《転生先は現人神の神様》23 アラクネと聖

ふんふふ~……ん?

魔眼じゃ見えないが、このじは人間か? 不死者の森と化している場所に3人いるな。このまま上空で様子見するとしようか。こんな所に來る好きは誰やら。

魔王種までいるのにな。

ん……ん!?

名前:ジェシカ

種族:人間

別:

職業:聖職者

分:平民

稱號:聖

年齢:16

ほっほ、噂をすればなんとやらだ。

名前:エブリン

種族:人間

別:

職業:聖職者

分:貴族

稱號:聖の親友

年齢:21

ほうほう。

この娘はともかく、もう1人がなぁ……?

……こいつはまた、世知辛いな。

邪魔 巡禮 聖 渓谷 排除 森……etc。

なるほど、ねぇ……。まあ、様子見だな。さて、どうしたものか

達が戦場跡地まで行ったが……アラクネはかず。

君も様子見か。思考的にどうやら好戦的では無いようだな。

……アンデッド達が聖達に気づいたか。

ほう、"カースレジスト"か。呪い対策だな。

ふむ、さすが聖職者のPTだ、不死者にはめっぽう強いな。

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魔法》の"ターンアンデッド"で溶ける溶ける。

更に"ホーリーサークル"か。魔力抵抗に勝てない限り不死者は近寄れんな。

だが、戦闘を始めてしまったな。アンデッドは生命に集まるんじゃない。

魔力に集まるんだ。魔法を使えばここにいるぞとぶようなもんだ。

おーおー、ワラワラ集まってきたぞ。

戦場跡地で木が無いから日差しを遮ってないのがせめてもの救いか。

とは言え、アンデッド達は"ホーリーサークル"で近づけないからなぁ。

アラクネに狩られたのか、この辺りに上位アンデッドはいないようだし。

殲滅が先か、魔力切れが先かだな。魔力が切れたらアンデッドに囲まれて終了。

殲滅速度の方が上なら生存おめでとう。さて、どっちだろうな。

……結果はほぼ見えているが。

おや、アラクネはこのアンデッド達にかなりうんざりしているようだな。

自分の縄張りに雑魚共がウジャウジャとってきてるわけか、うざったいわな。

しでも倒してくれるならもはやスルーか。

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……ああ、ついにき出したか。

"ファントムビジョン"

さあ、良いぞ。好きにきたまえ。

1人が聖と親友の背後に回る。そして……。

エブリンの足を斬り背を押して、"ホーリーサークル"の外へ。

それに驚いているうちに、背後から聖を刺し、何かを奪い逃げ出した。

エブリンは"マナシールド"で守り、ジェシカは犯人に"ファントムビジョン"で都合のいい幻覚を見せた。これにより致命傷は避けている。つまり即死はない。

重癥なのは違いないが。死な安死な安。

"ファントムビジョン"って《妨害魔法》の超級だけど、見え方が変わるだけで、斬った時や刺した時のまでは変わらないのよね。だから、完全に防ぐわけにはいかなかったわけだ。

さて、神か。久々に翼だそう、うん。

翼を出してから、降りてゆく。

「邪魔よ」

右腕を軽く振り、邪魔なアンデッドを消し飛ばす。

そしたら2人の前にし浮いた狀態で止まる。

「"エクステントキュアオール"」

2人の狀態異常、エブリンは呪い。ジェシカは呪いと毒を解除する。

「"エクステントハイヒール"」

更に2人の斬られた、刺された場所を治療する。これで大丈夫だろう。

「あ、貴は……」

「……ただの冒険者」

左腕についてる赤い腕を見せながらそう答える。

私が用あるのはアラクネであって聖では無いのだ。

アラクネの近くまで転移して話しかける。

「魔王種のアラクネ、私の従魔にならない?」

おーおー、悩んでる。治すのに邪魔なアンデッド消し飛ばしたのを見たからな。

「何なら戦ってもいいわよ」

……おっ、やる気かな。

「いつでも良いわよ」

き出したか。

このアラクネ、種族はデッドリーアサシンアラクネと言うらしい。

暗殺猛毒蜘蛛? アサシンスパイダーの進化系かね?

