《日本円でダンジョン運営》守護竜の

「やーいやーい、負けたのじゃー」

流れるようにマルをからかうサン。

「うるさい。それとも、お前なら守護竜に勝てるって言うのか?」

「うっ、それは……のじゃ?」

そして秒速でサンを論破するマル。

「勝てないくせにうるさいんだよ」

「でも、でもなのじゃ!次わらわが勝てば貴様より強いのじゃ!」

「ぐっ、大丈夫。こいつはきっと慘敗するさ」

なんとも同レベルの言い合いだ。

「主の従者よ、アドゥルはどんな様子だ?」

「ワン!ワンワン!」

「……主よ、すまないが通訳をしてもらえぬか?」

バルトはバルトで、ちゃんとアドゥルを心配していたようだ。戦いにしか興味が無い戦闘狂かと思った。

「かなり良くなってきているから1週間以には目覚めるらしいぞ」

「そうか。それならよいのだ」

バルトはベッドの上のアドゥルから目を離し、サンとマルを見た。

「……賑やかであるな」

バルトは、遠い何かを見るように言った。

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