《日本円でダンジョン運営》陣地設営 ワールドイーター
12時になり、陣地設営が始まった。ちなみに、マルは陣地を作らないらしい。まあ、その方が心置きなく戦えるのだろう。
今回もほぼ予想通りだが、ワルドが朝側でマルが夜側を選んだ。ちなみにワルドはワールドイーターのあだ名だ。ワルだと悪ワルとなってしまうので、ワルドだ。ワルーは語呂が悪い。
というわけで、ワルドの陣地の様子を見に來た。見に來たのだが……。
「おおっ、久しぶりだべな。元気だったべか?おらは元気だったべ」
陣地としてそこにできていたのは巨大な街だ。そして非常に見覚えがある。一番最初にワルドに會いに行った時の街だ。今はそこを中心街としてさらに大きく発展しているらしいが。
そして、住民の巨人も全員移ってきている。まるで丸ごと街を持ってきたかのようだ。そんな街を歩いていると、思わぬ再會をしてしまった。
「お久しぶりです」
「うん?なに言ってるか聞こえないべ。そうだ、肩に乗せて父ちゃんのとこまで連れてってあげるべ」
あの時に肩に乗せて貰った巨人だ。未だに大ボス以外と普通に話せない。敬語になってしまう。
「いや、どんな様子かは確認できたのでいいです」
「口がいてるのはわかるんべが、何を言ってるかわからないべ。さ、乗るべ」
と言いながら手を差し出してきた。しょうがないので、ジョセフィーヌに乗って巨人の耳まで運んでもらう。
「今日は遠慮しておきます」
「ん?そうべか。そんじゃあ、力比べが終わったらまた來るべ」
「はい」
そして、ログハウスまでとんぼ返りした。
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