《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》獣神流 2
獣神流の修行が始まり四年が経ち俺は8歳になった。
「はあっ!!!」
「ガッハッハ!なかなかいいきをするようになったじゃないか!ギル坊!」
「そう思うんだったらもうその呼び方やめてくれよ!ウォンさん!」
「だーめ」
「エギルもお父さんもファイトー」
俺は今ウォンさんと組み手をしている。
毎日毎日、牙の型、爪の型やらのぶつけ合いをして今ではウォンさんの4割…いや3割ほどの力ならなんとか耐えられるようになった。
「俺が考えに考えて思いついた爪の型の応用編!くらえ!空爪!」
俺は手に込めた爪の型の闘気をウォンさん向けて放つ。
これは俺が思いついた獣神流の応用技だ。
闘気はウォンさんに向かう。
「これなら既に応用技として存在してるわ!ふんっ!」
ウォンさんが上半に闘気を込め俺の空爪を吹き飛ばす。
「まだまだぁ!!!」
俺は手の指一本一本に爪の闘気を込め計10本の空爪をウォンさん向けて放つ。
「ほー面白いこと考えるな」
「いっけぇー!」
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「確かに面白いがこれじゃあ1つ1つが細かすぎて威力が大幅に下がるぞ?」
ウォンさんは俺の空爪を手で払い落としながらこっちに走ってくる。
「イッ!?」
「もうちょいだったな。ギル坊」
ウォンさんは俺の頰に軽い切り傷をつけ今日の組み手は終了した。
組み手のルールは相手に傷を負わせたら勝ちというルールだ。
「チックショー」
「これで連敗記録更新っと」
「ミア!そんなのつけるなよ!」
ミアはノートに線を引きながら意地悪な笑みを浮かべる。
「思い出よ、思い出。5年も一緒に暮らしてるいわば馴染?家族?なんだから思い出くらいは殘さないとね〜」
「そんなの負の思い出なんか要らねえよ!」
俺がミアに書くのをやめさせようとしていると追いかける。
するとウォンさんが
「そんなに書かせたくないなら組み手で勝って奪えばいいだろ?次はギル坊対ミアなんだからよ」
「そうよ!ほらさっさとやりましょう!私に勝ったらいままで4年間書き溜めてた思い出ノート(エギルの連敗記録)全部エギルの目の前で燃やしてあげる!」
「言ったな!…てかそんな前から記録してたのかよ!」
「これで28冊目よ。さあ始めましょうよ」
ミアが持っているノートをひらひらさせて挑発してくる。
よっしゃあやってやるぜ!
俺は左手に牙の準備、右手に爪の準備をする。
一方ミアは両手とも近接攻撃を前提とした短めの爪の闘気を纏う。
「よし、準備はいいな?始め!」
ウォンさんの合図と共に俺たちは闘気をまとった足で地面を蹴りき出す。
「空爪!」
俺はミアが仕掛けてこないので先に様子見の意味を込めて軽く空爪を放つ。
「速攻で決めるわよ」
ミアがそういうと同時にミアの姿は消える。
まずい!まさかいきなり2倍を使ってくるとは!
ミアは人獣だけあって元の能力もハンパない、それに加え2倍だ。
ミアにも負擔があるがそんなひどいものではない。
まさにチートだな。
そんなことを思っているとミアの気配をじとる。
え?どうやってかって?
俺は極限まで薄めた闘気を俺の半徑50メートルの周囲に流しているためその領域にった人くらいのでかさの相手なら簡単にじることができるんだ。
一見かなりの闘気を消費してそうだがこの程度の闘気の消費はなんでもない。
俺は後ろから飛びかかってくるミアに反応して前に飛び後ろを振り向く。
「なっ!?」
「ふふん、甘いわよ!」
完全に避けれたと思い振り向くとなんと目の前にミアの可らしいドヤ顔が現れる。
一どうやって飛び込んだ制からこんな速くこれるんだ!?
俺はミアの振りかざす闘気をに闘気を込めなんとか防ぐ。
「ぐっ!」
俺はなんとか制を立て直しミアと対峙する。
危なかった…もしミアの爪の型がきやすいようにと短めにしていなったら俺の闘気の防壁は破られ俺は今ので負けていた。
「一どうやってあの制から俺の目の前までこれたんだ?」
 
「自分で考えなさいよ。そのくらいの頭はあるでしょ?あ、もしかしてそこまで優秀な頭は持ってないの?プフッ…」
…すげーむかつく。
俺は俺の元いた立ち位置でありミアが謎の移法をした地面を見てみる。
そこには深々と何かが刺さった跡がくっきりと殘されていた。
そしてミアの履いていた靴が片方げて転がっていた。
「なるほど、ミアも考えたんだな。まさか足に爪の闘気を纏って地面に刺した反でこっちへの無理矢理な方向転換があったなんてな」
俺たちはまだ子供で足のリーチが短い。
だからそれを補うために爪の闘気を使ったのか。
ミアは腕を組んで威張りちらす。
「ふふーん!すごいでしょ?」
「ああ、すごいな。その考えはびっくりだ。だけどミア。お前の弱點はそういうとこだよな」
「エ?」
俺は地面に左手を置く。
「エギル何やってるの?」
「見てればわかる…よ!潛牙!」
「へ?…な、ななな!?何!?」
俺がそうぶとミアの真下の地面が盛り上がり狼の口を広げたような形を作っていく。
その狼のような地面は口を広げミアを飲み込み牙でミアを捕らえる。
ミアはなんとか闘気を使ってを守る。
「!?これは!」
ウォンさんの驚いている聲が聞こえるがそれに今は気にしている暇もない。
これは大地というこの世界そのものをたった1人の人間が闘気を使って無理矢理かしているんだ。
疲労なんてものじゃない。
発するだけで意識が飛びかけた。
「ミア!俺の勝ち…だぁ…」バタン
ミアが切り傷をつける前に俺は意識がなくなった。
……
「…ん…うん?ここは?」
「お、ギル坊目が覚めたか。惜しかったなもうし踏ん張れば勝ててたぞ」
俺はウォンさんにおんぶされ家に帰っている途中だった。
「あれ?ウォンさん、ミアは?」
「ミアならちょっと甘やかしすぎたと思って今走らせてるんだ。ミアはちょっと元から持っているあの能力に頼りすぎだからな」
「そっか」
ザマァ
今頃ヒイヒイいってんだろうな〜
!?…なんか今、悪寒がした気が?
「ギル坊」
「どうしたの?ウォンさん」
「そろそろお前には獣神流を終了して新しいのに進みたいんだ。明日から次に行っていいか?」
「え?獣神流だけじゃなかったの?」
「誰もそんなことは言ってないぞ。俺の流派はこれだけじゃない。いや正確にはこれではないだな。俺の流派を學ぶためにはこれが必要不可欠だから教えたんだ」
獣神流だけでも十分強力だと思ってたのにウォンさんのはこれの上をいくのか…ぜひ教えてしい。
「ウォンさん、俺にウォンさんの技の全部を教えてくれるって約束だったじゃないか。よろしくお願いします!」
ウォンさんはおぶっている俺に顔を向けフッと笑い
「明日からまたきつくなるぞ?いいのか?」
「もちろん!」
「ガッハッハ!今日はしっかり寢とけよ!明日に疲労を殘したら大変だからな!」
「わかった!」
俺たちが家に著きその一時間後ミアも帰ってきて4人で食事をとりその日は眠りについた。
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