《職業魔王にジョブチェンジ~それでも俺は天使です~》破壊と創造

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 【創造】 創造神の【創造】ではない。創造を使うと額と手の甲、足の甲、心臓に【創造の刻印】が現れる。【創造の刻印】がに広がるほど、能力が上昇し、全に回ると約二倍になる。魔力の変わりにエネルギーを消費し、【創造の刻印】から質を創造することができる。また、を他の質に創り変えることが出來ることが可能。しかし、複雑な構造のは作れず、を他の質に創り変えても、完全にその質になるためかせない。(かせないが神がから離れない限り全をどんな質に変えようが大丈夫だが、エネルギーが盡きると戻れない)かすには魔力を使うか、破壊と創造を繰り返さなければならない。

【ユニークメタル】 トレライトメタル イネブランライトメタル ヴェンジャライトメタル グラビティメタル

備考 破壊と創造は対であり、破壊の権化とも言える存在が創造を使えるのは道理。創造神の【創造】を慈に満ちた萬の始まりに例えると、この【創造】は無慈悲な終焉の始まりと言えるだろう。

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「微妙ですね……」

「そうだな。……強化と質確保に使い分けよう。……これは、創造じゃない。いいな?強化スキルと鉱山を手にれたと考えよう……」

「それが良いと思います」

クレアシオンが思っていた通り、創造神の【創造】ではなかった。創造神は手をかざすだけで複雑な――生から世界そのものまで――創りだしていた。だが、強化系のスキルにしては平凡としか言いようがない。それに、を他の質に変えてもけないとは的もいいところだ。そう、彼が考えていると。

「破壊の権化って何ですか!?」

ソフィアに突っ込まれた。

「せっかく、人が見ないように、見えないようにしようとしてたのに……。何で言うんだよ」

彼も気づいていた。だが、気づかない振りをしていた。……藪蛇になりそうだったから、大人は気づかないでいいことは気づかない振りをする、これがスルースキルというものだ。人間関係を円にするには必須スキルである。

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に覚えが有るのですか?」

「……」

「……有るのですね?」

ジト目で見られて彼はポツリポツリ話始めた。

「……つい、大陸の半分消し飛ばしたり、亜大陸を沈めたり……。島を沈めて、その衝撃波で、世界中の活火山が活発になったり……」

つい、でやってしまうのが彼の恐いところだ。ソフィアはその景を想像して青ざめる。大陸が消し飛んだり、島が沈んで、世界中の活火山を活発になる、その景はまるで絵にかいた世界の終焉のような景だった。

だが、ソフィアの想像とは違う――

そんなものは生ぬるい。悪魔達の怒聲、悲鳴、獰猛な笑みで向かってくる敵を斬り倒していくクレアシオンの高笑い、【暴食のアギト】の咀嚼音、【強の腕】に捕まり、順にめぐってくる自分の『死』と目の前で喰われていく同族達の『死』に発狂する者――

その景は死後、生前罪を犯した死者悪魔が閻クレア魔シオンの裁きをけるために列に並んでいるようだった。慈悲はなく、刑罰は恐怖の果てに戦って死んで喰われるか、逃げてつかまり生きたまま喰われるか、という刑罰しかないが。

神界ではこんな言葉がある。ドラゴンが通ったあとは焼け野原や破壊の跡が殘るが、クレアシオンが通ったあとはなにも殘らない、と。

土地ごと消えてなくなるのだから――。

「邪神と一緒じゃないですか!?」

「人的被害はだしてねぇよ!!」

そう、世界の終焉を再現しておきながら人的被害はゼロだった。二次災害も、クレアシオンによる被害はなかった。あるとしたら、土地がなくなり、資源が無くなるぐらいだ。火山灰で日が遮られたり、津波が起きたりで被害がでないよう彼が押さえつけていた。

「……本當ですか?」

「ああ、敵対者を地形ごと消し飛ばしてるだけだ」

クレアシオンが神界の仕事で他の世界に行くときは大一人で敵地に赴くので、関係の無い者はほとんどいない。囚われている者がいるのなら、その者たちだけ避難させ、あとは殲滅したほうが早いのだった。鬼狐の方が仕事が丁寧だと言われている。

