《スキルゲ》獨白

「これまでのおさらいですよ」

そう、蒼井明は笑う。

「まず、僕の最初の目的は、王越賢志さん。あなたのを奪い、西田健一からけ継いだ仮面のスキルを得るのが目的でした。

ところが、北川幸二さんのわがままから、僕はターゲットを王越賢志さんから滝川晴人さんへ変更せざる得なくなったわけですよ」

分かりやすく、聞こえやすく、くっきりと

まるで演劇のような話し方。

他者から見られる事を前提とした、大げさなしゃべり方。

「その目論見は、まんまと功しました。僕は自らのを破棄して、滝川晴人さんのを乗っ取りました。この段階で僕はモンスター化したというわけですね。問題は、ここからですよ」

蒼井明はニヤっと笑った。

「當初の目的は、あくまで王越賢志さんのを奪う事。

滝川晴人さんのを手にれた僕は、を隠しました。

まさか、滝川さんの振りをしてあなたを、王越賢志さんを、騙し切るなんて、できるとは思わないですからね。

けれども『さて、どうしたものか・・・・・・』なんて悩む必要はありませんでしたね。

なぜならば、この時點で僕は、他者の夢を自分の結界を併合化させる特殊なモンスターになっていたのですから。

え?嗚呼、別に偶然じゃないですよ。

最初から、そういう特のあるモンスターになるのは想定済みでした。

人間のモンスター化は、ゾンビを參考にステータス異常を利用したものだと言う話は知っての通りですが

モンスター化と同時にを破棄する事によって、を持たない―――

いや、正確に言うならば、実を持たないモンスターへ生まれ変わる。

これは、実験済みですからね。最初からわかっていた事ですよ。

どうですかね?僕自も、自分がなんのモンスターにったのか、正確に判別ついてないんですよ。

王越賢志さん、滝川晴人さん。どちらか、モンスター報などを調べるスキルを持ってません?

まぁ、インキュバスだと思うのですが・・・・・・

自分の正がサキュバスだと明記されてたら、嫌じゃないですか?」

一気に、まくしたてるような獨白。

ワンブレスで行われた言葉の羅列。

僕と晴人は、呆気に取られて、ただ聞くだけの狀態。

口をはさむ隙すら生じなかった。

けれども―――

まだ、蒼井明の獨白は終わらない。

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