《最強転生者の異世界無雙》決闘(笑)2

ノールとかいう馬鹿に決闘を申し込まれた。どうしようかな。まあ、とりあえず…

「お斷りします」

當然だよね。俺にはこの決闘をけるメリットがないんだから。決闘をけるわけないじゃん。

だが、その気持ちは馬鹿には通じなかったようで顔を真っ赤に染めてびだした。

「な、な、な、貴様は誇りというものがないのか⁉︎この俺の決闘を斷るだと⁉︎…ああ、そうか。貴様は俺のことが怖いのだな?」

「ウンウン、コワイコワイ。だから決闘はやめとくよ」

一切怖がった様子を見せずにそういうと、馬鹿にされているのがわかったのか、再び顔を赤くして怒鳴ってきた。

「貴様ァ‼︎どこまでも俺を愚弄しおって‼︎素直に決闘をけろ‼︎」

「やだよ。なんで俺がそんなことしなければならないんだ?けてしければ俺にとってのメリットを示してみろ」

「俺と決闘ができるのだ‼︎貴様のような有象無象の冒険者にとっては考えられない栄譽だろう⁉︎」

「違うから言ってるんだけどね。ん〜、逆に斷る方が面倒になってきた。いいよ、決闘をけてやる」

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「は、やっとそう言ったか。ククク、けてやる、じゃなく、けさせていただきます、だろう?」

ああ、うぜえ。この馬鹿は自分がどれくらい上にいると思っているんだ?実力で言えば旅団で1番弱いくせに。

「ということだからギルドマスター。決闘の準備をお願い」

「あ、ああ。分かった…お前もあんな風に的になることがあったんだな」

「そりゃね、あそこまで言われたら力の差を分からせておかないと、後々面倒になるからね」

「ククク、今は好きなだけ吠えるが良い。弱い奴ほど口だけは達者なものだ」

はあ、つまりあなたは弱いってことだよね。そのことを理解したいなさそうな馬鹿を見て、俺はため息をついた…こいつなんかキャラ変わってね?

まあ、そんなことは置いといてついこの前も來たとこである決闘場に來た。前來た時は雑魚だったな…なんて思いながらしやる気を削がれていると、馬鹿が話しかけて來た。

「ククク、そうだな。決闘するだけじゃつまらんな。何か賭けようじゃないか…そうだな、互いの全財産を賭けるというのらどうだ?」

こいつは何がしたいんだろうか。自分で自分の首を絞めているのがわからないのか?最初は俺のことを自分より格上だと分かっていたはずなのに。

「まあ、別にいいけど。じゃあギルドマスター、賭けるものは互いの全財産ね」

「分かった」

重々しく頷くギルドマスター。ここまで結果の分かっている決闘でも真剣なのは流石にギルドマスターになっただけはある、ということだろう。

そんなことを考えていると、今までとは違う聲が響き渡った。

「それでは!これよりノールvsユーマの決闘を行います。始め!」

決闘が始まった瞬間俺は小手調べに以前のシュールストレミング?だったか…を倒した時のスピードで膝蹴りを放った。

「ふん!」

當然防いだか。この程度で倒れるのではこいつはなぜ俺に挑めたのか、という話だものな。

「なんだ?その程度か?本気でかかってこいよ‼︎」

最初の時とだいぶ違うキャラの馬鹿の言葉にしイラっとしてしまった。言われた通りスピードを上げて攻撃してやろう…!

「ぐっ!がっ!」

反応できないスピードでしずつダメージを與え続ける。そんなことを始めて10分ほど経った。かなりのダメージが蓄積されているだろうに馬鹿はまだ倒れない。なんでここまで耐えるのだろうか?そう思って聞いてみることにした。

「そろそろ倒れたらどうだ?もう立っているのも厳しいだろう?」

俺がそう語りかけると、馬鹿は鼻で笑って言い返して來た。

「はっ、貴様が俺よりも強いことは認めよう。だが、俺は旅団の誇りにかけてそう簡単に負けるわけにはいかんのだ!」

ああ、こいつはそんな思いで戦っていたのか。ああ、本當に…苛だたしい・・・・・。

なぜ格下のくせにこいつは上から目線で話すんだ?そんな誇りがあるのならそもそも10歳の年に決闘を挑むなよ!

まあ、そんな気持ちもあるが観客がなんかあいつを凄いと思い始めているので、今そんなことを口走って倒すと、こちらが悪者になってしまうかもしれん。だからここはし格好つけておこう。

「そうか…ならばノールよ。お前には俺の今までの3倍程の力で攻撃を放つ。耐えてみせろ」

そう言って俺は拳を構える。放つ技は使い手によって大きく威力が変わる技『正拳突き』

腰を低くして拳を放つと同時に捻る。腰も拳も捻り、回転の力を加えつつ前に一歩踏み出す。その一撃はノールの武も防も叩き割って尚止まらず、ノールを吹き飛ばした。

吹き飛んだノールは壁に激突し、そのまま気絶した…ようやく終わった。

「し、勝者ユーマ‼︎」

呆然とした様子だったが、前回と同じ人なのか思ったよりも早く回復して俺の勝利を宣言した。その聲を聞いて我に帰った冒険者たちが次々と歓聲を上げ始める。一応勝者なりに彼らに手を上げて応え、そのまま決闘場を出て行った。

行った先にはギルドマスターがいた。丁度いい、と思い、伝言を頼む。

「お疲れ様…という程でもないか」

「まあね。それよりもギルドマスターに頼みがあるんだけど…」

「頼み?」

「うん、伝言を頼みたいんだ。あのノールとかいうのに伝えてよ。誇りがあるなら10歳の子供に決闘を挑むんじゃねえ、って」

その言葉に口を引きつらせたギルドマスターを無視して俺はそのまま帰ることにした。

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