《俺にエンジョイもチートも全否定!~仕方ない、最弱で最強の俺が行ってやろう~》第一回 劣等は中二病

「ぎやああああああああっ!!」

彩は一直線に超高速で落ちていく。

藍の時よりも、リーゼルトの時もはるかに強くが緑のカーペットに打ち付けられる。

これはサテラの良心いじりなのだろうか?

「君は可びもできないのかい?でも安心しろ……僕が」

「うるせえここは何処じゃい」

彩が威圧丸出しで言ったその時、後ろの辺りの目線が「しゃきーん」ときつくなった。

怯むことはない。

なぜなら威圧をかけられていることすら目にらないのだから。

「ふふ、僕にそう話しかけてきたのは初めてだね。僕は葉蝶海斗。君を迎えn……」

「オイギザ」

「葉蝶海斗だ!ふざけるな劣等がぁ!」

「小心者め」

「んなあああ!?」

どうやら彼がギザで評判の「才能」葉蝶海斗本人だろう。

そして言葉の言い回しが上手い彩に振り回され、イライラしているところ、銀髪の男の娘ともいえるような年が歩み寄った。

「海斗。だめだよそんなこと言っちゃ……彩ちゃん慌てちゃうよ」

「ふん、こんな奴で慌て」

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「とりあえずでも何でも君は劣等だ僕より弱い。フツーに犬として働いてもらうよ」

頭に激おこマークを乗せておきながら、海斗は鼻で笑った。

ちなみに彩は自分の狀況に気付いていない。

頂上の金の椅子の上に座っている海斗、その一段下で銀の椅子に座っている年。

その周りで彩をにらんでいる恐らく劣等であろうたち。

これはいけない、とやっと狀況が見えた彩は一度心を落ち著かせた。

「一応言っておくがな、私は劣等だろうが何だろうが奴隷じゃない。貴様の周りにいるやつらのように依存とかもしたりしない。どっちかりいうと私はここから離れたい」

地球に居たとき、何度も中野準人もといリーゼルトに言われてきた。

を噴火させる前に冷靜になり、自分の思いを靜かに相手に述べること。

それでも相手が聞かないのならどんな方法を使ってでも制しろ。

(準人……お前なら、どうする?)

當然返答はなく、彩は見知らぬ寂しさに包まれた。

しかし彼は見えていない、海斗と年の心がしだけかされたことに。

「まあ、劣等は劣等だ。優待はしないさ……それで、僕たちのすべきことは大魔王を殺すこと、魔を消滅させるまで討伐すること」

「冒険者になればいいじゃないか?」

「そんなのは運営システム上なしなんだ。詳しくは僕も分からない、そして此処は異世界ティレシア。地球とは正反対の世界だ」

―――――正反対、か。

確かに法律というものはなく、警察はかろうじて存在するものの、そこまで目立たない。

そして最大なのは魔法、又は魔

この世界では魔法と言うらしいが多くのラノベは魔と言う。そこも違う點だろう。

冒険者になってはいけない、と言うことは才能の二人で足りるということか?

「で、僕が君をありがたく管理してやろうとし」

「如月彩っす、あと管理されたくないさ」

海斗が言い終わるその前に、彩が真顔でそう言った。

年が慌てて海斗を押さえ、なんとかを落ち著かせた。

「ごめんね、海斗が。僕は聖火セシア。よろしくね」

「……やっと常識人が喋ったようだな、セシアよ。貴様に廚二をじた、仲よくしようではないか」

さすがに苗字が聖火では廚二さをじてしまうだろう、彩ほどの中二病ならば。

それを聞いたセシアもやや引き気味だ。

海斗に至ってはすでに近寄りたくすらない雰囲気を出している。

「そうだなぁ、そこのギザ」

「海斗だっ! 海斗さまと呼べっ!」

「何から何までムカつくな、いろいろ説明しろ、住処とか生活狀況とかいろいろな」

「ぐっ……わーったよ、セシアも來い」

分かった、と言ってセシアが立ち、それと同時に海斗も立つ。

彩は今さら、自分が城の中にいることに気付いたのであった。

―――――――――――――――――――――――――――☆

石で作られ、申し分程度の機といす、し豪華めのベッド。それ以外には何もない。

窓はあるが、小さすぎて空気を吸う程度しかない。

彩は現代の劣等の扱いについて、もう一度考え直し、「正反対」と言うわけではないのではないかと思った。

これはいわゆる待の公式版のようなものだ。

リーゼルトならば、力で制圧するだろうが。

「見たか? これが劣等の現狀で、これが運営システムだ。悪いが僕にも変えられない」

「……ごめんね彩さん、僕でも無理なんだ。しばらくはそこに住んでもらうしかないね」

「自分でその運命を捻じ曲げるほどの力を獲得しろということだな?」

セシアは頷いて、その回答の正解を意味した。

海斗は相変わらずうんざりした顔で、すでに部屋から出て行ってしまっている。

「僕は、ここの副會長で、彼がリーダー。だから僕も口出しができないんだ。だからごめんね」

そう言って、セシアは出て行って、ドアを閉めてしまった。

太ももに包帯を巻き、異常なほどに短いスカートをし、左目には足まで長い包帯。

制服の悪魔版のような訶不思議の服。

そんな威圧的な服裝を著た彼は、一人部屋で膝から崩れ落ちていたのだった……。

(準人……私を助けて……)

彩が中二病になった理由というのがある。

子の複雑な友関係を諦め、二次元に希を抱いたのだ。

そこで出會ったのがリーゼルト。

彼は想像の斜め上を行くくらい彩を振り回し、彩も復讐がしたくて振り回し返した。

いつからだろう、人付き合いが楽しくなり始めたのは。

いつからだろう、リーゼルトに本を見せれるようになったのは。

「私はまた……負けてしまったのか」

彩は気づかない、その頬に大量の涙が流れていることを。

そしてそれを、ドアに背中をもたれて海斗が聞いていたことを。

そして、セシアが彩の住処をきれいに掃除していたことを。

――――――ボスの計畫に、すでに片足を突っ込んでしまっていることを。

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