《3人の勇者と俺の語》28章 砂漠に降り立った農業の神

回復魔法では大分楽になったけど、

どうにも頭がボーッとしているのが抜けない。

『まぁ、まだあの激戦の疲れは抜けんじゃろ、旅は萬全で挑むべきじゃ。

しっかりと休むが良い』

「あんな短時間であの戦いを戦い抜けたことのほうがおかしいのよ、

ゆっくりと休みなさい」

先生達にもそう言われたのでオアシスの街サラフでしばらくのんびりすることになった。

シスターラスタにも塔を攻略したことを伝え、

ギルドには塔の仕組みなんかをレポートにて提出した。

忘れていたけどカレンさんはもう一つの知らせも持ってきてくれた。

僕達全員のC級冒険者への昇格とC級パーティ昇級だった。

カレンさんが合流することと、もっと詳しい話を聞くことでB級まではほぼ確約されているそうだ。

首都の冒険者ギルドへ必ず寄るようにと厳命された。

今僕はオアシス橫にある農業地帯を歩いている。

砂漠とはいえしでも食料は生産しないといけない。

恵まれたことにオアシスから富な水は使える。

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他の土地から大量の土を持ち込んで何世代も前の人達がここに農場を作り上げた。

凄い苦労があったんだろう、5萬Haヘクタールくらいあるそうだ。

スイカ、トマト、メロン砂漠でも栽培できる作は存在する。

甘みが強く高級な贈答品に使われることも多いそうだ。

確かに、味しかった!

ギルドの依頼に農地拡張ってのがあった。

この街の長からの依頼だった。

腐葉土などの運搬、土壌の改善、水路の構築。

ギルドの依頼というよりは事業ってじだけど、

職系PTってのもいるらしい。家作ったり、運搬したり、

荒事をしないPT、そういうのに対する依頼のひとつだそうだ。

んで、僕は農業魔法を試しに來たのだ。

農業魔法

LV1 耕作:土を耕す

Lv2 種子定著:種が付くのを補助する

Lv3 土壌把握:土壌の狀態を知ることが出來る

Lv4 土壌改善:土壌の分をいじることが出來る

Lv5 微生作:土壌にいる微生の活を上げることが出來る

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Lv6 水質作:水の分や土壌に含む水分量などを作出來る

Lv7 魔法生創造:魔法によって土壌を改善する微生を作ることが出來る

Lv8 地殻変:大地の構造を変化させる

Lv9 気象作:天気を作できる

Lv10 発育・作:作長を作できる。また質も作できる

「なんですかこれ!!!???」

はじめて確認したけど。

おかしいでしょこれ!!

明らかに神の力じゃないですか!!

ギルドの依頼地で土壌把握を使ってみる。

うん、砂だね。

農地の方で使ってみると、土、各種微生、蟲などの生が確認できる。

ちょっと乾燥傾向が強いけど、長い年月をかけて培った吸水力によって農地としての機能を維持している。

結局砂漠が農地に向かない理由は保水能力なんだよね。

なんかの漫畫でビニールシートを一面に引いて土を輸送してる漫畫があったけど、そんなじで水を保つ能力を持たせてあげれば良い。

「嫌な予もするけど」

地殻変で砂漠の砂の下に保水機能のある層を作る。

その上の砂を土壌改善と水質作、そして魔法生

手をかざすとズズズズズと地面が振している。

手からキラキラとしたが土に降り注いでいく。

砂がし水気を含んできた。

そして異変が起きた。

僕を中心に砂のがどんどん変していった。

そこにあるのは以前の砂ではない。土だ。紛れも無く土だ。

土壌分析でも最上級の農土と出ている。

そこで気がつく。

範囲が広すぎた。

10km四方の正方形の茶の土。

100,000m×100,000m=10,000,000,000㎡つまり100萬haだ!

北海道に存在する農地面積に近い農地を一瞬で作ってしまった。

しかもだ、やりくり上手のおかげかスキルのおかげか、

MPをほとんど使わない。1km四方でこの農場を作るのに20くらいしか消費しない。ぶっ壊れもいいとこだ。

やってしまったことは仕方がない、やり始めたら最後まで。

カイを呼んであぜ道と水路を作ろう。

なんかここまでやると逆に楽しくなってきちゃうね。

カイも土作などはお手の

あっという間に10km四方の立派な農地の完だ!

