「それでお前のダンジョンの力を見たい。それで朗報があるんだが」

なんだそのにやけ顔は。なんとなく嫌な予がするぞ。

「まあ、聞きましょう」

「獣王國ヴォルドーの王、ライオスが3日後お忍びでこの街を訪れる。目的は獣神の混沌迷宮の攻略。そして、真の獣神への挑戦だ」

「ライオスって誰ですか？」

「そこからかよ。ま、それも仕方ないか。ライオスは実力至上主義國家の國王だ」

「ええと？」

実力至上主義國家ってなんだ？

「要するに獣人含む全人類中最強の存在だ」

「それが私のダンジョンにやって來ると？」

「そうだ。ダンジョンの力試しにはピッタリじゃないか？」

……ピッタリかなぁ。

「とりあえず50階層からの設備を強化するか……」

「あ、今の狀態のままで頼む」

お前は私のなんなんだ。