《絶対守護者の學園生活記》クー最強化計畫?

リビングに屋敷の皆が集まり、會議を始める。議題はクーの今後について、だ。

「鍛えよう。これだけの才能があるならかなりいい線にいくだろう」

「アリスに賛だ」

脳筋二人アリスとソフィの意見はこうだ。鍛え上げよう。

「私は程々に教えてあげた方がいいと思うわ」

「……私も魔法を教えたい。適度に」

「やりすぎない程度に……かなぁ」

そして般若カレンと天使リリィと犬っ娘ミーナの意見はこうだ。程々に鍛え上げよう。

なるほどなるほど。

そして俺の意見はというと

「絶対駄目だ! クーに危ないことなんてさせられない! お父さんは認めませんからね!」

これだ。クーが怪我したらどうするんだ。気分は娘さんをくださいと言われた父親の気分である。

當の本人であるクーはソフィ先輩に抱かれて眠っている。そのせいかソフィ先輩のがむにゅっと潰れている。……いいなぁ。

っ! 殺気!?

殺気の発信源は隣に座っていたカレンからだった。……あぁ、の大きさ気にしてるもんな。俺は特に気にしてはないんだが。

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ここはフォローをしておいた方がいいだろう。

「カレンの、俺は好きだぞ」

カレンの耳元でそっとそう呟く。それに対しての反応は

「……今夜、覚えてなさい」

ひえっ……。何をされるんだろうか。これは死刑宣告じゃないよな? 大丈夫だよな? 怖すぎてレオンお家帰り……流石にもうこのネタはいいか。

「レオンの気持ちも分かるが、こうは考えられないか?」

「む?」

なんだ? アリスは人差し指をピンと立て、案を出してくる。

「私達がどうしてもクーの傍にいれない時に、ならず者からを守「クー最強化計畫の始まりだ!」る……」

なるほど、それがあったか! クーは街中アンケート100人に聞いて全員が可いと答えるほどにはプリチーだからな。

俺だって常に一緒にいられる訳では無いし、カレン達も毎日一日中屋敷にいられるとは限らない。

のためにクーを鍛えるってのはアリだな。

そんな訳で翌日、皆で庭に出て計畫を始める。

ん? 昨日の夜にカレンに何をされたのかって?

カラカラにされたとだけ言っておこう。カレンさん、一度踏ん切りがついたら積極的になりましたね……

それはともかく、まずはクーが魔法をどれだけ使えるかを試してみようと思う。

4歳の子供なんだから使えなくてもおかしくはないけど一応確認しとかないとな。

「……の中を流れてる魔力の流れをじて、それを外へと放出しつつ何を発現させたいかをイメージして」

「?」

魔法指導擔當のリリィの言葉を聞いて首を傾げるクー。その説明じゃ子供には難しいわな。

「いいかクー。ぐるぐるーってやってポンッ! だ」

「何その説明……」

俺のあまりにも雑な説明に呆れるカレン。いや、これぐらいなら伝わるかなーって……

「ぐるぐるーってやって……ポンッ!」

俺の言葉を繰り返すクー。振り手振りも合わさってかなり可い。そうやって和んでた瞬間、俺の頭付近で10cm級の火がボッと燃え上がる。

「熱っ!」

「……凄い」

今のはクーがやったのか? リリィも思わず嘆の聲をらしている。

危ねぇ……もうしでアフロヘアーになるところだった……。

「魔法は大丈夫そうだな。次は剣だ」

待ってましたとばかりにアリスがクーの前へとやって來る。

 

ソフィ先輩とミーナはし離れた所で風魔法のブーストを使った軽い模擬戦をしている。

「まずはどれだけけるかを試そう。ほら適當にかかってこい」

アリスは子供用の模擬剣をクーに渡して、しだけ距離を開ける。

おいおい、持たせただけじゃ分からないだろ。

「いいかクー。近付いてヒュッ! だ」

「何その説明……」

俺の雑な説明に、またしてもカレンが呆れる。さっきのが伝わったんだしこっちもいけるかなーって……

「近付いて……」

そう呟いたクーは、常人では見えないような速度でアリスに迫り

「ヒュッ!」

上段から剣を振り下ろした。

アリスは予想以上のきをしたクーに一瞬驚いたように目を見開くが、すぐに自分の剣でけ止めた。

「今のは……?」

「ミーナお姉ちゃんとママがやってたやつー!」

アリスの疑問に、クーが元気よく答える。

え、あの戦いを見ただけで使えるようになったって言うのか?

「レオン、この子は……」

「あぁ、生粋の天才だろうな」

この子クー……末恐ろしい子!

その後、空き時間を見つけては俺達でクーの指導をして、一週間が経過した。

なんとクーちゃん……マルクに勝てるようになっちゃいました。

マルクも一學年では上位の方の実力だったはずなんだがなぁ……

クーのポテンシャルは尋常ではなかった。

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