《日本円でダンジョン運営》予定調和

「ああっ?誰がお前みたいな馬鹿に負けるって?」

「もちろん貴様なのじゃ」

「なんだとぉ?よし、今から勝負だ。格の違いを見せてあげるよ」

「臨むところなのじゃ!」

「待った、二人とも。力の差を確かめるためにこの力比べトーナメントを始めたのに、今やり合ったら意味無いだろ」

あらかじめ示し合わせてあったかのように喧嘩を始めたサンとマルを慌てて仲裁する。意味もなく暴れられたら面倒だ。ジョセフィーヌの手を煩わせてしまう。

「ふん、それもそうだな。馬鹿太、ちゃんと勝ち上がれよ。お前はこの手で倒さないと納得しなさそうだからな」

「それはこっちのセリフなのじゃ!貴様は徹底的にボコボコにしてやるのじゃ!」

放って置いたらまた喧嘩を始めそうな雰囲気だが、流石に実力行使はしないと思うので放置する。

というよりすぐに決著がつきすぎて時間が余りすぎている。ナーダルの居場所もたいして変わっていない。

「次は我ですね。オレイノスタナトス様。よろしくお願いいたします」

「コォォオオ」

相変わらずオレイノスの言葉はわからない。なぜかフレイは理解していたようだが。

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