クレアシオンが墮天する前は今現在、鬼狐がやっている仕事を一人でやっていた。鬼狐の皆が仕事をやってくれるようになったので彼はゆっくり出來る時間が出來たが、たまに、鬼狐では対処不可能な邪神や悪神の時クレアシオンが殺しに行っていた。

そうなると必然、大陸のほとんどや島丸ごとが敵の手に墮ちていることが多くなる。まとめてヤってしまった方が早い。

「それが、破壊の権化って言われる所以じゃないですか?」

――【稱號:破壊の権化を取得しました】――

「っ!?余計人に見せられない稱號が増えた……だと!?」

クレアシオンの破壊が世界に認められた。いや、よく今まで稱號にならなかったものだ。恐らく、転生時の【ジャッジメント・セイクリッド・メテオインパクト】で稱號が付きかけていて、破壊の化と言われたことにより稱號となったのだろう。クレアシオンにはこのような潛在的な稱號が多くある。【神界に宣戦布告せし魔王】や【駄天使】がそうである。

「ま、まぁ、ソフィアに隠蔽して貰えば……」

クレアシオンがそう言い、すがるようにソフィアを見るが――

「隠蔽は出來ますが、私にしか効果がないですよ」

自分にしか隠蔽は使えないと言う。言われてみればそうなのだが、彼がソフィアを創造した理由は報収集と自のスキルと稱號の隠蔽をしてもらうつもりだった。

「意味無いじゃん!!やっぱ、チェンジ!!」

「無理です」

綺麗な笑顔で言われてしまった。

◆◇◆◇◆

「創造」

クレアシオンは気を取り直して【創造】を使う。先程までのスキルは転生前から持っていたので試す意味はなかったが、新しいスキルは試さないとわからないことがある。

【創造】を使うとクレアシオンの額と手の甲、足の甲に青い結晶が現れた。結晶は淡い輝きを放っている。結晶の中には刻印が刻まれており、その刻印が結晶を輝かせていた。

「ご主人様?何をするのですか?」

ソフィアは彼の突然の行に首をかしげる。

「試すんだよ。やってみないとわからないこともあるからな」

そう言うとクレアシオンのに紋様が広がっていく。その紋様は【創造の刻印】と同じを放ちながら徐々に広がっていく。そのようすはまるでれるもの全て凍りつかせる死の氷柱ブライニクルがしづつ広がる様だ。紋様が全にまわると彼はの調子を確認するようにかす。

「どうですか?」

クレアシオンは逡巡し、

し試したいだろうことが出來た」

そう言うと彼は【創造】をやめ、【鬼神化】した。クレアシオンの青銀の髪が銀に変わり、青銀の瞳が金に変わる。銀髪を押し退け、二本の黒い角が生えてきた。

――また、ああならないように確認しておかないとな……。

クレアシオンの額の角が青い結晶に変わり、【創造の刻印】が現れた。そして、紋様が広がり――――の約一割で止まってしまった。

その事を確認して、クレアシオンが考察していると、ソフィアが我慢できなくなったのか、

「なにをしているのですか?」

「【創造】を【鬼神化】【九尾化】【魔王化】した時に使えるか知りたかったんだよ」

「それは、そうですね。それで、どうだったのですか?」

ソフィアの問に彼はし考えながら答える。

「――そうだな、訓練してレベル上げたらなんとかなりそうだ」

「それはよかったです」

クレアシオンはホッとしていた。今回の実験は下手をすれば、危なかったかもしれなかったからだ。なぜ、危険を犯してまで試したのか、それは、いざと言う時、躊躇わず手札を切るためだ。

もし、デメリットのある手札なら、使うタイミングを考えなければならない。それに、自滅なんて笑えない。不安要素は戦闘に持ち込まない。一つずれたら『死』は一瞬で鎌首をもたげて襲いかかってくるからだ。

――もう、次は無いって言われてるからな……。

「ん?【ユニークメタル】ってなんだ?」

「鑑定しますね」

ありがとうございました。

【創造】は転生特典でも、創造神からの贈りでもなく、クレアシオンの日頃の行いによって手にいれたとものでした(笑)

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