《日本円でダンジョン運営》混沌の住まう階層

私はコアルームに戻った後、異常が無いのを確認しすぐに99階層に向かった。

この階層は、大ボスの中で唯一部屋が変えられていない。部屋の中心に黒い靄、カオスゴッドが渦巻いているだけだ。一応マルムルーナにカオスゴッドは気を付けろって言われてるから、危険が無いように見えても警戒はしておこう。

「カオスゴッドですか?」

……。

渦巻く靄に話しかけてみたが、反応が無い。

「あのー、聞こえてます?」

返事がない。これは知が無いタイプか?

このまま話しかけても意味が無さそうだし、これはもう帰っても大丈夫そうだな。

「ジョセフィーヌ、帰ろうか」

「グルルル」

「ジョセフィーヌ?」

ジョセフィーヌが渦巻く靄を異常なまでに威嚇している。

「どうしたんだ?」

「グルルル、ワンッ」

早く帰ろうと促してくる。ジョセフィーヌもそう言っていることだし、帰ろう。そう思った時だった。

『君は何故生きているんだい?』

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