ファス村からジュナ－の街へはだいたい馬で半日くらい。

ユキムラ、レン、村長の3人は馬車に揺られ一日かけて街への道程を移する。

馬車は２頭引きタイプ。

もちろんユキムラが々と改造している。

まずはサスペンション、サスペンションに風屬の魔石を利用した魔道を使っています。

ほとんど浮かせているようなものなので馬車を引く馬の負擔軽減だけでなく、どのような悪路であっても室は快適な空間を約束されています。

いざという時は力を魔導エンジンに切り替えて自走できます。

すでに自車です。見栄えの問題で馬を連れているって狀態です。

実は飛べます。はい飛びます。

足回りにはゴムに似た樹脂とミスリルを混ぜ合わせたに魔力を通しており、灼熱の地でも極寒の中、たとえ凍結した路面だろうとしっかりと地面を摑みます。

その場での旋回さえも可能なコーナリング能は既存の馬車とは一線を畫します。

と、いうか、これは馬車なのだろうか？

外郭も一見するとただの木目調の落ち著いた外観ですが、外壁には常に化魔法や退魔魔法が展開されており、戦闘の際でも堅牢な防拠點になります。

攻撃方法も多彩で各種屬魔法を発可能な主砲が前後４門、高速で鉄弾を打ち出す機銃が２門備えられています。

部の空調は魔法によって管理されており、広く取られた室には各種調理セットや快適な睡眠を約束するベッドルーム、浴槽つきシャワールーム、トイレ、客室まであります。

そしてなんと！　村との転移裝置までついています！

お値段はたぶん國家が傾くほどになったでしょう！

ユキムラが今後の旅の移拠點、く我が家のつもりで妥協せずに作り込んだ一品になっています。

「ほんとに進んでるんですよね……」

窓から見える景は確かに移しておりこの馬車が進んでいることはわかる。

ただ、室にいると全くそんな様子がわからない。

ユキムラとの直接的な接點がなかった村長は彼のやることなすことに驚かされ続けている。

馬車の中だということが信じられない、普通に家の中にいるのと同じだ。

二頭の馬も一応馬によって馬車を引いてはいるが快適そうだ、ほとんど重さはじていない。

今はレンが馬をっている。

村長とユキムラは街道沿いに定期的に照明を設置しながらのんびりと移を楽しんでいる。

「師匠、このペースだと今日中に到著は難しいですね。ペース上げますか？」

「約束の日は５日後だしそこまで急ぐ必要もないから、野営でもしながらゆっくりといこう」

「わかりました、確か、しばらく行った場所が川も近くて、開けている高臺があったはずです」

「頼んだー」

レンはすっかり頼もしくなっている。

いろいろな技もそうだけど知識も、戦いもび盛りってやつだ。

レンの言うとおり數時間ほど進むと川沿いの開けた場所に出た。

まだ日も傾き始めたぐらいで水面がキラキラと輝いている。

河原は背の高い植もなく見通しも良い、急な増水でも安全な高臺は野営にはぴったりだ。

「キレイなとこだね」

「街との間の休憩地點として人気があります。

この馬車ならまず襲われることはないですが、見通しがいいこの場所なら安全です」

馬車を止め、馬たちにも休憩を取らせる。

川の水を味しそうに飲む二頭の馬は川面に跳ね返るが當たってとても綺麗だ。

馬車の天井部分からアタッチメントを展開すると簡易馬舎になる。

休憩を終えた二頭にブラッシングと餌をやってレンが戻ってくる。

外に配置したテーブルの上にはユキムラが作った料理が並べられる。

さきほどそこの川の釣りポイントで釣った魚を香草焼きにしてみた。

あっちの採集ポイントでもキノコや山菜が取れた。これはスープに使用した。

それと村から持ってきたフカフカのパンだ。

食材や料理の種類がちょっと頭がおかしい（褒め言葉）ほど富なこだわりをVOは持っていた。

  稱號の一つ全レシピ調理なんて數名しか持っていないはずだ。

  當たり前の様にユキムラは手にれていた。

ユキムラは自炊など出來ないが、この世界ではスキルよる調理で名シェフにも劣らない。

  スキルに頼らない調理も人並みくらいにはなっている。

  社會に適合していくユキムラ君であります。

「いやー、街との移中とは思えないうまい飯じゃったー」

「師匠が來る前はかったいパンとしょっぱい塩漬けでしたから……」

「それに野生のや魔にも怯えておったからの、さらに盜賊などもな……」

し薄暗くなった周囲と違って煌々と照らされる馬車の周囲、蟲除け、もう魔除けと言ってもいいソレのせいで、よほど強力な魔でもいなければ近づいてこない。

車へれば強力な魔だろうと撃退も容易だ。

車外に配置した知結界にった対象に自掃を行うモードもある。

完全に戦車だこれ。

簡易馬舎も結界に守られる。

ユキムラはこの世界に來て畜産を通じて、尊いの命へのと同時に命を頂いている食のありがたみも知った。

出來る限り馬も仲間として守ってやりたいというこだわりから防備も萬全、手を抜くことは無い。

自走できるし、飛べるけどよほどのことがなければ馬も守ります！

食事を終えてふと空を見ると空一面が宇宙だった。

何を言いたいかユキムラにもわからなかったが、最初にその宇宙を見たときに思ったことは宇宙がそこにある、だった。

照明を落とし社のだけがれ出るこの一面の闇、

そこに浮かび上がる星空。

ほんとうにしい星空だった。