《努力という名の才能を手に異世界を生き抜く〜異世界チート?そんなのは必要ない!〜》奇襲 4
一の龍が男を見下ろす。
「ふん…所詮はたかが人族…武を持ってしても妾には…龍には勝てなかったということだ」
一何が起こったんだ?
男は今の狀況が理解できずただただ龍を見上げる。
……
男は短刀を差し込み勝利を疑っていなかった。
「ふん。雑魚が」
「こ、これは…」
アドラは一度揺すると差し込まれた短刀を力任せに引き抜く。
すると同時に男を殺気を込めた目で睨みつける。
「!??」
男はアドラの殺気をけ短刀を離し後ろは引き下がる。
アドラは刃を握っている短刀を一瞥すると握りしめ々に砕いた。
「…お主、この短刀はどこで手にれた?」
「何?なぜそんな事を聞く」
「質問には答えよ…」
アドラは一瞬で男に近づきぐらを摑み持ち上げる。
「ぐっ!な、何をする」
「二度はないぞ…短刀はどこで手にれた」
「…し、質問には答える。だがなぜそんな事を聞くのか…先に教えてくれ」
「…よかろう。この短刀はなぜかは知らぬが対龍人用に鍛えられてあるのだよ。なぜ絶滅したはずの龍人対策の武があるのか不思議に思っての…昔のものは妾が生きてる間に全て消滅させたはずじゃからな」
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アドラの目つきはさらに凄みを増す。
「さあ…答えぬか。これはどこで手にれた」
「…主人だ」
「む?主人?」
「俺の崇拝する聖人!我が主人からだ!」
「ほう…ではその崇拝する者の名を教えてもらおうか」
「それはできん!我が主人はお前のような下郎に教えていい名ではないのだ!」
「そうか…なら死ね」
アドラは軽く腕を振り男を投げ飛ばす。
「ぐっ!…があっ!!!」
男は何度も転がるが制を整えなんとか屋の上にとどまる。
「妾ら龍人は確かに罪を犯した。だが罪深き龍人にも誇りも言うものはある。あのような穢らわしくも忌々しい武を扱うものは妾らの誇りを侮辱したも同然…お主には死以外の選択肢はない」
アドラは言い終わるとが変化していく。
ゴキゴキゴキ!と、とても普通の人間のからは発しないような音を鳴らしが巨大化していく。
最終的には所々が腐り落ち羽がボロボロな龍の原型をなんとかとどめた巨へと姿を変えた。
「さあ、処刑の時間の始まりだ」
「ふ、ふざけんな!大きくなったからなんだ!俺は神に見守られていると主人がおっしゃったのだ!我が主人は神の使いだ!」
男は狂気的な目で龍となったアドラを見つめる。
「ほう…ならその神とやらの力を借りればよかろう」
「神は俺を見守っているのだ!見守っている限り俺が負けることはない!そう我が主人がおっしゃっていたのだ!」
「ふん戯言ではないか」
「戯言かどうかはこれを喰らってからにしやがれ!」
男は懐から無數の短刀を取り出す。
その1つ1つは同じ形狀をしており先ほどの短刀と全く同じものだった。
「それは…」
「誰も一つだなんで言ってなかったぜ!初めはなんで我が主人がこんなものを大量に待たせたか謎だったがそうか!こいつの時に使えと言うことだったのか!さすがは聖人様だ!なんでもお見通しらしい!」
男は手に持てる限りの短刀を全てアドラ向けて投げ飛ばす。
「さらにこれに加えて風よ!我が武に力を!ソニックウインド!」
強風が吹き全ての短刀は綺麗に風に乗り音速の速さでアドラへ向かっていく。
「ほう…その魔法の確さと無駄のないき、その魔法なかなか使い込んでおるようだな…だがその短刀はもう妾に屆くことはないぞ」
アドラは口に魔力を溜める。
「腐屬の正しい使い方を見せてやろう…グオオオ!!!」
アドラは咆哮をする。
すると音速で飛ぶ短刀たちは先端から徐々に腐り始め塵になっていく。
「な、そんなバカな!主人より授かりし武たちが全部!」
「ふん…所詮はたかが人族…武を持ってしても妾には…龍には勝てなかったということだ」
アドラは男を見下ろす。
男は足を震えさせ餅をつく。
「あ…ああ…そ、そんな」
「さらばだ。罪深き龍人の手によって地獄へ落ちろ」
ドゴォン!
