《3人の勇者と俺の語》10章 レベル10

扉をくぐると城だった。

何を言っているかわからないと思うけど、

扉をくぐると城の中だったのだ。

王座があって、赤絨毯がひいてあって、左右に騎士が並んでいて、

當然王座には王がいた。

『これは……いきなりハードルが上がったな』

「みんな、敵が多い場合はなるべく直接相手する人數を減らす地の利を考えるのよ」

2階のたぶん階層ボスは、多數の軍勢を相手にしなければいけない時の戦い方だった。

「部屋の4隅を意識しろ、いざとなれば角なら二人相手するだけで済む!」

なんか僕が考えるより先にんでいた。

バイセツさんとメディアスさんは壁を駆け上がりシャンデリアに昇っていた。

それも、有りだな。

「対処しきれなかったら上のシャンデリアでもなんでも使って一旦距離をとるんだ!」

僕は無理だけどあの3人なら可能だろう。

実際の混戦の戦闘が始まるとクウやカイは機力を生かして走り回っている。

リクはあえて集団に突っ込むことで逆に包囲されないように立ち回っている。

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それぞれ自分に適した方法を考えていている。

自分に適した方法。僕は亀だ。

何人もの剣士が剣をふるってくる、最大限に大きくした盾でける。

たまに突撃、強打。単純にこれだけだ。

単純だから考えない、

二人來た、振り下ろし、薙ぎ払い、共に盾でける後続が近づいてくる前に離れているほうに突撃、

十分な助走による突撃で吹っ飛ばされる。

たぶんダメージはない。それでも止まれない。

止まったら囲まれて終わりだ。

壁沿いを移して最低限背後をとられないように、

距離を詰めようとしてるやつは逆にこちらから突撃して距離が開いたら引く。

人數が多い場合は槍でけん制してないところへ突撃から一気に壁まで走って壁を背に構える。

何人いるんだこれ?

いきなりレベル上がりすぎだろ!

「ワタ兄! そのままその人數釣っててしい! 私も頑張る!」

「クウ! たぶんあの王様が一番強い! いざとなったら他のは無視してあいつを止めてくれ!」

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「わかった!」

リクとカイを見ると、リクは各個撃破。カイは範囲魔法によって複數の剣士を足止めしている。

自分たちの仕事をきちんとしている。

「年下のの子がしっかりと働いているんだ、男としては張り切らないとね!」

聲に出すことで自分を鼓舞する。

距離を開けてあえてもう一度突撃で距離を詰める。

ぐらついた剣士に通常狀態に戻した盾ごと毆りつけ倒す。倒れた剣士に二段階の巨大化、

重と急速な巨大化による攻撃。

2ほどはそれで倒した。

そこでアレが來た。MP切れ。強打、突進、巨大化。

魔法に比べれば消費MPは武技はないけど、僕のMPはないんだ!