魔王種だけあって持ってるスキルがカンスト間近だ。

《暗》に《隠》に《知》か。《》はカンストしてるな。

まぁ、下半蜘蛛だしな……。

【固有】が《猛毒攻撃》に《魔法糸》の2個持ちとはやるじゃないの。

おっと、右手をの前からでるようにかし、"マナシールド"で防ぐと、プラスチックに小石が當たるような軽い音が響く。……針? いや、か!

そういえば蜘蛛ってを飛ばすらしいな。《猛毒攻撃》の飛ばしか。

恐らく《暗》判定なんだろうな。

さて、次は?

……中々でかい"アースランス"じゃないの。私のよりでかいな。でも無意味だ。

飛んできた"アースランス"をし橫にずれ、中間部分を蹴り飛ばす。

私にれたことによるレジストと、蹴りの衝撃によって々に砕け散る。

「なっ……」

「うむ、気が済むまで付き合うぞ」

あ、悔しそうですね。む、《魔力糸》か。

おっおっ、これが拘束プレってやかましいわ。

《魔力糸》つまり、魔力なわけだ。レジスト対象なんだよ、これも。

つまり、軽く力をれるだけで千切れる。

「よっ」

「なんっ……」

はっはっは。

「くっ、"ウォーターミサイル"!」

再び右手をでるようにかしつつ……。

「"リフレクション"」

飛んできた圧された水が、ルナのでた距離ぐらいに差し掛かった時、不意に消え、そしてすぐに同じが、アラクネへ向けて飛んでいった。

「なっ! ぐぅ……」

「《月魔法》で使える"リフレクション"よ。魔法を反するの」

「《月魔法》なんか聞いた事が……」

「かなり條件厳しいもの。従魔になったら教えてあげるわよ?」

「……まだまだ」

……力を見せたら従うんじゃないんですか。できる限りボコボコにしろとでも?

これから仲間にしようとしてるのにそれはどうなんだろうなぁ……。

……《痛覚耐》持ってるからいいか。面倒だし蜘蛛足切り落としてやろうか……。

それでダメならしょうがない諦めよう。

「じゃあ、私の番ね」

アラクネが構える……が。

「"魔導武裝マギアームズ"」

周囲に6本の武を作する。屬は無3本と水と風と土。

アラクネが目を見開くが、関係なく攻撃を開始する。

6本並んで飛んで行き、アラクネの前で左右3本ずつに別れ、足を狙う。

避けようとしたところで無駄だ。足は6本、剣も6本。

避けるためにいたことにより、重心がかかり止まった足を切り飛ばす。

「ぐぁっ!」

《痛覚耐》であって、無効ではない。軽減されるとは言え、切り飛ばされれば當然痛い。しかも、切り飛ばされるのは1本ではないのだ。

まず最初に重心のかかった足が飛び、バランスが崩れるが、すぐ立て直す。

だが、立て直すのに別の足に重心がかかる。そしたらその足が飛ぶ。

続く痛みに直した瞬間。殘り全ての足が飛ぶ。

恐らく2本の足であろう手は殘しておいてやろう。

「あ……うぅ……」

足が飛び、支えるものが無くなった為、3メートル級になる蜘蛛のを地面に付け、項垂れている。

「まさか……人間1人にこうも簡単に負けるなんて……」

ん、んー?

もしかして:やり過ぎた。

魔王種ともなると自我がある。そして、魔王種は魔の個としては最高クラスである。容は個々によって違えど、なからずプライドがあると……。

そして今まさに、そのプライドが砕け散りましたね?

……あ、もう何か面倒くさい。

「私は、これで死ぬのか……」

…………もしもーし。私の目的忘れたの? 蜘蛛じゃなくて鳥さんだった?

「私は従魔契約に來たと言ったはずなのだけれど? ……まあ、嫌々なられても困るし、死にたいのならこのままトドメ刺してあげるわよ?」

「…………」

まだ悩むなら、従魔にはいらない……と言いたいが、どうもそうじゃ無さそうだな?

