セットの攻撃が終わると、次の攻撃まで若干のタイムラグがあるのだ。
その僅かな時間で一気に間合いを詰める作戦なのだろう。
巨大な手は、距離が離れているからこその脅威であり、著してしまえば、スライム本の周囲まで攻撃できない。なぜなら、大きすぎて巨大スライム自らも傷つけてしまうからだ。
そして、実際にスライムの攻撃をかわして晴人は前に飛び出した。
背中に黒炎の羽を出し、弾丸のように前進していく。
しかし、僕と晴人の予想を覆すものがあった。
それは巨大スライムから生えた、小さな5本目の手の存在だった。
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