《老舗MMO(人生)が終わって俺の人生がはじまった件》23話 いざ、ダンジョンへ
ダンジョン攻略の準備に取り掛かる。
と、言ってもすでにそれを見據えて魔道制作をしてあるのでダンジョンでの食事などの準備だ。
拡張したアイテムボックスは商人スキルの影響で1000種類2000個る。
しばらくはこれで問題は無いだろう。
これ以上上位だと高レベル魔獣とかの素材が必要になるからどっちにしろ現狀だと難しい。
ダンジョンで出來る限りドロップ品のストックも作っておきたい。
ホントは狩人になって剝ぎ取り回數増やしたり盜賊のドロップ増やすスキルなんかも取りたいが、それもおいおいやっていけばいい。
効率のいいクエストを渡り歩いていく方法もあるが、多分だけどクエスト経験値がこの世界は無い。
今までのクエストはなくともなかった、そう考えるとこの先も無いと思っていた方がいいだろう。
正直VOでクエスト経験値無しでパワーレベリングは不可能だ。
あまり生き急いでも仕方がない。
ゆったりやっていく。ユキムラは心からそう思っていた。
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調理スキルを全開である程度の食事を用意できた。
日本人であるユキムラは攜帯シャワーや攜帯トイレまで作っていた。
蟲除け付きの個室になっている。すごい熱だ。
ダンジョンの中だろうが蟲除けつき天幕も一緒に出せば、セーフティゾーンが作れ睡できる。
敵が接近した場合のアラーム機構も作ったので、ログアウト出來ないこの世界のダンジョンでも対応は可能なはずだ。
ユキムラはイベントがあれば何日もろくに寢なかったり、そういうところはきっちりと鍛えてある。
目が覚めたらすぐPCを立ち上げてイベントをやる。そんなことは朝飯前だ。
「この世界で死ぬとどうなるかもわからない。マージンはしっかり取って無理はしないぞ」
それがユキムラが一番大事にする目標であった。
「それではユキムラ様いってらっしゃいませ」
「師匠! 僕、頑張るから無事に帰ってきてね」
村長とガッシュ、レンに見送られ村を後にする。
自発的に発熱する魔道を組み合わせた森までの道は、雪が降っても積もることはない。
定期的に源も置いてあるので、道に迷わず安全に採取や採掘から村へと行き來できる。
村人の安全に関してはユキムラは妥協することなくこだわっている。
森へとる。
各採取場所までぐらいは平石を置いて歩きやすくしてある。
さらに奧へと進みゴブリン村跡地、ここからは獣道だ。
照明で照らしながら進む。
久しぶりの冒険でユキムラは興している。
暫く進むとゴブリン村に配置してある蟲よけの効果が切れる。
俯瞰視點だと數のの気配がする。
襲ってこないは基本的に無視をするつもりだ。
迷わないように等間隔で照明を設置しながら歩いて行く。
蟲よけはそれなりの數を用意しているが無駄遣いはできない。
それに戦闘してレベルをあげるという目的もある。
殘念ながら、なのか襲われることはなく目的の場所へと到達する。
倒れた柱、長い時間風雨に曬された石像、蔦で覆われた壁。
雰囲気のある場所だ。
まだ日は十分に高いがダンジョン攻略前にここで休憩をとっておく。
適當な石に座りサンドイッチと野菜スープを出す。
食事が必要だったり睡眠が必要だったりは不便かもしれないが、生きていると実する。
周囲を見て過去の景を想像したり新鮮な気持ちでユキムラは満たされていた。
食事を終え排泄を済ませダンジョンへと挑む。
地面に開いた片側だけ扉の殘ったり口に照明を立てる。
中はどれくらいの時間人が來ていないのかわからないが外よりも溫かい空気をじる。
いまのところ魔獣の気配はない。
攜帯用の照明をにつけて、初めてのダンジョン攻略の開始だ。
照明魔道はとにかくこれから先大量に必要だから暇さえあれば作した。
おで様々な攜帯の照明が用意してある。
ダンジョンで主に使うのは壁にり付けて全を照らすタイプだ。
ユキムラはダンジョンなど必ず全てのマップを埋めるタイプだ。
ダンジョンを歩くと視界+αくらいでマッピングが行われていく。
こういったところはゲーム使用で親切設計になっている。
暫く進むと初めての敵に出會う。
窟こうもり、50cmくらいのコウモリだ、羽を広げると1mくらいになる個もいる。
數は結構いるがそんなに攻撃力も強くなく空を飛んでるとは言え、狹い窟ではあまり脅威にはならない。
スチールソードを改良して作った剣を抜く。
薄っすらと刀剣がっている。ミスリルを混ぜ込み強度、切れ味、攻撃速度を高めている。
屬石を使って屬も付與できる。
まぁコウモリならこちらから攻撃しても倒せる。
レンやガッシュとのトレーニングでシステム補助のないきもユキムラは鍛えている。
脳がきを理解しているので筋はいいらしい。
あのステータスはあくまでもゲーム的な補助の數値で、ユキムラ自がを鍛えたりするとステータスは変化しないが明らかにきは鋭くなり強くなる。
來訪者であることは+ステータスの恩恵という狀態で戦える。
過去の伝説にある來訪者がみな強者とされていたのは、そういうことなんだろうとユキムラは予想している。さらにスキルとかもあるからね。
ユキムラに気がついたコウモリが襲い掛かってくる。
ダンジョンの敵は基本的にプレイヤーを見つけると襲ってくる。
當たりのような攻撃にカウンターを合わせて真っ二つにする。
新しい剣の切れ味が良すぎてし戸ってしまう。
そのまま同時に飛んできたコウモリを斬りつける。
真っ二つだ、今のはカウンターではなく普通に攻撃したが問題はなかった。
ばっさばさと數が多いので羽ばたく音もうるさい。
次から次へとコウモリを斬って落としていく。
カウンター以外も使った初めての戦闘もユキムラの完勝であった。
攻撃がくればカウンター、來なければ斬りつける。
々と試しながら戦っていたが気がついたらこうもり達は魔石になっていた。
魔石とドロップアイテムであるコウモリの羽は素材や調合材料になるのでありがたく拾っていく。
ユキムラは自分自もこの世界で戦えることを確認した。
の中にドキドキと別の、言ってみれば男だったら持つ冒険心のようなが脈打つのをじる。
これからこの世界はどれだけのを見せてくれるのか、ユキムラのワクワクはどんどん大きくなっている。
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