「私の土地は広いし、果樹園と化してるから木は多いわよ? それに、言っとくけど貴十分強いからね?」

「だが、今まさにこうも簡単に……」

「魔王種と言えど、たかが魔の分際で私に勝とうと思ってるのがそもそもの間違い。神に勝てるわけ無いじゃない」

そう言って基本ステータスを見せる。偽裝してない、神の方だ。

基本ステータスとは名前から年齢の事で、スキルとかは表示していない。

「こ、これは……。私は神様に刃を向けたと……?」

効果抜群だー。ダメな方向で。

「あー、そういうの良いから。戦っても良いと言ったのは私。それよりも、従魔となるか、何もなかったことにして今まで通り暮らすか選びなさい」

「な、なります! ならせて下さい!」

お、おう。隨分元気になったな。さっきの落ち込みようはいったい……。

うん、下手に知能あると面倒ね。契約はご利用的に。

「じゃあ、まず治さないとね。"リストレーション"」

欠損を回復させる"リカバリー"の上位版だ。

"リストレーション"は疲労がなく、欠損に加え臓なども治す。

伝子からを復元回復する魔法だ。

「おお……!」

「さて、契約しましょうか。名を與えるわ」

「はい!」

「貴の名前は、そうね……ベアテ」

「ありがたき幸せ。大切にさせていただきます」

主を見つけて仕える者の気持ちは私には分からんが、非常に活き活きとしているので、いいことなんだろう。

それよりも、何か《魔法糸》で卵?繭?みたいなのを作りだしたんだが……。

「……ああ、最適化か」

「はい。申し訳ありませんがしばらく眠りにつかせていただきます」

「気にせずゆっくりしてきなさい。家に運んでおくから」

「いえ! そんな事は……!」

「貴は私の従魔になったの。貴の世話は私の役目よ。それに、どうせ起きたら私に仕えるつもり満々じゃない。1番重要な最適化。その時ぐらいは一切気にせずゆっくりしてきなさい? それが私のためにもなるのだから」

「……ありがとうございます」

深々とお辭儀して、糸に包まれた。

さて、後は……。後ろの2人か。どうしたもんかね……。

振り向きつつ聲をかける。

「さて、貴方達はどうする? 行く宛はある?」

「……ありません」

「無いですね……」

まあ、そうだろうな……。

これも縁というやつか。

「なら貴方達も來なさい。帰るわよ」

ベアテの卵を"プレスティージオ"で持ち上げ、"ゲート"で土地に繋ぐ。

ちなみにこの"ゲート"、転移門だが、慣れると門のデザインは自由に変えられたりする。初期狀態だとただ黒枠が出て、繋いだ先が見えるだけ。

"ゲート"の魔法自に含まれている機能だが、"ゲート"自がかなりの難易度の為、やってる人はほぼ居ないとか。と言うか、できることに気づかれていないとか。

ちなみに私は霊達が刻まれた白い門を作っている。

「行くわよ? 今後は家でゆっくり考えればいいわ。この場所がいいと言うならそうすればいいけれど」

周りを見るが、當然森である。しかもアンデッドが沢山いるだろう森である。

まあ、落ち著けんわな。

それよりも、妖霊がチラチラと門からこちらを見ているのが気になる。

帰ってきた? 來るの? お帰り? 的なじでチラチラと見ている。

霊達が見える魔眼持ちは、優しい人が多いそうだ。

小さい時から15センチ、30センチ程の妖霊達と接する為だろうと言われているらしい。可いからな、こいつら。

さて、卵を通して、自分も通る。

遠慮がちに2人もってきた。卵を置いて、近くの椅子に付く。

2人にも座らせ落ち著くのを待つ。

2人の人生だ。2人でゆっくり決めればいいさ。どうもしっかりしているようだしね。自分達で道を選ぶだろう。ある程度のサポートぐらいはしてやるさ。

……そろそろあの子達が起きそうだね。

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