《日本円でダンジョン運営》side ダニエル part 4
「ふぅ、倒したか」
「ああ、もうそいつらから障気はじない。間違いなく死んだ」
流石にボスだけはある。全力とは行かないが、かなり力を使った。
「ねぇ、そんなところで突っ立ってないで、早くウルフリーダーの魔石取ってダンジョンコア取りに行きましょうよ」
「カレンはやっぱり貪だな」
「貪でなにが悪いのよ。利益のために何かするのは當たり前でしょ?」
「はは、それもそうだな」
中はちゃんとした乙なのにこういうところは冒険者なんだよな。だから惹かれたんだけど。
「そこの2人、イチャイチャするなら宿に戻ってからにしなさい。魔石ならもうナーダルが取ったわ。早く行きましょ」
「だってさ、ダニエル。どうする?」
「そうだな、続きは宿でだな。早く行こうぜ」
「お前ら、ほんと否定しないのな」
魔石を持ったナーダルがあきれた顔で歩いてくる。
「……ナーダルは宿全を軋ませるくせに。カレン、行こうぜ」
「……ラムはよく堪えられるわよね。そうね、ダニエル。ラムも一緒に行きましょ」
「……そんなに周りに迷を掛けてたなんて。うん、早くダンジョンコアを回収しましょう」
「おい、ちょっとお前ら。それはどういう意味だ」
ナーダルを無視して俺たち3人は部屋の奧の扉を開ける。
「階段ね」
「階段だな」
「たぶんこの階段を下った先にダンジョンコアがあるのよね」
そこにあったのは螺旋階段だった。カレンの言う通り、この下にダンジョンコアがあるのだろう。
「ちょっと待てって。まだ言い忘れてたことが」
「早く行きましょうか」
「そうね」
焦った様子のナーダルを置いて俺たちは階段を降りる。なんだ?この階段妙に長いな。
ナーダルと一定の距離を置きながら階段を降りること數分で、ようやく扉にたどり著いた。
「じゃ、開けるぞ」
俺はみんなに合図して扉を一気に押し開く。扉の先にあったのは、
「なに、これ。ダンジョンコアなんて無いじゃない」
「森?」
「はぁ、言わんこっちゃない」
視界一面に広がる大森林がそこにはあった。
「障気の流れからおかしいと思ってたんだ。確かにここはできたばかりのダンジョンだが、総合的な難易度はおそらくランク50越えだろう」
つまりそういうことか。ここは迷宮都市にあるようなランク50を越えたダンジョンだと。
「そういうのは早く言いなさいよ!」
「そうよ。他の話に突っ込むだけ突っ込んどいて、1番重要なことを話さなかったなんて」
「すまん、俺が悪かった!」
……これはどうみてもナーダルに細かいことを聞かなかった俺たちの責任だろう。だが、カレンが起こっている以上勝手に口出しするわけにはいかないな。とはいえ、流石にナーダルが可哀想だ。助け船ぐらいは出してやろう。
「それは一旦おいといて、この後どうするんだ?ダンジョンコアが狙えないって解ったなら、素直にギルドにこのダンジョンの存在を報告すべきだと俺は思うんだが」
「まあそれがいいんじゃない。結構近場にあるし、ここまでのマッピングもしてあるから攻略者にはなれると思うわよ」
「私もそう思うわ。今はギルドに報告して金貨1枚貰った方がいいわ」
「俺も特に異論は無いぜ」
「じゃあ決まりだな。街に戻ろうか」
攻略者か、やっぱり言い響きだな。それになれるなら、白金貨なんて安いもんだ。
「ナーダル?安心してるみたいだけど話はまだ終わってないからね?」
「ひいぃっ」
後ろから何か聞こえるが、ご愁傷様とだけ思っておこう。
じょっぱれアオモリの星 ~「何喋ってらんだがわがんねぇんだよ!」どギルドをぼんだされだ青森出身の魔導士、通訳兼相棒の新米回復術士と一緒ずてツートな無詠唱魔術で最強ば目指す~【角川S文庫より書籍化】
【2022年6月1日 本作が角川スニーカー文庫様より冬頃発売決定です!!】 「オーリン・ジョナゴールド君。悪いんだけど、今日づけでギルドを辭めてほしいの」 「わ――わのどごばまねんだすか!?」 巨大冒険者ギルド『イーストウィンド』の新米お茶汲み冒険者レジーナ・マイルズは、先輩であった中堅魔導士オーリン・ジョナゴールドがクビを言い渡される現場に遭遇する。 原因はオーリンの酷い訛り――何年経っても取れない訛り言葉では他の冒険者と意思疎通が取れず、パーティを危険に曬しかねないとのギルドマスター判斷だった。追放されることとなったオーリンは絶望し、意気消沈してイーストウィンドを出ていく。だがこの突然の追放劇の裏には、美貌のギルドマスター・マティルダの、なにか深い目論見があるようだった。 その後、ギルマス直々にオーリンへの隨行を命じられたレジーナは、クズスキルと言われていた【通訳】のスキルで、王都で唯一オーリンと意思疎通のできる人間となる。追放されたことを恨みに思い、腐って捨て鉢になるオーリンを必死になだめて勵ましているうちに、レジーナたちは同じイーストウィンドに所屬する評判の悪いS級冒険者・ヴァロンに絡まれてしまう。 小競り合いから激昂したヴァロンがレジーナを毆りつけようとした、その瞬間。 「【拒絶(マネ)】――」 オーリンの魔法が発動し、S級冒険者であるヴァロンを圧倒し始める。それは凄まじい研鑽を積んだ大魔導士でなければ扱うことの出來ない絶技・無詠唱魔法だった。何が起こっているの? この人は一體――!? 驚いているレジーナの前で、オーリンの非常識的かつ超人的な魔法が次々と炸裂し始めて――。 「アオモリの星コさなる」と心に決めて仮想世界アオモリから都會に出てきた、ズーズー弁丸出しで何言ってるかわからない田舎者青年魔導士と、クズスキル【通訳】で彼のパートナー兼通訳を務める都會系新米回復術士の、ギルドを追い出されてから始まるノレソレ痛快なみちのく冒険ファンタジー。
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