《存在定義という神スキルが最強すぎて、異世界がイージー過ぎる。》第6話 「……俺のステータスおかしくね!?」

クリスが俺の家に來たりしてから、一週間が経った。

そして、思うことが出來た。

クリスは見た目が14歳もしくは15歳だ。

そんな子が學校にも行かず、俺の家に毎日來ている。

初めの方は、夜だけだったので、晝間は學校に行っているのだろうか、と思っていたのだが、2日前からもう、朝から夜までずっといるようになっていた。

で、思ったのだ。

……クリスって學校に通っているのか?

ということだ。

まぁ、貴族の家だからそいう事を學ぶために、だとか理由はあるかもしれないのだが、もしそうだとすると、クリスって馬鹿なのでは?

という疑問も浮かび上がる。

ということで、今日聞いてみることにする。

──── ピンポーン

おっ、クリスが來たようだ。

流したから分からなかったかもしれないが、この家にはインターホンを付けておいた。

このインターホンはクリスやガルバさんにしか教えておらず、來る時はそれを鳴らしてと言ってある。

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まぁ、異世界式の防犯対策だな。

「お邪魔しまーす」

俺が話す前にあいつはってきた。

……どうやって鍵を開けたのだろうか。

「おはようございます、シン様」

「おはよう、クリス」

そう、挨拶するとクリスはちょこんとリビングのソファーに座った。

もう、何かあそこはクリスの停止位置となっている気がするのだが……。

「シン様。今日はしお願いがあるのですが」

「今日は、っていつも聞いてあげている気がするのだが……」

「それは良いのです!」

手をグルグルと振り回し俺に攻撃してきた。

まぁ、言っても當たってはいないのだが。

そこはクリスの配慮というものだろう。

「で、なんなんだ?」

「私は今、春休みにっていて學校が休みなのですが……」

なんと!?

學校に通ってらっしゃたの!?

……というか、今のクリスの発言だけで、全てが知れた。

學校には通っているが、春休み期間なので暇だと。

「宿題がありまして……」

「おう」

今日は珍しく歯切れが悪いな。

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どうかしたのだろうか。

「その宿題に、Cランクの魔を倒せという課題があるんですが、その課題をするために、私と冒険者ギルドに來てしいのですが」

……課題で魔を倒せか。

酷い學校だな。

だが、冒険者ギルドに行く意味などあるのだろうか。

別に冒険者ギルドに行かずとも直行は駄目なのだろうか。

「なんで、冒険者ギルドに行くんだ?」

「あー。シン様はまだ日が淺いでしょうし、分からないでしょうから、教えますね」

なにか、嫌なのだが。

なめられている気がする。

「魔の討伐というのは、危険が大変伴い、冒険者ギルドの依頼という形で行かなければならない法律があるんですよ。だからですね」

「へぇー」

面倒くさいのだな。

「それに、行きたい理由はもう一つあります」

「何?」

「シン様のステータスを見たいからです!」

「そっちが本音だろ!」

「はい!」

答えやがったよ。

俺が聞いたのだけれども。

そうか、俺のステータスか。

確かに俺も気になる。

「まあ、行こうか」

「はい!」

「ここですね、冒険者ギルドは!」

「なんといったら良いのだろう」

外見は……冒険者ギルドというじだ。

中から出てくるのも、がたいの良い男達。

そして、ひとりのが中から出てきた。

「あれー、ギルドに來たのー?」

なんとも軽いノリのお姉さん出てあった。

ただ、がデカイ。

超デカかった。

「ふふーん。私に興した?」

「してねーよ!」

いや、したけどさ。

って、そいうことじゃなくて。

「それで、どうしたのー?」

「ああ。こいつの課題を達するために依頼をけたくてな」

「おおぉ! ということは、魔ストラクスト學園の生徒なのかー!?」

うん?

このお姉さんの言っている學園で合っているのか?

