《俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~》第十五回 彼らの理由とギフト
「うわっ」
目覚めると、俺は元の木で作られた家にいた。
一瞬此処が何処なのか反応できなかった俺は思わずんでしまった。隣にはサテラとレスナが居る。
「……リーゼルト。言いたいことはたくさんあると思うが、し待ってくれ。」
「うちの上司たちははこういうことは私達に任せるので、対応に複雑しているのですよ。」
レスナは座っていて、サテラは壁に寄り添って立っている。
レスナの服裝が変わっている。白いシャツに黒ネクタイ。黒い長ズボン。いかにも職員らしい。
サテラは白いローブを著ていた。そして黒いハイネックに黒いスカート。ピンクの長い靴下。その腰には彼の服に合っていない質な剣が飾られていた。もちろんそれは飾りではないだろう。
俺はこみあげてくるいろんな気持ちを抑えつけた。
「あ、あぁ、俺にも言いたいことありそうだしな。それで、何か用事があるように見えたが、何だ?」
「あぁ、記憶喪失が突然的なことだったから、それにもう一か月終わったし。ログインボーナス全部開けちゃって、ギフトを出現させよう。」
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「そうですね。寢ている間に君の魔力もかえしてもらいましたので……っと、今日はレスナがやりますよ」
レスナはそのいかにも和風で高級そうな椅子から立って「なんでオレ……」とつぶやきながらどこからともなく杖を取り出した。レスナがその先に赤い寶石が付いている綺麗な杖を上げると、詠唱をし始めた。
『ログインボーナス・全』『ギフト出現』
そして杖は黃のに包まれ輝き始める。そして目の前にはあのボックスがもっと広い面積で彼らを囲んでいる景だった。
リーゼルトの時とははるかに強度、魔力流が上のだった。そのは薄い青。前見たファンタジーパネルと同じだ。
レスナはドヤ顔で笑い、杖を下げた。
「うわぁ……」
風が凄い。俺の髪のが後ろに向かってはためいている。パネルがっていてよく見えない。だが確かにわかったのだ。たくさんの武、そして赤のハート、金のダイヤ、銀の星、緑のクローバー……等が合されて一つになっている。
カッ!
一筋のそのが目に直撃し、俺は思わず頭を伏せた。
「まさか!!!」
「ボスはいったい何をやっているんですか!!!」
「……彼のことが気にったってことだろうな。」
俺のことを無視して二人はなにかしらんでいる。如何やら何か問題が発生したらしい。俺はが収まったのを見て、ゆっくりと頭を上げる。
「えっと、どうしたんだ?」
「あ、あぁ、うん。君のギフトが……通常のじゃなくて、ボスが三日掛かって作るような上級なものだったんだ。」
「……あなたの妄想が事実になりそうです。もし開放することができたら、大変なことになるでしょうね……」
冷靜に言うも、二人の顔はどう見ても焦っていた。
それを見て、俺も事態が順調ではないことに気付いた。「妄想が事実になる」という點、今はもうそんなのどうでもよかった。
俺は布団をどかして、ベッドのふちに座った。
「まぁ、置いといて。君が聞きたいことを話してあげよう。」
「えぇ、詳しくは後で話します」
「……お前らがそれでいいならな」
レスナはパネルをしまい、小さな箱を掌に載せた。それは小さいとは言っても、最初に見せられたログインボーナスの箱よりも一回り大きかった。
そしてそれは掌の上で消えた。掌の中にあるパネルにしまったようだ。
「まず、どうしてお前を気絶させたかだ。」
「まぁ的な理由はありませんがね……」
まず二人は俺が一番聞きたいことを話した。
俺が自分のの中に封印されている間、ずっと考えていたことだ。まぁ、なぜ俺が封印されたかも聞いておきたい。
サテラは何だか言いにくそうだったため、代わりにレスナが言う。
「オレたちセル帝國を敵に回している國のテアール皇國はお前を狙っている。へたに外を出歩くと危険だったから。そしてどうしてその方法にしたのかはわからない。まぁオレたちも、一番上に會ったことはないからな……」
セル帝國。テアール皇國……。
俺はふと、レキラーを思い出した。あの時彼もそんなことを言っていた気がする。そしてこの戦爭を止められるのは俺だけだと。
「この戦爭。ボスは一切心にかけていないという噂です。リーゼルト君。あなたに向けて、全力を使っているからです。……まぁ、だからこそ狙われるんでしょうねぇ……。」
サテラはそう言ってため息をついた。彼の話によると、そのボスが本気を出すと死人などの代償もなくないという。彼が全力を出そうとすると、いつも止めているのが、シアンというらしい。副ボスのようなものだ。レスナでも、そこまでが彼が會ったことのある大の限界らしい。
ボスの側近や義理の妹、裏のバック……それらには一度もれたことがないのだ。聞く限りそのボスはどこまでも最強らしい。そいつが俺のことを気にっているというのなら、この戦爭を止められる可能もなくはないだろう。だが無茶すぎるのは確定だ。
そこで、ドアを開ける音がした。
「どう?リーゼルト君、起きた?」
シアノンだった。彼はビニル袋……この世界では食品袋マイバッグと呼ばれている袋を持っていた。それはけているため、大量のパンが見えた。
日本ではマイバッグとはビニル袋を節約するために持っていく袋のことを示すが、どうやら此処では資源が盡きることがないようで、節約する必要がない。
「あぁ、シアノン。俺は大丈夫。今起きたよ」
俺はシアノンに向けて満面の笑みを放った。自分でも気持ち悪いと思った。心の中では真顔で自分を毆っている。
けど、これで満足だ。もう何も、ありませんように。
と、俺は心の中で願った。
「ごめん、今日はご飯を作る時間がなくって。スープは作ってあるから、パン、食べよ??」
「やった!」
「久しぶりに食料を口の中にれますね」
「リオン。あのパンはガティルっていうんだよ」
「それくらいは知っています。リーゼルト君じゃないんですから」
そんな會話と共に俺たちは席について暖かいスープを飲んだ。
ふと、窓の外に目をやると、もう暗くなっていた。一何日も彼らは俺のそばにいたのだろうか。
ガティル(パン)にガブリつき、俺は満足して腹をさすった。
階段を上がり、俺の部屋につくと、三人ともそのままそこに直立不をしていた。
「……君たちの部屋は向こうでしょ?」
三人はにたりと笑った。
「雑魚寢しよ!!!」
「……へいへい」
結局今日は子がベッド、男子が地面に寢ることになったが、みんな同じ部屋だった。
男子よ哀れなものぞ
俺は薄々泣きながら眠りについた――――――――――――――――――。
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