「どうして、また……？」

「わかりま、せん……」

ここは救急醫療室。

彼らにとって、二回目であろう場所だ。

暗い顔をしているサテラに、シアノンはを噛んだ。

「何か知ってる！リオン様は絶対に、なにか、しっているわ……お願い。彼を、たすけてあげて……」

「っ…つ！……ごめんなさ、い」

シアノンは「助けてあげて」とサテラの耳元で小さく囁き、髪を揺らして、後ろを向いてから苦く悲しい笑みを浮かべてその場を去った。

殘されたサテラはその場に崩れ落ち、ひたすら涙をこらえた。

そして、それを壁に隠れてみていた人がいた。

「サテラちゃん。すまないよ……まだ計畫は、続いているんだ…」

「何私れてんだよ！任せたって準隊長サンに言われただろうがよぉ！なぁ、レスナァ？」

「っ………はい、準査隊長。すみませんでした。」

――――――――――――――――――――――――――――――☆

「くっ！」

起きたら、そこは知った天井だった。

だいぶ最近に來たところ、救急醫療室……。

そしてしだけ不思議な思い出が殘った場所だ。

「ケッ！もうここには來たくねぇや……」

そう言って俺はベッドから降りようとした。

ふと、思ったことがある。

――――――――――――計畫、フラグ、襲撃、スパイ、組織……。

嫌な予しかしない単語だが、何かがつながる。

もしもその計畫が俺に対するものならば。

もしも今までで數えきれないほどのフラグが発生しているのならば。

襲撃も、スパイも、組織も、どこかの計畫だ。

そして。それは無限ループになるだろう。

まだし難しく、ごちゃごちゃしているが、しこの世界がわかった気がする。

俺が特別だってことだけは。

「くっそ。この點滴地味に邪魔だな……」

腕に針が刺さっている。點滴っすね。

これを外したら命の危機……ってことはないと思う。

外しても良いとは思うが、固い、痛い、外せん。

――――――――――――仕方がない。このまま行こう。

俺は點滴が刺さったまま移することにした。

サテラに用がある。もっといいろいろ、聞きたいんだ。

「うわっ……俺力ねぇな。」

長い間寢ていたからだろうか、がなまっているようだ。俺はベッドにゆっくりすわってし考えた。

レスナのステータスとか、非常に興味がある。なんせサテラの上なんだ。興味がありすぎる。

何処で知ったのか。

多分この前だろう。そういえば……。

『さすがにニンゲンが魔の技をけて、異常がないはずがなかったか…？』

『えぇ、私の不注意ですね。———————————隊長』

レスナがサテラの上だと思う理由は3つのある。

その一は敬語で話していたから。でもそれはサテラの癖だ。まだそれで特定はできない。だがそれにプラス、「隊長」と言っていたからだ。そしてもうひとつ。サテラの雰囲気が違う。

聞きたいことなら山々だ。

だから、サテラとレスナを探しに行く……。

「うわぁ……」

余りに力の無い自分にため息をつく。

この時間帯で俺は何をされたのか……また分析してみよう。

もし、レスナの方が上なのなら、彼の言うことには従わなければならない。

そしてもしもサテラが本當に優しい格なのならば……で魔法を使ってくれたのではないか。

けどよ……俺の能力を落として何の意味があるんだよ？

分析した。

何にもわからなかった。まず基本の事すら何も知らない。

俺……何も知らなかったんだろうなぁ…。

生きてた頃とは大違いになった俺の手を、じっと見つめた。

ヤンキー、怖い、近づきたくない、不良。

そんなイメージだった俺。心の中で否定し続けたんだ。やっとし、変われたと思ったんだがなあ……。

「だが、こんなんじゃけねぇぞ？」

俺は考え込んだ。此処からくには、どうすればよいのか、全く考えつかなかった。

――――――――――――僕が力を貸してあげようか？

――――――――――――あんだってぇ？

あいつだ。フラグが何とか言ってきたやつの聲が、また俺の頭の中に響く。

そのは気持ちの良いものではなかった。

――――――――――――いつもサテラに貸してもらっているから、魔法の貸し借りは慣れているよね？

――――――――――――……貸したことなんざぁないがな。

――――――――――――はは。そうだったね。じゃぁ、めんどくさいから始めちゃうよ。

――――――――――――……ショージキ不安。

――――――――――――……僕を信じて。僕は、、君なんだから。

彼はまた意味の分からない言葉をつぶやく。

――――――――――――さっさと始めてくれ。

――――――――――――『能力増強！』……あれ、軽いロックがかかってた。

――――――――――――はぁ？

――――――――――――あ、ううん。何でもない。いってらっしゃい。

そう、彼は言って、脳に聲は聞こえなくなった。

「うぉ」

妙にが軽い。恐らくさっきの魔法が効いたのだろう。

サテラより、レスナより、彼は強いことが確信された。

魔法の流れ、個人的に合わさった魔法の強さや度合い……俺はサテラとレスナの魔力オーラを見たことがある。

それに比べてみると恐らくそれをはるかに上回るだろう。

さて、考えるのはおしまいだ。行かなければ。

「ふぁ！？」

ドアを開けると、サテラとレスナがそこにいた。

二人とも暗い表をしている。

「な、なぁ、リオン。あのさ、聞きたいことが、あるん……だけ……」

「すまない」

閉じる瞼に逆らって、何とか俺はレスナを見上げた。

彼は人指し指をあげて、俺に向かって魔法を放っていた。

「オレの特別スキル「催眠魔法」だよ……準人君。本當にすまない…………」

「……」

俺はゆがんだ表をしながら倒れていく。

殘された気力で俺は言った。

「何故……ですか……？」

それは今まで俺が聞きたかったことと、

今の行についての質問でもあった。

そして俺はまた深く眠る――――――――――――――――――――——————————。