全く威張れることじゃないけどね、自分の実力はちゃんとわかっている。

今までき回ったのだって無駄じゃない、この間にも頼もしい仲間が敵の數を減らしてくれている。

クウは予想通り王様の相手になった。

上位敵のようで二刀流のクウをして互角。

そこに他の敵が近づかないようにリクもカイも、そして僕もく。

これぞパーティプレイってやつだね、

未だに圧倒的に不利でも、ごめん僕今すっげー楽しい。

流石にこれだけ切りつけられると太刀筋ってものが見えてくる、

いわゆる慣れだよね。

避けるべき攻撃、そうでないもの、それがわかってくるときのムダがなくなっていく。

神の思がわかる。こうやって僕たちは研ぎ澄まされていくんだ。

この濃厚な戦いの中で僕たちはされていくんだ。

リクもカイもクウも最初この塔にった時とはすでに別人と言っていい。

右前から斬りつけてくる攻撃をしずらして左前の敵の払いを盾を巨大化して対応する。

それが終われば左の敵の耐が崩れるから斧で叩きつける。

僕の予測した通りに敵が攻撃してくる。

予測通りにならなかったのは盾を巨大化した瞬間に、気を失った。

「ん……」

目を覚ますとみんなが心配そうに覗き込んでいた。

「ここは、えーっと。どうなった?」

「だめだった、ワタルがいなくなってワタルがけ持ってた敵がカイに向かって」

「私もMP切れる寸前で対応できなくて……」

「カイが魔法で抑えてたのがあたしのとこに來て」

『後は順番に殲滅された。々荷が勝っておったの』

「いきなり難易度があがったからしかたないわ、今回の敗戦から學ぶことが大事よ」

「そっか、みんなごめんね」

けない気持ちでいっぱいだ。

「あやまらないで! ワタルがそれだけ敵を引きつけていたからなんとか戦えた!」

「ワタルさんが倒れてから崩壊まであっという間だった……

それだけワタルさんに無理をさせていたのです」

「ワタ兄に言われたとおり、私は王様の相手だけで手一杯だった」

それぞれの反省する點をお互いに確認する。

負けたことは問題じゃない、それをどう活かすか、それが大事なんだ。

『戦的には悪くなかった、だがまぁ実力不足じゃの。

それでもいくらか長したし、次に繋がる。』

どうやらさっきの戦いでみんなレベルが上がっているようだ。當然僕も上がっていた。

これでレベル10、しはみんなの役に立てる!

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

イチノセ ワタル

Lv9→11 【有能な家政婦】New!

HP 196→209

MP 66→71

Str 20→25

Agi 17→22

Vit 20→24

Int 20→23

Luk 15→17

【スキル】 神の盾 勇者の卵 用Lv3 観察Lv5New! 忍耐Lv2New!

神の料理人 神のマッサージ師New! 言語理解 大()

魔力作Lv3New! 微小魔力作Lv3New! 盾技Lv3New! 生活魔法Lv1New!

リク

Lv5→6 【戦斧の戦士】

HP 810→950

MP 150→200

Str 70→88

Agi 58→69

Vit 58→71

Int 35→45

Luk 40→48

【スキル】 聖斧の力 頑丈Lv3New! Lv3New! 魔力作Lv3New!

斧技Lv4New! 見切りLv4New! 忍耐Lv5 強化魔法Lv1New!

溜め攻撃Lv3New! 自己活Lv3 鑑定 マジックボックス【極大】

【稱號】決意し者

カイ

Lv5→6 【魔槍の戦士】New!

HP 440→530

MP 700→880

Str 38→45

Agi 55→72

Vit 36→50

Int 82→101

Luk 48→60

スキル 聖槍の力 聡明Lv3New! 忍耐Lv5 天賦の魔力

魔力作Lv5New! 魔力増幅Lv5New! 魔裝武Lv1New!

回復魔法Lv4New! 水魔法Lv3New! 火魔法Lv3New!

風魔法Lv4New! 土魔法Lv3New! 槍Lv4New! 鑑定 マジックボックス【大】

【稱號】決意し者

クウ

Lv5→6 【天才剣士】

HP 860→940

MP 620→720

Str 55→64

Agi 84→98

Vit 48→60

Int 70→84

Luk 110→130

スキル 聖剣の力 天才 直Lv4New! 察Lv2 忍耐Lv5

魔力作Lv3 環境魔力利用Lv4New! 剣技Lv5 見切りLv5New!

魔法Lv4New! 闇魔法Lv3New! 空間魔法Lv3New! 時空魔法Lv3New!

センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】

【稱號】決意し者

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

「なんでだよ!?」

思わずんだ。

「びっくりしたー、ワタ兄どうしたの?」

「いや、だってさレベル10って普通すごいスキル出るんでしょ?

なんなのさ神のマッサージ師って!? しかも職業が冒険者でさえないんだよ!?

何なのさ!!?」

『いや、ブフッ、どんなスキルかもわからんし、ものすごくププ凄いスキルかもしれんぞ』

「いや、もうバイセツさん笑ってるじゃん! 戦いにマッサージって!

