《スキルゲ》夢から覚めて
「ここで疑問なんだが・・・・・・」
僕は、ゆっくりと捕縛されている蒼井明に近づく。
 「夢と結界を統合させているお前が
 を放棄し、この結界で神として存在しているお前が
 結界からはじき出されるとどうなるんだろうな?」
「お前、お前なんかに、僕の計畫がッ!」
 もう、蒼井明は何の余裕も見せない。
暴れた。彼が取った行は、そう表現するしかない。
封じられた四肢を解放させようと、にあらゆる負荷を押し付け、力を放出させている。
その姿は、知を持たない野獣のようにも見える。
だが、暴れれば、暴れるほどに鎖は執拗に拘束を強めているいるように見える。
やがて、蒼井明の目に宿るのは諦めの。
それと―――
「僕は必ず帰ってくる。必ずだ。
僕―――
いや俺は、お前の心臓を握りつぶしてやる」
蒼井明の目には、明確な殺意が滲んでいた。
彼は必ず、帰ってくるだろう。拠はない。
けれども、その強い意志はいずれ、僕に屆く事になるだろう。
ここまでやられて、ここまで掻きされて、それでも
不思議と、それが楽しみにじている自分に驚く。
「良い。だが、次は真っ直ぐ來い。僕の周囲の人間を巻き込むな」
最後に一発だけ、く握りしめた拳を
蒼井明の顔面に捻じりこんだ。
そのまま、彼は後方へ弾け飛び
地面に叩き付けられる事もなく、音もなく消えていった。
それに連するように、周囲からが消えていく。
建、部屋を形するラインだけが殘り・・・・・・
やがて、それも消え去る。
僕も、僕らの意識も―――
無。
全てが無に帰す。
やがて、無から有が生じる。
周囲に線がり、がる。
さっきまで、蒼井明と戦っていた場所と同じ場所。
違うのは蒼井明は消滅しているという事。
それと、僕らを迎えてくれる仲間達が待っていた。
僕は生還した。そして、僕は滝川晴人の救出に功していた。
嗚呼、徐々に実が沸き上がる。
そのが外に零れ落ちないように、自分で自分の抱きしめた。
《書籍化&コミカライズ》神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~
KADOKAWAの『電撃の新文蕓』より書籍化されました。2巻が2022年5月17日に刊行予定です!コミカライズも決定しました。 この世界では、18歳になると誰もが創造神から【スキル】を與えられる。 僕は王宮テイマー、オースティン伯爵家の次期當主として期待されていた。だが、與えられたのは【神様ガチャ】という100萬ゴールドを課金しないとモンスターを召喚できない外れスキルだった。 「アルト、お前のような外れスキル持ちのクズは、我が家には必要ない。追放だ!」 「ヒャッハー! オレっちのスキル【ドラゴン・テイマー】の方が、よっぽど跡取りにふさわしいぜ」 僕は父さんと弟に口汚く罵られて、辺境の土地に追放された。 僕は全財産をかけてガチャを回したが、召喚されたのは、女神だと名乗る殘念な美少女ルディアだった。 最初はがっかりした僕だったが、ルディアは農作物を豊かに実らせる豊穣の力を持っていた。 さらに、ルディアから毎日與えられるログインボーナスで、僕は神々や神獣を召喚することができた。彼らの力を継承して、僕は次々に神がかったスキルを獲得する。 そして、辺境を王都よりも豊かな世界一の領地へと発展させていく。 ◇ 一方でアルトを追放したオースティン伯爵家には破滅が待ち受けていた。 アルトを追放したことで、王宮のモンスターたちが管理できなくなって、王家からの信頼はガタ落ち。 アルトの弟はドラゴンのテイムに失敗。冒険者ギルドとも揉め事を起こして社會的信用を失っていく…… やがては王宮のモンスターが暴れ出して、大慘事を起こすのだった。 舊タイトル「神を【神様ガチャ】で生み出し放題~「魔物の召喚もできない無能は辺境でも開拓してろ!」と実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします。え、僕にひれ伏しているキミらは神様だったのか?」 第3章完結! 最高順位:日間ハイファンタジー2位 週間ハイファンタジー3位 月間ハイファンタジー5位
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