《俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~》プロローグ

『ギフトを取得しました』

この日から、年は最強になった。

これまで最弱で、何度も死にそうになった彼が、人生四苦八苦を験し、最強となった。

「はっはは…はははは!」

それをわかった年は狂う。

だが彼は知らない。その能力が不完全だったことを。

彼は知らない。

ギフトでも補うことができなかった「勝ち」と「負け」の代償を。

「……」

そして彼は、強い信念を持ち、なんども勝ちと負けを経験した年に負けた。

その差は明らかだった。

経験値、魔力の均等度、力、計畫力。

そのすべてで、年は彼を上回っていた。

圧倒的な力の差だった。一目瞭然な経験の差……。

そして彼は怒り狂う。

そしてその中で知る。一番大切なことを。ギフトなんかじゃできないことを……。

彼は泣く。そしてそのが崩れ去るとき、彼の頭の中に一つの信念がよぎった。

――――――――――もう一度、生きたい。

そして彼の意識が消え去るとき、彼の瞳の中には、あの時の年が映った……。

――――――――――まっ……て!!!………!!!

年は確かにこう言ったはずだ。

『待って!死なないで!!!ボクが必ず、助けるから……!!』

―――――――――ありがとう。でも、助からないかも、しれない……。

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