「あっ、はい。そうです」

「おおぉ、これまでの無禮は失禮しましたなのだ」

「大丈夫ですよ。そんなにかしこまらなくて」

「じゃあ、お言葉に甘えて……ということは、Cランクの魔討伐ってことだなー?」

「はい」

……勝手に會話が進んでいる。

俺が來た意味というものはないのではないだろうか。

「今は丁度その依頼はないんだー」

「そうだったのですか……」

どうやら、依頼は今ないみたいだ。

これは……どうすれば?

「でも、だいじょーぶ! そこのイケメンなおにーさんが冒険者登録してくれたらー、ギルドが所有している、魔が住む森に行ける許可書があげるからー」

「本當ですか!? やりましょう! シン様!」

クリス。

君は、詐欺に引っかかりやすいタイプの人間だな。

「えっ、なんで、そんな哀れな子を見る目で見るんですか……?」

「うん」

そう言いながら俺はクリスの肩をポンと叩いた。

まぁ、それは良いとして、どうしようか。

うーん。

神からギルドでステータス見ろって言われてたからな。

「登録したら、ステータスが見れるのか?」

「もちろーん。好きなだけ見て良いんだよー!」

……仕方ないか。

それにクリスが子犬のような目で見てきてなんだが、耐えられないし。

「分かった。登録するよ。どうやったら良い?」

「毎度ありー! じゃあ中來て〜」

「はいはい。行くぞクリス」

「ありがとうございます、シン様!」

はぁー。

良いことをした気分ではないな。

そんな気分で行ったのだが、それは直ぐ消えた。

それは冒険者ギルドの中を見てだ。

そこは、沢山の人でいっぱいだった。

思ったよりも綺麗で、ひと安心だ。

だって、クリスは貴族だから、汚いところなど無理だろうし ───

「うわぁぁ! こいうの待ってたんです!」

─── いや、大丈夫な気がしてきた。

そんな中、ギルドを見回すと全てが幻想ではないとしれた。

このギルドは隣の店と扉ひとつで繋がっているらしく、人で盛り上がっていた。

そう、盛り上がっていたのだ。

酒をわし、々と喋りと……楽しそうだ。

「シン様。今は登録優先ですよ」

「いや、俺、飲まないから」

「そう言って……飲みそうな顔してますよ」

「お前なぁ……。俺の家でご飯を食べている時に俺が酒を飲んでいたか?」

そう言うとクリスは真剣に考え出した。

……こいつ。

真剣に俺が飲むと思っていたのか。

そもそも俺は未年だぞ。

……いや、この世界では15歳から年だったんだっけ。

ちなみにこれはガルバさんに飲ませられそうになった時に知った。

「この部屋だー」

「登録はカウンターではないのか?」

「あー。昔はそうだったらしーが……今はこっちだな。何故かは知らないなー」

うん、分かってた。

そういうの興味無さそうだもの。

「はいはいー。この水晶に手をかざしてねー」

「これは何なんだ?」

「あー。これはステータスを見るもんだー」

これか。

あの神が言っていた代は。

「これで、ステータスを見れるのですか!? 早くしましょ! 早くシン様!」

「焦り過ぎだ」

「ふふーん。あの超エリートが行くような學校に通う嬢ちゃんにここまで迫られるおにーさんはよっぽど凄いひとなのかー?」

「はい! だってシン様ですから!」

「あまり、そう言うことを言うなって」

別に俺は……。

いや、クリスから見たらそうなだけか。

大人からしたら俺なんてそんなんだろう。

「まー。やってみたら分かることだなー。やれやれー」

「はいはい」

俺は渋々手を水晶の上に置いた。

水晶は白く、いや青くり輝いた。

そして、割れた。

そう、ステータスを見る水晶が割れたのだ。

「…………………」

「…………………」

「…………………」

無言の間。

いや、そうなるだろ。

ステータス見ようとしたら水晶が割れたんだぞ。

何も言えねぇよ!

