その男は、自らに魔法を掛けた。アンデットとなり、永久に生き永らえる魔法を。そして死なないを手にれた男は、死した仲間のと魂をそのに取り込んだ。

男は、勇者だけは殺すことはできなかった。あの時勇者と出會わなければ、大賢者にはなれなかったからだ。その男は、勇者に恩義をじていた。仲間を殺しアンデットとなったその晩、勇者を殘して旅に出た。

アンデットとなった男は、その外見故に、誰からもけれられなかった。男は、名聲を手にれられなくなった。男の心は、荒んでいった。

その男は、自らをカースキングと名乗った。そして人間をアンデットに作り替え、亡者溢れる國を作り出した。

男は、世界の全てをした。大地の、空の、海の、森の、命の、全ての力をした。男の眷屬たる亡者達は、世界の全てを飲み干していった。

男は過去に目を向けた。歴史には、邪神がモンスターを生み出したとされている。邪神の力は、かつての世界の守護竜でさえ及ばなかったという。その男は、邪神の力をした。

ある日亡者が殺され、男の下に一人の人間が訪れた。勇者だった。勇者は、勇者であるが故に、かつての仲間であった男を殺した。男のは、剝がれ落ちた。後に殘ったのは、男の骨だけであった。

勇者は、男の骨を丁寧に埋葬した。墓碑が立てられ、男はかつての英雄として祀られた。