《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》謀反 2
ドォォォン!
突然と何か発音らしき音が聞こえてくる。
「なんだ?今の音は」
私の隣を歩いているカシムスが発音の聞こえた方を向き顔をしかめる。
「なんだろう?」
私自もわからない事なので首をかしげる。
しばらくすると兵の人がかなり焦った様子で走ってくる。
「た、大変です!エリザベス王様!」
「ゴホン…どうされたのですか?そのようにみっともない格好で」
兵は急ぎだしなみを整える。
正直私はそんなことはどうでもいいのだけど王時の癖でつい言ってしまう。
「も、申し訳ありませんでした!」
「構いません…それで?要件はなんですか」
兵は思い出したかのように慌てて
「あ!そうです!大変なのです!フラギール公爵様が城へと攻めて來たのです!」
「フラギール公爵が?」
頭に浮かぶのはパーティの時のあの青年だけどあの人にそのようなことをする意味はないはず…とは言ってもあの人の父親にもそんなことしてなんのメリットが…
私が考え込んでいると突然肩を叩かれる。
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振り向くとカシムスが私の方に手を乗せて私を見ていた。
「エリザベス様、考えるのもよろしいですがここはひとまずフラギール公爵からできるだけ距離を置きましょう。考えこむのはそのあとで」
「ええそうね、ごめんなさい。じゃあ兵の方、案お願いします」
兵は敬禮をし大聲でぶ。
「はっ!了解しました!」
ドゴォォォン!!!
 
その聲に続き今度はすぐ近くで発音が響く。
「な…エリザベス様。ここは本當に危険なようです。急ぎ移を…」
ドォォォン!!!
「な!」
「カシムス!」
突然壁が発し瓦礫が吹き飛んでくる。
カシムスが自分のを盾にして私を吹き飛んでくる瓦礫から守る。
「ぐ…エ、エリザベス様…お怪我はございませんか?」
「私は大丈夫です!それよりカシムスあなたの方が!」
カシムスの背中は瓦礫がぶつかったところの服がボロボロに破けが流れている。
誰がどう見ても大怪我だ。
しかしカシムスはフラフラとしながらも私の前に立ち崩壊した壁を見る。
「ぼ、僕はなんでも…ないです…それより早く…お逃げください。これをやったものが近づいてくるようです」
ガラガラと瓦礫を踏みしめゆっくりと歩く音が聴こえてくる。
私はカシムスを支えながら壁の奧を見て見ると
「貴方は…フラギール公爵ですか?」
「く…くくく…くっははは!やっとお目にかかれましたね」
フラギール公爵は狂気的かつ虛ろな目で口角を上げ私を見る。
私は恐ろしくなりが震える。
「…エリザベス様…お逃げに…」
「カ、カシムス…でも…」
「火よ!我が敵を打ち抜け!ファイヤーバレット!」
「ゴフッ…」
フラギール公爵の人差し指から放たれた火弾は高速で兵のを鎧ごと焼き貫いた。
兵はその場で倒れピクリともかない。
「次は…王!貴様の番だ!火よ!我が敵を打ち抜け!ファイヤーバレット!」
「エリザベス様!」
「あ…」
カシムスは向かって來た火弾から私を守るために私を突き飛ばす。
私は床に倒れる。
「グアッ!」
「カシムス!」
カシムスは肩を貫かれその場に倒れる。
私はカシムスに近づこうと立ち上がる。
するとフラギール公爵が笑い人差し指を私に向ける。
「死ね!火よ!我が敵を打ち抜け!ファイヤーバレット!」
フラギール公爵の指から火弾が私に向け打ち出される。
「エ、エリザベス様!!!」
カシムスの聲が聞こえる。
私は前から向かってくる火弾を見つめ頭に最初に浮かんだのは拳也の顔だった。
…まだ死にたくない…まだ死ねない!
そうは思っても現実は虛しくもう目の前まで向かって來てる。
ああ、死ぬ直前ってこんなスローに見えるんだ。
私は目を瞑る。
………あれ?
私は幾らたっても痛みをじないので不思議に思いうっすらと目を開ける。
すると目の前には白銀の鎧を著て2メートルはあろう大盾を持った金髪の騎士と白い魔法使いのコートを來たとても綺麗な金髪のが杖を持ち堂々とたっていた。
「あ、貴方がたは…」
「王様…遅れて申し訳ありません。しかしもう安心ですよ。なんせこの國の騎士団長 グラド・ルーカスに」
「魔法師団長 シエル・ルーカスが來たんですからね。ここは私たちに任せてください」
2人はそういうとフラギール公爵と対峙する。
騎士団長に魔法師団長…流石に王である私が知らないわけがない。
今までの騎士団長に魔法師団長の中で最強ではないかと言われている2人だ。
ふと私の隣を見るとカシムスが気を失い倒れている。
もっと遠くで倒れていたはずなのに…
「その子は王を守ろうとかなり無茶をしたようですね」
シエルさんがにこやかに微笑む。
「その勇気は素晴らしいが実力に合わない勇気はかなり危険だ。気をつけたほうがいいと目が覚めたら忠告しておいてください」
グラドさんは淡々とした口調で言い終わるとフラギール公爵向けて持っている剣を構える。
「さて…何故こんなことをしているんだ?フラギールさん」
「黙れ…もうしなんだ…もうしなのに……何故吾輩の邪魔をするのだ!!!炎よ!敵を包み込め!フレイムトルネード!!!」
フラギール公爵の詠唱が終わると炎が渦を巻き炎の竜巻が出來上がる。
「無駄ですよ。水よ 軽やかに舞い沈めたまえ ウォータートルネード」
シエルさんも詠唱を終わらす。
するとフラギール公爵の炎の竜巻の2倍はあろう大きさの水の竜巻が炎を全て飲み込み鎮火させる。
「なんだと!?グアアア!!!」
フラギール公爵は水の竜巻に巻き込まれる。
水の竜巻は次第に収していきフラギール公爵の腳と手を手錠狀に固定する形で収まった。
「ふう、なかなか強力な魔法でしたね」
「あんな楽々に消し飛ばしてたのにな…俺は何にもしなかったな…」
シエルさんはニコリと微笑んでグラドさんに近づきグラドさんはため息をつき肩を落とす。
「クソクソクソクソ!!!これを解け!」
フラギール公爵は縛られながらもを激しくかし私に近づこうとする。
グラドさんが私を自分の影に隠しフラギール公爵を睨みつける。
「フラギールさん。何故國王の信頼していたあなたがこのようなことをしておられるのですか?」
「黙れ!吾輩は…吾輩は!…失敗したのか………。そうか彼の方の命令を失敗したのか……失敗したら死を選ぶ…煉獄よ!我を自を燃やし盡くせ!インフェルノバースト!」
フラギール公爵は獨り言をブツブツと言い終わると呪文を詠唱する。
するとフラギール公爵のは黒の炎に飲まれ燃えていく。
「な!?シエル!炎を鎮火してくれ!」
「これは煉獄…私の魔法では消すことができないわ!」
「ぎゃあああ!!!あ………な、何故吾輩はこんなところにいるのだ?…何故吾輩は燃えているのだ?な…ぜ………リッ…ク…」
フラギール公爵は最後に息子の名前を呟くとばたりと前のめりに倒れかなくなる。
「今のは一…」
「あなた、今はそれよりも王様の保護と國王への報告を先にしましょう」
「…そうだな。王様私たちが警護をいたします。付いて來てください…この男は俺が擔いで行こう」
グラドさんはカシムスを肩に擔ぎシエルさんが私のを支えて私たちは國王…この世界での私の父親のところへ向かった。
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