《俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~》第十二回(三十六日目~) 俺の記憶喪失(上)

「うぅっ!!!」

僕の目はまたゆっくりと開く。

これは何回か験している気がするのだが、に覚えがない。そしてそのせいか、に妙な疲労が走る。

目はうっすらと開いている。そしてそのせいか視界はしぼやけ気味だ。

「わぁ!リーゼルト君!目が覚めたんだね!??良かった!」

「……よかったな、リーゼルト。多分聞きたいことは山々だろうな。ゆっくり聞かせてやろう。」

「リーゼルトくん。私よ。リオンよ。……?」

彼の異変に気付いたのは、リオンだった。

僕は何も答えず、呆然と天井を見つめている。

ふと、橫を見てみた。僕は消えりそうな聲でやっとこぼした一言は、

「君達……ダレ?」

それに、一瞬三人とも固まった。どうやら目の前の三人はこのことに反応ができていないようだ。

でも、本當に、本當にわからないんだ……。

「リーゼルト君!あたし!シアノンよ!覚えてないの!?」

地面に跪き、彼は俺の手を握る。

僕は彼のことを思い出そうとするが、記憶にない。

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想は

――――――――――――へんたい

だった。

僕の垂直方面に立っていた緑髪の男と水の髪のが発言する。

「……オイ。噓だろう?」

「あれに…副作用があるなんて聞いてないです。」

それはとても小さな聲だったが、僕の耳にはよく聞こえた。

「僕は、月に居た。霊と、母上と……ウッ!!!」

そこまで言い、突然僕の頭は破裂しそうな痛みに襲われる。

隣にいたシアノンというが急いで僕の手を摑んだ。

嫌だ。いやだいやだいやだいやだ!母上!助け……て!——————————————。

『————————————————————ッ』

―――――――――――――――――――――――――――――――――☆

僕は如何やら、退院することになったらしい。

此処は病院の門の前。そしてシアノンとリオン?は僕に水を買いに行っている。レスナはわからない。そして此処は誰にも見えない死角。彼らが僕を殺そうとするなら、簡単だろうが、僕はそんなに簡単ではない。

それよりも、さっきから可笑しい。どう考えてもおかしいんだ。

僕はさっきまで月に居たんだ。

そしてこの世界は、こんなのじゃなかった。

僕たちはこの世界を見下ろしていた。この世界はまだ、戦爭していた時代なのに。

そして月では地球が侵略してきて、僕の母を殺そうとしていたんだ。

そうだ。

いつの話だろう。ばあやから僕は二人いると聞いた。未來の僕……と、現代の僕、リーゼルト。そしていまの僕は、過去の僕なら、僕は存在していていいんだろうか。母上、どうか、お言葉を……。

丁度よいタイミングだった。彼の脳に、ピーという音が鳴った。それとともに、しい白銀の髪をしたが彼の目の前に現れた。

『お行きなさい。彼らは必ず、貴方を導く。あなたにとって必要なものをくれる。行きなさい、レティラー!!行くのです!』

『でも、僕は!!』

『……闇の霊サランは消失しました。そして私の命ももうそう長くは続かない。頼みの綱は、貴方しかいないのです!レティラー・リーゼルト!その名をもって貴様に命じる。あと二人のあなたをお集めなさい。そして世界の破滅を止めるのです……!』

『母上!』

『そして私とあなたのもう一人の母、サランを生き返らせるのです!……』

『ははうえ!!!母上っ!?!?』

『…………』

返答はない。は消えた。もう二度と現れることはない。レティラーはそれをわかって、その場に座り込んだ。

そして彼は最後に母とした約束を、あの三人と行を共にすることで、現代の彼の魂を呼び覚ますことを決意する。

恐らく今の僕が出てきているのは時空の歪みのせいだ。そしてそれのせいでリーゼルトの魂はの中に丸められ封印された。

何らかの力がないと、開けられないのだろうか。

時空の歪み。聞くだけで悪寒がする。それは世界を狂わすもの。そしてその原因は恐らく……。

――――――――――――――未來の僕。

「リーゼルト君!待った!?」

「ん?へ?あ、あぁ……大丈夫。」

シアノンとリオンだ。シアノンの手には袋がある。恐らく僕のために買ってきたものだろう。

らは優しい。いろいろとしてくれる……僕の母上に比べたらまだまだだけどね。

そしてなんで「リーゼルト」が名前なんだろうか。慣れないじゃないか。

「はい、ココア缶。好きかわかりませんが。」

「……マサカ」

「ん?」

「ううん、何でもないよ」

リオンは袋からココアを出して、僕の手に置いた。それはぬるくなっていたのにどこからともなく暖かいじがした。

この中に毒がっているなら……。

この暖かさは僕のその概念を消し去った。今までの恐怖を、和らげてくれた。

今までずっと母上以外の人に會ったことない僕は、初めて人の溫かさを知った。ヒトかはわからないけど。

母上が言っていた、僕にとって必要な「ナニカ」。僕はそれを見つけられるのだろうか。

その確率は、今上がった?ねぇ、母上?

『えぇ、きっと。』そう、聞こえた気がした。

「今から、リーゼルト君の記憶を戻しに行くわ」

「頑張ってください。…………れ替わっているようにも見えますが…。」

「あ、うん」

僕のスキルには「最強聴力」がある。このじゃ使いにくいが、リオンの細い聲くらいなら聞こえる。

と、此処でレスナが現れた。僕の「最強視力」スキルで分かってはいたが、リオンが來た時から彼は居た。一何のつもりなのだろうか。

「準備ができたのなら、行こうじゃないか」

「……分かった。」

シアノンが僕の手を引いている。

不思議ともう」「変態」という想は浮かび上がらなかった――――――――――――――。

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