《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》ゲーム

目を開くとそこはなにもない黒いような白いような赤いような青いような…どう言えばいいかわからないそんな場所…

「…ここはどこだ?」

「やあ、目が覚めたね」

「!?」

後ろから突然聞こえた聲に驚き俺は勢いよく後ろを振り向く。

「あ、ごめんね。驚かせちゃったか」

そこには人の良さそうな男がニコニコしながら俺を見下ろしていた。

「お前は誰だ?」

「じゃあ自己紹介から始めようか。初めまして神無かみなし 努つとむ君。僕は神だ。よろしくね」

「………」

なにいってるんだ?こいつは頭おかしいのか?

「今、君失禮なこと思っているだろう」

「なんでわかったんだ?」

男はおちゃらけて

「なんていったって僕は神!だからね」

「…救急車呼びましょうか?」

「あはは、ここにはそんなのは來れないよ」

「そういえばここはどこなんだ?俺はさっきまで教室にいたはずだが」

男は両手を広げて

「ようこそ!ここは神界と呼ばれる場所だよ!ここにはいろんな神様が暮らしているんだ!」

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…これは俺の幻覚と幻聴なのだろう。

まずいな、ついにおかしくなってしまったのか。

「もー!めんどくさいな。ほらこれで信じて」

男は手を俺の頭に乗せる。

すると俺の記憶ではない知らない何かが俺にってくる。

し頭痛がすると渡された全ての記憶が俺の脳に馴染んでいく…そんなじがした。

「…本當に?」

俺がこの記憶がどうしても信じられず神に聞く。

「本當です」

「ガチでか」

神はにっこり笑い説明を始める。

「記憶だけじゃあれだから一回説明しようか。昨日、賭けが大好きな神がさ、馬鹿なこと言い出しちゃってね。ある集団を一度に魔王と勇者が爭っている違う世界に転生させたら爭いが終わるまでに何人が生き殘ると思う?っていう賭けを提案しちゃってね。その集団にくじで選ばれたのが君たちのクラス計35人だったんだよ。でも君たちにもいいことはあるんだよ?生き殘った者は褒としてその後死んだらもう一度記憶をそのまま好きな世界に転生させてなんでも1つ願いを葉えられるんだ!」

「それですぐに死んだらつまらないから一度に1人づつここに呼び出して一人一人にチートを1つづつ渡してると」

「その通り。じゃあ神無君はどんなチートをむ?あ、でも不老不死とかなんの弱點もない一撃必殺の超必殺とかは駄目だよ?そんなのつまらないからね」

神が俺に向かってにこりと笑う。

俺は考えることもなく口を開く。

「いらん」

「…は?」

神もその返答は想像してなかったらしくアホみたいな顔をする。

「…え?いやいやチートだよ?最強だよ?本當にらないの?」

俺は大きく頷く。

「いらない」

「君より先にここにきた人たちもなにかしらもらっていったんだよ?新屬魔法とか魔剣とか…やばいやつとか」

「へー、いらん」

神は聲を大きく荒げる。

「だからなんでって聞いてるんだけど!?」

「チートって要するにあれだろ?生まれた時から持ってるやつだろ?」

「そうだけど」

「つまり生まれつきの天才ってことだ。そんなのは認めない。人間は努力しなきゃなにもできないんだよ。生まれた時から自我を持って転生できるってだけで充分チートなのにましてやそんな強力な力を持ってたら人間は墮落し長が止まる。人間はそういう生きなんだよ」

俺がそう斷言すると神は笑いだす。

「…ぷっ、あはは!いいね!いいよ君!君は今までの子とはひと味もふた味も違うみたいだ!いいよ、それが君のみならチート無しで転生させてあげるよ」

「ああ、頼むよ。どうせ元の世界には戻れないんだしな」

神が手をこちらに向けると俺の周りがりだす。

「じゃあ楽しい楽しい異世界ライフを満喫してきてね。神無君」

「ほざいてろ。全ての元兇が」

俺はその言葉とファッキンポーズを最後に魔法と剣の世界に転生した。

神界…

「あはは、神無君、気づいてたのか。僕がその馬鹿なことを言い出した神って。本當に面白いね、あの子。この先どうなるか楽しみだよ。さすがになにも無しで送ったらすぐ死ぬだろうから転生先はこっちで勝手に決めといたよ。楽しんできな、神無君」

神がそう言い終わると次の転生者がそこに飛ばされた。

「お、もうきたのか。次の子は面白い子かな?それともありきたりな子かな?まぁ、どっちでもいいんだけどね。ゲームの駒が増えることには変わらないから」

神は倒れている人に向かって歩きだす。

「ここは?どこなの?」

「やあ、目が覚めたね」

その笑顔は先ほど神無に向けた笑顔と変わらない。

だが狂気を思わせる笑顔だった。

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