《3人の勇者と俺の語》12章 カイのトラウマ

『あー、今朝は腰の調子が悪いのー』チラッチラ

「なんか目覚めが悪いわー……はぁ、辛い」チラチラ

コンビが朝からめんどくさいです。

お仕置きしました。

そんなにマッサージされたいならしてあげます。

ええ、やめてって言ってもやめませんでした。

メディアスさんはっぽかったです。

バイセツさんは最高に気持ちが悪かったです。

今は死んだようにとろけている小コンビ。

寢てるとほんとかわいいね。

そんなわけで4日目の朝です。

3人娘は絶好調。

剣の塔攻略も最上階です。

「さぁ、気合れていこう!」

「今日も階層クリアするんだ!」

「塔クリアでワタルさんの食事とマッサージ……」

「ワタ兄の料理、料理、料理……」

目の前に人參をぶら下げると人は実力以上の力を出せるとか出せないとか……

最初の部屋から強敵の予

武士です。刀ですよ!

の甲冑を著た狐の仮面をつけた武士の人數は6人。

『ほほう、なかなかに良い構えじゃな。弟子にしたいくらいじゃ』

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「刀は切ってよし突いてよし、みんな十分気をつけてね」

先生の助言タイムも終えて戦闘開始!

突撃で一気に前へ敵の注目ヘイトを集める。

盾は最大。そして魔法盾、これで全面に壁を作れるようになる。

魔法盾は自分からは前方の視界が確保される、正面から見ると見えない仕様。

いい點もあるんだけど、悪い點もある。

「ひぃ!」

怖いんだ。

盾はあるんだけどそこに迫る攻撃が見えてしまう。

魔法盾がある右側に意識が向きすぎると盾を持ってる左手がわが雑になる。

これは慣れしか無いよね。

引きつけている間に3人娘が一人づつ確実に武士を倒していく。

あの戦力3人に襲われるなんて想像しただけで恐ろしい、

もう一人の武士が助けに行く暇もなく倒される。

そしてその武士も3人に襲われる。

僕が敵だったら頭抱えちゃうね。

ほんとにあの3人は強くなった。

僕は僕なりの貢獻をして彼たちを助けていこう。

払いや突き、切り抜けなど注意する攻撃は多い。

迂闊にさばくと挾まれたりする、壁を利用して死角を作らないように立ち回りが大事。

あんまり僕にかまってると、後ろからリクに袈裟斬りにされた武士が消えていく、カイの魔法で意識を向けるとクウが逆から斬りつける。

そのままその調子で殲滅だ。

「危なげないね。頼もしいよ」

「トオルも強くなったね、安心して任せられる」

「トオルさん怪我してます、治します」

『魔法の盾は便利じゃな、まだし振り回されておるが、戦闘中にも長をじるぞ、なかなかじゃな』

バイセツさんにほめられると素直に嬉しい。

「その盾MPを消費していくからMP管理はきちっとね」

「そういえば新しいスキルのやりくり上手なんですけど、消費MPを抑えているっぽいですね。僕にはありがたいスキルでした」

「ワタ兄もフワフワしてる魔力を使えばいい」

「いや、そんな離れ業出來るのクウだけだから!」

背中にのしかかってくるクウちゃん! とんでもないで戦えなくなっちゃうからやめて! やめないで!

最近3人娘が近いんです。

嬉しいんですけど、3人共タイプが違うけどめっちゃ可いし。

でもね、男の子だから! 恥ずかしいから! 席から立てなくなっちゃうから!

自分の足を踏みつけて気を紛らわせながらリクをそっと降ろす。

「さぁ、次の部屋へ行こう!」

ありがとう忍耐スキル!

次の部屋は薄暗かった。そしてボヤーッと浮かぶ、そのの塊が剣をかしている。

「い、イヤーーーーー!」

「カイ落ち著いてお化けじゃないよ!」

「カイちゃんはお化けが苦手」

そういう一面があるのか、可いな。

『しっかりするのじゃカイ! あの手の敵はお主の魔力をまとった攻撃が有効なのじゃ』

「クウちゃんも魔法攻撃を主に。剣は実だから攻撃は注意してね!」

戦闘自は恐怖からカイが攻撃魔法をMP度外視で撃ちまくって、

クウの魔法がよく効いて危なげなく勝ったんだけどね。

そして僕だけレベルアップ。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

イチノセ ワタル

Lv13→14 【有能な家政婦】

HP 220→228

MP 77→81

Str 29→32

Agi 26→28

Vit 29→31

Int 28→29

Luk 20→23

【スキル】 神の盾 勇者の卵 用Lv3 観察Lv6 忍耐Lv7New!

神の料理人 神のマッサージ師 言語理解 大()

やりくり上手 魔力作Lv4 微小魔力作Lv4 盾技Lv4

生活魔法Lv3

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

夜の訓練(意味深)で忍耐もすでに7。

なんとなーくステータスのびも増えたね。

頑張っていきましょう!

「しかし、カイはしっかりしてるからお化けが苦手ってのは意外だなぁ~」

「実はセイのなんだよね……」

「セイが死者の弔いにカイをって、安置所にカイを閉じ込めてしまって。

鍵を川に落としちゃって。」

「セイのお父さんが帰ってきて鍵開けるまで半日カイは安置所の中で」

「おおう……」

なんというトラウマ、確かにそれなら仕方ないね。

「もう倒したから大丈夫だよ!」

肩にぽんと手を置くとカイが振り向く、涙目だった。

そのままに飛び込んでこられる。これは予想外。

「ちょっとだけ……すぐ、復活します」

イイニホイ、カイはすごくの子らしいの子だから守ってあげたくなるね。

普段しっかりしてるから、これがギャップ萌えという奴なのだよ。

忍耐スキルさんはいい仕事します。

しばらくして落ち著いたカイを連れて次の部屋へ進む。

墓場でゾンビ相手だった。

ブチン

ん? 何の音? と思ったらカイだった。

「燃え盡きろォォォォォォォォォォ!!!」

一面が火に包まれる。ゾンビは死ぬ。

カイは魔力を使い果たして倒れてしまった。

そしてカイだけレベルが上った。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

カイ

Lv7→8 【荒ぶる魔槍使い】New!

HP 660→740

MP 1110→1320

Str 58→68

Agi 84→96

Vit 61→70

Int 120→138

Luk 72→80

スキル 聖槍の力 聡明Lv4 忍耐Lv5 天賦の魔力

魔力作Lv6 魔力増幅Lv8New! 魔裝武Lv2 魔力暴走Lv5New!

回復魔法Lv5! 水魔法Lv4 火魔法Lv5New!

風魔法Lv4 土魔法Lv3 槍Lv5 鑑定 マジックボックス【大】

【稱號】決意し者 暴走する魔力New!

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

うわぁ……

MP切れで寢ているカイのステータスを覗く。

「あの暴走は危険ね。やり過ぎると魂を削るわ」

「これからアンデットと戦うときは気をつけないといけないですね」

「凄かったけどね」

「アレ続いたらたぶんみんな死ぬ」

『わしの尾が焦げた……』

可哀想なので眠っているカイの手のひらマッサージをしてあげる、

苦悶の表で唸っていたカイがニッコリした。ほっこりした。

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