《絶対守護者の學園生活記》アリスとデート
親父との決闘、そしてアリスとの婚約発表から數日が経った。
あれから俺の周りの環境にもいろんな変化が起きた。
簡潔に言うと貴族共がり寄ってくるようになった。仲良くしとこうという魂膽が丸見えだ。正直面倒臭かったが、こちらに危害を加えないであろう事は把握出來たのでそこは良かった。男には適當に、の子に対してはしっかりと対応した。これは亡き母との約束だ。の子には優しくしろ、と。
貴族以外、いわゆる平民の皆は特に下心をじさせずに友好的に接してきた。そこには憧れの気持ちも混ざっていただろうか。まぁ平民の憧れの存在である英雄の息子だもんな。
1-B馬鹿クラスの面々は普段の俺を知っているからか、マルクとミーナと同じで俺に威厳などはじなかったらしく、特に何も変わらなかった。嬉しいやら悲しいやら複雑である。
そんなわけで、俺は學園ではかなり目立つ存在となっていた。なんというか、神的に凄く疲れる。
そんなことを朝の鍛錬の時に愚癡っていると、たまたま參加していたアリスから「だったら息抜きに一緒に街にでも出ないか」と提案された。
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もちろん俺はふたつ返事で引きけた。
そして時は休日。俺は前にカレンと待ち合わせをした噴水の前でぼーっとしながらアリスを待っていた。 同じ寮暮らしだったカレンとは違い、アリスは王城から學園に通っているので自然と待ち合わせになる。
いやー、それにしてもこれは中々。
周りにいる人達にめっちゃ見られてるよ。まぁ話しかけられないだけマシか。
しばらくぼーっとしていると、正面からアリスが近付いて來るのが分かる。王様が一人で來て、危なくないかと思うかもしれないが、仮にアリスを襲えば俺と親父が報復に出るのが目に見えてる。そもそもアリス自がかなりの強さなのだ。君子危うきに近寄らず。相手が君子かは疑問だが。
「すまん、待たせたか?」
「いや、全然待ってないぞ」
「そうか、それはよかった……」
まだ待ち合わせの時間までかなり余裕があるが、安堵の表を浮かべるアリス。
アリスをざっと見る。白のセーターに黒のスキニーパンツという服裝をしていた。右手には俺が渡したブレスレット付けている。アリスのモデル顔負けのスタイルを生かしつつの子ということもしっかりと意識させるような服裝で、アリスに合っていると思った。
「その服裝、似合ってるぞ」
「そ、そうか。姉様に相談して良かった……」
お姉さんが手伝ってくれたのか。グッジョブ!
俺の語彙力が低くてあまり上手く褒められないのが殘念だ。前世での子との付き合いがなかったのがここにきて尾を引く。
「さてレオン。最初はどこに行こうか?」
「アリスは晝飯食べたか?」
「いや、まだだが」
「ならし早いけど食べに行くか」
そう言って俺は歩き出す。この日の為にちゃんと下調べはしてある。
……こういう時は基本、男がリードするべきだよな。
俺は左手をそっとアリスの右手と繋ぐ。
アリスはし驚いたようだが、しっかりと握り返してくれた。は、恥ずい……。
「な、なんて初々しさ……ええい! あのカップルは化か!」
周りにいた街人の誰かが何か言っていたがスルーだ。俺は無駄にツッコミはれないと決めたんだ。
手を繋いで店へと向かうが、道中でもかなりの視線を浴びた。中にはヒューヒューと口笛を吹いているものまでいる。
俺もアリスも恥ずかしさのあまり俯いてしまっている。
婚約発表したばかりだもんな。早く落ち著きを取り戻してくれればいいんだが……。ずっとこんな反応されるようであればもう街中は歩けない。いずれ恥ずか死してしまう。
そして店に著いた。パスタを主に扱う食事店だ。
下調べの結果は上々。アリスの口に合ったようで、喜んでもらえた。
食事を終えると水族館へと向かう。なんとこの世界には水族館があったのだ。
なんというか、この世界は前世と似たようなもの、あるいはほとんど同じものが割と多く存在している。単位なども殆ど一緒だったりする。ご都合主義ここに極まれりってじだ。
そしてここは異世界。前世では見たことの無い魚が數多く存在しており、大変興味を引かれた。し興してた俺を見て、アリスは笑っていた。
そんなアリスもペンギンの列を作って歩いていく景を見て、目を輝かせていた。可い生きが好きなのだろうか。
そして水族館を出る頃にはすっかり夕方となっていた。そろそろ帰らないといけないだろう。
しばらく歩き、王城の前へと辿り著く。
「今日はありがとう、レオン」
「こちらこそありがとう。楽しかったぞ」
「またデートしよう」
「ああ」
「それでは、また」
そして王城へとろうとするアリス。
「ちょっと待ってくれアリス!」
しかし俺はアリスを呼び止めた。どうしても渡したいものがあった。
アリスが戻ってくる。
「どうしたんだ一」
「……これをけ取ってくれ」
そして俺は小さな箱を手渡す。
け取ったアリスはその箱を開ける。そしてその中にあったのは
「これは……」
銀で出來た指。俺が今日のデートの前に用意しておいたものだ。
「なんというか、今までのお禮かな。アリスには々と助けられたし」
久しぶりの再會の時には俺の心を救ってくれた。こんな俺を好きになってくれた。そんな今までの謝の気持ちを込めて。
「……嬉しい」
どうやら喜んでもらえたようだ。駄目だったらどうしようかと思ってた。
「でもこれ、普段は付けられないな。剣を振るときに邪魔になる」
「そう思ってこれを用意した。ネックレスにすると良い」
俺は紐をアリスに渡す。
「ありがとう。私の旦那様」
「お、その呼び方いいな。なんかイケナイじがする」
「調子に乗るな」
「許してくれ。生憎、面倒臭い格してるもんでね」
見つめ合って、笑い合う。心休まる時間。
そして再度別れの言葉をわし、俺は帰途につくのであった。
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