《3人の勇者と俺の語》23章 森と僕と君と敵
扉をくぐると左右を森で包まれた結構な広い道。
今度は先の把握が難しい。
周囲の把握も難しい。
『これは、なかなか厳しそうじゃな』
「周囲を知覚できればいいんだけど、一応魔力知を外に張る方法もあるけど、
魔力効率が悪いのと相手に気が付かれるの」
「ん、大丈夫空間魔法でそういうのある」
空間魔法、生知、魔力知、空間認識。
これを組み合わせることで立的な地形の把握、そこにいる生命、魔法生命の正確な位置を知ることが出來る。
「そんな便利な魔法あるんだ」
「いつも使ってる。きちんと警戒してる」
「そうだったんだ、ありがとう」
「う、うん。みんなの安全大事」
ちょっと照れてるクウは可いなぁ。
「左の森比較的近いとこに20くらい、その奧だいぶ先に10、右の森結構先に30くらいの集団。道真っ直ぐ行くと5くらい固まってる。それが一番遠い」
「道を通ると混戦は必至だな。左の森の集団から奇襲をかけられるといいんだけど」
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「けど、20って大丈夫かしら……」
「先に見つけられれば、魔法で減らしたいね」
「カイの魔法で森に火をつけちゃえば?」
「いや、それやったらこの部屋の人みんな死んじゃうよ!!」
おそろしいリク考えはともかく、道を土魔法で分斷できたらいいかもなぁ……
「カイ、左右の森を土魔法で壁を作って分斷できない?」
「數十メートルなら出來るかもしれないですが、音がなるから、風魔法で音を消して……うん。ある程度なら出來ると思います」
よし、囲まれないように念の為にその手も考えておこう。
「そしたら左の森から侵しよう」
カイの風魔法で空気の振を抑える。これによって僕達の歩く音とかをほとんど無音で進むことが出來る。
「前方敵発見。狼、コボルトの集団」
『厄介じゃの、どうするワタル』
「手前に土魔法で壁を左右に作ります。わざと中央は空けといて、
進路を限定して四方八方から攻撃されないようにしようかと」
「いい案ね、ただ狼の跳躍力はバカにできないわね」
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「クウの闇魔法で壁の手前を隠して、そこに堀と罠を仕掛けようかと」
『あくどいのぉ、しかしいい作戦じゃ』
「そしたらカイ。音を消して壁と堀を作ってもらえる?
堀の底には棘でも作って、完したら闇魔法発。そしたら攻撃開始だ!」
音を消しながら慎重に壁を作っていく。強度は大していらない、
わざと開けている所があれば無理に壁を越えようとはしないだろう。
狼は登ろうとするだろうから、そこには堀の落としだ。
『しかし、その意地の悪い作戦はウォルっぽいのぉ」
「そうね、あの子は悪辣な罠をよく思いついてた。
私の名聲に傷がつくから本當にやめてしかったわ」
『最後には奇略の魔とか呼ばれておったものな』
「はぁ……」
そういえばまだ勇者と話せてないなぁ……最初にあった時以來だ……
「出來たわワタルさん」
「よし! クウも準備いい?」
「大丈夫~」
「じゃあ、行こう!」
リクがトマホークを集団へ投げる。
僕もシールドを投げる。
數のコボルトと狼に突き刺さる、
モンスターの敵意が一気にこっちに向く!
”アオーーーーン!!”
狼が遠吠えをする。
しまった!
「クウ全の敵のきは!?」
「右の森の集団が散開しながらこっちに來ている、でも遅い。警戒してるんだと思う、まだ大丈夫」
「音に関して失念していたわね、私も鈍ったかしら」
「いえ、僕のミスですただ、計畫通り行きましょう!」
もう一度壁の切れ目にシールドを放つ。
コボルト數を始末する。
狼が壁を超えてくる気配もない、左右の回りこみも警戒している。
中央部へみんなで遠距離攻撃。視界の邪魔になる木々は切り倒して盾に収納してある。
狼が全然こないな……
理由はコボルトを始末してわかった。
ほとんどが堀に落ちて傷をおってけなくなっていた。
可哀想だが魔法で止めを刺した。
「右の敵が道を超えた、そろそろ見える」
この設備を利用したいな。
「壁の向こう側の木を何本か倒そう、あっちに注意を引きつけよう。
風魔法で木を倒す。
「うん、みんなそっちに固まって移し始めている、奧の敵も一緒なりそう」
「合流した頃に広範囲攻撃魔法を叩きこもうそのあと壁を利用して各個撃破で行こう」
「本當は40をまとめてしまうと危ないんだけど、この壁戦法はかなり有効だからなんとかなるでしょう」
ちょっとそれは思った。でもカイの合魔法の威力は半端ないからね。
木が倒された辺りに敵が集まった。
緑のゴーレムやゴリラみたいな棒をもった敵、木から手足が生えたような化もいる。
風魔法のウィンドストームにロックバレッド石弾を混ぜ込んだ魔法をカイが放つ。竜巻に巻き込まれて高速で飛びう石礫が敵を削る、舞い上げられる敵もいた。
見るからに火に弱そうだけど、森で火を使う度はない。
壁の後ろまで代すると生き殘った敵が追ってくる。
ここでさらに僕が土魔法の初歩で地面を泥狀に変化させて、
カイの魔法で出來た堀に敵を落とす。
「今です!」
その上から水と土魔法の合わせ技、
土石流で生き埋めにする。
メディアスさんをして、ここまで容赦無い案はなかなか立てられないという、
生き埋め戦法。敵は死ぬ。
「私、ワタル君がし怖いわ」
『ウォルもここまで容赦無いことはしなかったぞ』
「孔明の罠です」
誰もわからなかったけどいいんです。
殘すは道の先にいる5のみ。
巨大な剣をもつグリーンジャイアント4と完全武裝した一回り大きい巨人。