「………………おにーさん、弁償してよね」

「すみませんでしたぁ!」

「まぁ、冗談だけどなー」

「タチの悪い冗談だな!」

「ちょっと待っとけー。ギルマス呼んでくるわー。これは手に負えんないからなー」

そう言ってポンポンポンと跳ねるように歩き部屋から出て行った。

………………この空気が辛い。

「シン様」

「な、なんだ?」

「………………………やっぱり流石、シン様ですね!」

「………へ?」

「だって、ステータスを見る水晶が割れたのですよ! 限界を超えた、ということですよ! シン様はそれだけ強いということじゃないですか!」

「あっ、そうだね」

俺はそういう嬉しさよりも、マジで払わなければ駄目なのかという思いでビクビクしている。

絶対に高いよな。

ステータスが見れるのだぞ。

【鑑定】のスキルと同じ効果ということなのだぞ。

どうしよう。

ガルバさんから貰ったお金を全て使うことになったら……。

怖い。この時間が余計に怖い。

──── ガシャッ

部屋の扉が開いた。

そこからは、さっきのお姉さんと若いが出てきた。

若いは、赤髪でその綺麗な髪の間から上にたつ長い耳がとても印象的な人だった。

「ギルマス呼んできたぞー」

ギルマスと言うぐらいだから、てっきり屈強な男だとばかり思っていた。

意外にもで、それに綺麗な方で結構安心した。

「はじめまして、俺はシンと言います」

「クリスティーナ・ノーヴァです。よろしくお願いします」

俺とクリスはソファーから立ち上がって挨拶をした。

「私はヒナ・トゥラベルスだ。ここのギルドマスターをしている。……私はエルフだ。こう見えても歳は結構いっているので、大抵のことには腹立たない。だから、敬語などは止めてくれ」

「分かった。それで……俺って処罰とかくらうの?」

とても肝心なことだ。

水晶を弁償しろと言われたらするが……。

「大丈夫だ。そこは安心してほしい。それにギルドマスターという役目を持っているからにはここのギルドを有名にする必要がある。だから、こんな將來有な者をなんとしてでもこちらに引きれたいぐらいだ」

良かった。

俺が心配していたことは起きないというわけだな。

「どうだ。ここは渉といかないか?」

渉とは?」

「お前が壊した鑑定水晶の弁償の代わりに、ここのギルドにるというのは?」

あっ、弁償させるつもりだったのね。

あっぶねーあっぶねー。

「大丈夫だ。もっと言えば、もともとそのつもりでだったから、鑑定水晶? って言うやつを使ったのだがな」

「ああ、そうだったな」

なんというか、結構話は伝わりそうだな。

この世界に來て一番まともかもしれない。

「だが、どうしたものか。ステータスが分からないと冒険者登録の印のプレートが作れないぞ」

「そのことなのだが……俺、多分【鑑定】使えるぞ」

「本當かそれは!?」

ヒナさんがテーブルに手を付き、を乗り出し、聞いてきた。

そこまで驚かれる……事だよなぁ。

【鑑定】なんて、滅多に持っている人はいないしな。

「ああ。ちょっとした事で、そういうのが使えるんだよ」

「そうなのか。なら、とりあえずは確認しても良いか?」

「もちろんだ」

そうだよな。

急に【鑑定】持っていると言っても、まずは疑うよなぁ。

「試しにこれを鑑定してくれ」

そう言って渡されたのは、石? だった。

「これは?」

「これはだな。魔法石マジックストーンと言ってな、魔法が付與されてる石なんだよ。まぁ、これは一回きりの使いだけどな。まぁ、それでも魔法石は魔法石だからな。これの付與されてる魔法を當てれたら、お前が本當に【鑑定】を持っていると信じる」

「分かった」

ふぅ〜。

張してきたー。

……よし! やるか!

「【鑑定】」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:魔法石

効果:《火屬魔法》─── ファイア

ランク:D

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「うぉ! マジで出來た!」

「なら、この魔法石の付與されているのを言え」

「《火屬魔法》─── ファイア」

「正解だ」

良かったー。

違ったら俺死んでた気がする。

「お前の事を信じてやるよ。じゃあ、それで自分を見てくれ」

「分かったよ」

……二度目だし簡単にいけるだろ。

「【鑑定】」

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