足を持ち上げ男を踏み潰す。
それとともに屋が半分ほど崩壊してしまう。
「む?力が強すぎたか。まあ仕方ない事だの」
アドラは人の姿に戻り男が完全に息絶えたのを確認する。
「…主人…か。これは調べなくてはならぬようだな」
アドラは屋から飛び降りミアのところへと向かった。
……ミア視點
ドゴォン!
「うわぁ!ね、姉ちゃん!」
「…こ、こわい」
私は突然の大きい音に驚き怖がる2人をでる。
「大丈夫だからそんなに怖がらないで。ね?」
「わ、わかった!怖がらない!」
「う、うん」
「2人とも偉いね」
それにしても今の音はなんだったのだろうか?
なんか上がミシミシいってるけど…もしかしてアドラさん?
「終わったぞ皆の者」
聲が聞こえ振り返るとそこにはアドラさんが立っていた。
「あ、アドラさんもしかしてさっきの音って」
「うむ、すまぬな。思いの外屋が脆くての。半分ほど踏み抜いてしまった」
「は、はあ」
ふ、踏み抜くって龍になって戦ってたのかな?
「外ももう安全そうだから出ようではないか」
「そうですね…ここにいる方がいつ崩壊するかわかんなくてこわいですもんね」
「ワッハッハ!!!違いないの!」
笑ってる場合ですか…
私は2人と手を繋ぎアドラさんを先頭に外まで歩いていく。
廊下は本當にひどくで所々に木片が散らばり上を見ると空が見えていた。
外に出るとグジュレンジャーの確か名前が…林、腐食、LOVEの三人が私たちを待っていたと迎えてくれた。
林はアドラさんに近づき話しかける。
「アドラさん終わりましたか?」
「うむ無事にな」
「ところでちゃんと捕縛しましたよね?」
「………」
「え?もしかして殺したんですか?」
「………」
「馬鹿なんですか?アホなんですか?あれ程こちらに來る前にマスターから殺さないようにって言われましたよね?」
「も、もしもの時は良いと…」
「それは手加減ができなかった時のことですよ」
「う、うるさいわ!どうせお主たちも1人は殺しておろう!」
「殺してませんよ。SUNはきちんと拘束しましたし俺とSEAも神経毒でけなくしただけでちゃんと生かしてますし腐食とLOVEに至っては的にはほぼ無傷で倒しましたし…的には…とにかくアドラさん以外は誰も殺してませんよアドラさん以外は!」
林はアドラさんにぐちぐちと言い出す。
「う、ううう…」
アドラは林に散々言われ腰を下ろし地面を指でつつき出す。
「あやつが悪い…あやつが変な武を使いおるからついカッとなって…」
「それは言い訳じゃないですか」
「グハァ!…もうよい…妾が悪かった。これで許してくれい」
「まあ俺はいいんですけどね。あ、ほらマスターたち來ましたよ」
「え?…あ、え、エギル!」
林が見る先を私も見るとそこにはランスとエギルが立っていた。
朝にあったばかりなのに何日もあってなく、久しぶりにあったような嬉しさがこみ上げて來る。
「…は?なんで家ぶっ壊れてんの?」
「ちょっと!この景を見て第一聲がそれ!?ひどくない!?」
私はエギルに走り出し怒鳴る。
「な、なんだよ、なんで怒ってんだ?」
「怒ってない!」
「エギル兄ちゃーん!」
「…エギル兄様」
ジュンス君もレイナちゃんも飛び出しエギルに飛び込む。
「うお!?な、なんだよ…一何があったんだ?」
何が起きてるのか理解できてないとぼけた顔をしたエギルを見て私はおかしくなり笑ってしまう。
「ふふ…あはは!」
「な、何笑ってんだ?ミア」
「ふふふ…なんでもないよ。…おかえりなさいエギル」
「お、おう…た、ただいま?」
私はその後もエギルを見るたびに笑い続けた。
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