あれがこの部屋のボスに間違いない。
「巨大な堀を作って落として生き埋めって言ったら軽蔑する?」
『い、いやまぁ合理的じゃけども……』
「い、いいんじゃない? 安全に倒せるのなら」
先制二人もドン引きだ。
「私は楽できるならそれでいい」
「うん、萬が一ケガしたらあぶない」
「魔力は問題無いです、それで行きましょう」
3人娘は現実主義で助かる。
20m位の深さのを掘る。
薄い土魔法で表面を覆う。底には水分の多い泥が10m程溜めてある。
の壁は表面をらかにしてし濡らしてある。まず登るのは不可能だろう。
「行くぜ!」
リクが斧を投げる、僕も盾を投げる、クウは魔法、カイも風魔法を打つ。
流石に首は撥ねられなかったが、計畫通り全員でこちらに向かってくる。
殘念そこは罠だ。
敵が乗ったのを確認して表面の土魔法の化を解く。もがいているが、上がれない。やっておいてなんだけど。酷すぎる。
しかし一番大きなボスはなんと味方を摑んで踏みつけて登ってこようとする、
完全に怒り狂ってるね。仕方ないね。
完全武裝じゃなければね。
「カイ」
「はい」
最後のトドメに火魔法と土魔法、簡単にいえばマグマをの中に作り出す下の泥からは水蒸気を上げながら化していく、グツグツと煮えたぎっている。
マグマの直撃をけるボスはたまったもんじゃないだろう。
そのままマグマに飲まれて埋まったいった。
生命反応が消えることを確認して戦闘終了。
『なんというか』
「ええ、なんですかね、この気持は」
先生方はドン引きです。
「味方の被害も皆無ですし、大勝利でしょう」
大切な3人に怪我なんてさせられないのです。
僕は鬼になる!
寶の回収をしている途中に気がついた、土砂で埋めた敵の寶箱の回収が面倒だということに、要課題である。中は鎧とか武もいくつかあった。
今使っているのより上級な黒鋼鉄の武はありがたく使わせてもらう。
たくさん敵を処分したカイと僕のレベルが上った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
イチノセ ワタル
Lv21→22 【家政婦系勇者】
HP 320→380
MP 169→200
Str 59→64
Agi 52→56
Vit 55→61
Dex 68→76
Int 53→60
Luk 37→40
【スキル】 神の盾 勇者の卵【孵化】 用Lv5 工夫Lv3
観察Lv7 忍耐Lv7 神の料理人 神のマッサージ師 農畜産業の神 言語理解
大晩() やりくり上手Lv5 魔力作Lv6 微小魔力作Lv6
盾技Lv6 生活魔法Lv5 農業魔法Lv10 拷問Lv5New! 聖剣作Lv5 罠New
【稱號】 聖剣の聖との絆 苦痛の申し子New!
カイ
Lv12→13 【魔導を歩む槍士】
HP 1350→1510
MP 2320→2540
Str 118→129
Agi 166→182
Vit 124→135
Dex 160→181
Int 238→252
Luk 123→130
【スキル】 聖槍の力 冷靜沈著Lv3(聡明が上位変換) 忍耐Lv5
天賦の魔力 魔力作Lv8 魔力増幅Lv8 魔裝武Lv6 魔力暴走Lv6New!
回復魔法Lv8 四元素魔法Lv8New! 魔法合Lv6New! 罠New! 建築New!
複合詠唱LV7 槍Lv7 幸運Lv5 鑑定 マジックボックス【大】
【稱號】決意し者 暴走する魔力 神々の加護 勇者との絆
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
なんか酷い稱號を手にれた。心外だなぁ。
ちょっと無理をさせたカイの休憩も兼ねて最初の部屋に戻って晝食とする。
「砂渡を倒した戦法も良さそうですよね。」
「そうだね、地味だけど飛べる敵以外には非常に有効だと思う」
「下にトゲトゲ作ればさらに強力になるんじゃないワタル?」
「重が重いやつだとただいとこに落とすほうがいいけど、し軽い奴はそっちのほうがいいだろうね」
「ワタ兄、時空魔法に時間をゆっくりにするのがある。落としの上に仕掛けておけば集団でも足並み揃えて落とせる」
「それはいいな、次も考えよう」
「それにしても、マグマは有効ね、冷やすと固まるからダメージ與えてから窒息のコンボもあるわね」
「「「いいね~~」」」
『なぁ、メディアス……』
「言わないで、戦いに勝つことは大事、それ以上もそれ以下もないわ。
ただ、私はこの子たちの將來が不安」
先生たちの心配をよそに、僕達の非道な罠談義は大変盛り上がった。
【書籍化】王宮を追放された聖女ですが、実は本物の悪女は妹だと気づいてももう遅い 私は価値を認めてくれる公爵と幸せになります【コミカライズ】
聖女のクラリスは王子のことを溺愛していた。だが「お前のような悪女の傍にいることはできない」と一方的に婚約を破棄されてしまう。 絶望するクラリスに、王子は新たな婚約者を紹介する。その人物とは彼女と同じ癒しの力を有する妹のリーシャであった。 婚約者を失い、両親からも嫌われているクラリスは、王子によって公爵に嫁ぐことを強要される。だが公爵はクラリスのことを溺愛したため、思いの外、楽しいスローライフを満喫する。 一方、王子は本物の悪女がクラリスではなく、妹のリーシャだと知り、婚約破棄したことを後悔する。 この物語は誠実に生きてきた聖女が価値を認められ、ハッピーエンドを迎えるまでのお話である。 ※アルファポリスとベリーズカフェとノベルバでも連載
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