《天才年、異世界へ》第14話
「あ〜、いつの間にか學式終わってたな〜」
そう言っているのは、みんながしてやまない弘一郎さんだ。
「ごめんね〜」
そう言って乃が謝る。
ちなみに現在、弘一郎、乃、シャル、ユエの四人で學園の廊下を歩いている。
この學園は完全実力主義でクラスも績で決まる。ユエが同じクラスだっのには全員が驚いた。
「ひどいですよ〜」
「ごめんごめん。だって街ではあまり強そうには見えなかったし」
「それは、弘一郎さんに比べたらみんなそう思いますよ!」
そんな話をしていると、後ろから聲が聞こえた。
「おい」
當然弘一郎達は無視する。
「おい!無視してんじゃねえ!」
相手が騒ぎ出したので仕方なく振り向く。
「は〜、何ですか?」
「お前、いい連れてんじゃねえか。よこせよ」
「お斷りします」
「あぁ⁉︎」
そう言って相手が騒ぎ出したので、周囲の注目を浴びる。
「おい、あいつ。『紅蓮』のリヒトだぞ」
「何⁉︎……あいつ死んだな」
そんなひそひそ聲が聞こえる。
リヒトは気分を良くしたようで、
「今ならそのと全財産おいてったら命だけは許してやる」
(増えてるし。渡すわけねえじゃん。バカなんじゃねえの?)
そこでふと辺りが靜かになったので、弘一郎は周囲を見回す。
すると、唖然とした様子のギャラリーと怒りを堪えた様子のリヒトがいた。
「?」
「聲に出していましたよ」
そう言ってシャルが教えてくれる。
「なるほど。まあ、問題ないか」
「な、舐めやがってぇ‼︎」
そう言ってリヒトは毆りかかってくる。
それを冷靜に見ながら弘一郎は、半歩橫に移して顔の橫を通り過ぎていく拳を後ろに引きつつ、足を掛けた。
「うおっ⁉︎」
當然倒れたリヒトに向けて、弘一郎は軽く・・威圧を當てながら言い放つ。
「おい、今度さっきのようなこと言いやがったら……」
「い、言いやがったら?」
「……殺す」
「ひ、ひぃっ!」
怯えながらリヒトは逃げ出そうとするが、弘一郎の威圧を當てられているため、けない。
ジョワアア
そんな音が聞こえて弘一郎がリヒトを見ると、失していた。
「全く、汚ねえな。その程度で突っかかってくんなよ」
そう言って弘一郎は達を連れて去っていく。
その後、弘一郎はその出來事を見ていたものから、
『絶対に逆らってはいけない男』として、認知されたのであった。
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