ギルドへ報告へ行くと大騒ぎになっちゃった。テヘペロ

「ワタル イチノセ氏をサラフの名譽市民とする!!」

巻き起こる大喝采。

サラフを治めている偉い人からあれよあれよとこうなりました。

農業部門の長にしてくれるというありがたいおいもけたけど、

お斷りした。夢の公務員よさらば。

その後街からの距離がありすぎるので農場用道路をしっかりしたものを作った。馬車がすれ違えるぐらいのしっかりとした道だ。

これでこの土地に暮らす人々もかになっていくだろう。

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だいぶ先に気がつくのだが、ワタルはこの時もう一つミスをしている。

魔法生の存在を忘れてしまったのだ。

健気な魔法生たちは環境中の魔素をモグモグ食べながら、

延々と土壌改善を広げていくのであった。

世界最大の砂漠の一部が世界最大の穀倉地帯になるのに、

20年ほどの時間は必要であった。

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農地を作った報酬は莫大なものになり、

一括ではとても払えないため冒険者ギルドの銀行的な預かり所に定期的に振り込まれることとなった。これでもう、一生お金に困ることは無いだろう。

問題は、この力を利用とする人々が現れることだ。

カレンさんの口利きで一応匿してくれる事にはなったけど、

噂は止められない、厄介なことにならないといいけど。

大宴會を抜けだしてベットに橫になってウトウトしているとお告げがあった。

【無事に塔の試練を乗り越え勇者の力に目覚めましたね】

【よくやったな、最後の敵はやり過ぎたかと心配したぞ】

【アル、しこの民と話すことがあります。待っていていただけますか?】

【おお、すまんな。それではこの先の旅路に加護あらんことを】

神聖な気配がひとつ消える。

【……ふいぃぃーーーーーー、いやーアルッチいると張するんだよね。

聞いて聞いてアルッチにこないだ花もらっちゃった。なんかさ、ふと見たらソナタのような花でつい手にれたくなって、とか言ってんのくっさいよねーーー!でもさ、かっこいいんだ、アルッチが言うと絵になんの、もうさ。思わずけ取っちゃうよね。もう耳まで真っ赤よ。あ、まあいいや。バルビタールなんだけど、どうやらまだけるような狀態じゃないんだけど、黒竜のおっちゃんとこで龍脈知っちゃったみたいなんだわ。おっちゃんの近くで悪さは出來ないと思うけど、一番離れてるこの大陸の龍脈あたりからちょっかい出してきそうな気がするんだよねー。砂爺がいるから大丈夫だとは思いたいんだけど、どっちにしろ次は砂爺のとこいってもらうつもりだったからちょうどいいや、次はこの大陸の中央にある砂漠の大迷宮最下層にいる砂爺に會ってね。でっかいダンジョン都市だから楽しいと思うよ。てかさ、農地。何あれ凄いね。農業魔法なんてあったんだぷぷぷウケル。まぁ、いいや頑張って!】

相変わらずだな。

目を開くと3人と一緒に寢てた。潛り込んできたな。

床を見るとカレンさんが祈りを捧げていた。こわいわ!

「と、言うわけで次の目的地は砂漠の大迷宮です」

「ダンジョン街バルテントスですね。この街から北東に1週間ほど移します。

街道もありますからそこまできつい行程では無いと思います」

さすがはS級冒険者、地理に疎い僕達の強い味方だね。

「ワタル様が私にお乗りいただければ2日でお連れします、どうか卑しい私めにお乗りくださいハァハァ」

前言撤回。

「取り敢えず移の準備ですね。買いや馬車の手配をしましょう」

カイが完全無視で話を進める。いいぞ、もっとやれ。

「馬車なら商業ギルドかな? ワタ兄お金はいっぱいあるよね?」

「ああ、そこはもう心配いらない。たぶん一生」

「ボクはワタルに出會えて幸せだよ!」

結構リクって現金な奴なんだな。

とりあえず、目標が決まりき出す。

異世界ものお約束のダンジョンだ。

僕は心躍らせていた。

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