家政婦って!?」

そこでみんなの限界が來たらしい、全員大笑いである。

僕のSAN値が振りきれた頃ようやくみんなが笑いから復帰した。

「と、とりあえずワタルさんのスキルを確認しないと、グフ」

『そうじゃの、ちょっと儂の腰でもんでもらおうか、マッサージブフッ、をな、ほら』

もう、どーにでもなーれ。

バイセツさんの、犬の腰を軽くむ。

『ファッ!!!!』

その瞬間バイセツさんが腰砕けのように伏せの勢になる。

『そ、そのまま続けてくれ、頼む』

なんなんだ、ああんでやるよ、どうせ僕はマッサージ師だ。

『ぐおおおおお、な、なんという、あああああ、

儂のが以前のままの時にお主と出會えていたら、ふおおおおおおおお、

この腰痛も、あああああああ』

なんか気持ち悪い。

適當にむとバイセツさんはヘロヘロになっていた。

『た、たまらん……ワタル、なぜこんな運命に巻き込まれた、お主は天才じゃぞ』

褒められている気もするけど、褒められた気がしない。

ま、ワンコだし。いいか。

「そ、そんなに凄いの?」

『お主もしてもらえ、肩こりが酷かったじゃろ?』

「ええ、ワタルくんちょっと肩をんでもらえる?」

フェレットの肩もみなんてしたことないな、まぁここらへんだろ。

「あ、ああああああああああああああああああああ」

「ちょ、突然変な聲ださないでください!」

メディアスさんが急にっぽい聲を出すからドギマギした。

フェレットだぞ。

「お、お願い続けて……」

「は、はぁ……」

「ああ、これは、はぁあああ、ああああ、すごい、こんなの……」

「あ、あの凄くやりにくいです」

「ご、ごめんなさい我慢するわ。……んッ!……ンンンッ!!!」

「もっとやりにくいですよ!!!」

もうおしまい。

名殘惜しそうにする小なんて無視だ。

僕だっておちょくられてることぐらいわかってるんだ。

『今日は一晩休んで、をレベルになじませて明日リベンジだな』

「そ、そうね。みんなもワタル君にマッサージしてもらって疲れを癒やすといいわ」

「はぁ、わかりましたよ。みんなの疲れを一杯癒やさえてもらいますよ」

もう破れかぶれだ。

銅の武を売って手持ちのお金を合わせてなんとか夕食と宿泊費を捻出する。

いよいよマジでやばい。

明日こそはなんとかこの階層クリアして階層の寶箱を手にれないと……

食事を終えて汗を流し、寢る前にみんなにマッサージをすることになった。

「なんか悪いねワタル、よろしく!」

まずはリクから。

腕周りから肩、腰、おしりは無理だから足、

てか、なんでが自然にくんだろ。

その人の疲れているところ、ダメージをけているところが手に取るようにわかる。

そしてどうすればそれが解決するかも。

「んんんっ!? ちょ、あああああ、気持ち良い……あああ……そこ……気持ち良い……」

完全に誤解される。

やばい、ちょっと、やばい。

年下のの子だよ? でもリクもスタイル良いんだよね、

いけない。これ以上はいけない。素數を數えよう、1,2,3,5,7,11

終わる頃には忍耐のレベルが上がっていた。

リクは満面の笑みで眠りについていた。

カイにも同じように施をする。

カイは肩の周りが特に疲れが溜まっていた。

「ワタルさん、そこ、ああああ、そこ、そこが好きです、あああ気持ちいいです。

んんっ!? 凄い!! こんなの初めて!!」

さっきのバイセツさんの聲を脳で再生します。

あーあー何も聞こえないーーー―

忍耐スキルが上がった。

「あり、はぁはぁ、がとうございました……」

そう言うと同時に眠りについていた。

最期にクウに施する。

「だめ、ワタ兄おかしくなる、ダメダメダメ、気持ち良すぎる、おかしくなっちゃうよ―……」

途中し汗をかいたということで中座して、賢者となってなんとか乗り越えた。

忍耐スキルが2つ上がった。観察スキルも上がった。

が終わるとクウもすんごい笑顔で眠っていた。

イチノセ ワタル

Lv11 【有能な家政婦】

HP 209

MP 71

Str 25

Agi 22

Vit 24

Int 23

Luk 17

【スキル】 神の盾 勇者の卵 用Lv3 観察Lv6New! 忍耐Lv6New!

神の料理人 神のマッサージ師 言語理解 大()

魔力作Lv3 微小魔力作Lv3 盾技Lv3 生活魔法Lv1

その夜のレベルアップの痛みは殆ど無かった。

朝一からパンツと一緒に汗と何かを流すハメになった。

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