《俺の転生は異世界の最兇魔剣だった!?》11 意外と良い人
朝、俺は玄関前に置いておいた彼等の様子を見に屋から降りる。
「あーあ、結構出してるから気絶してる……ま、早めに応急処置はしておいたから死にはしないけど」
もうし加減を考えないとな……本の持っているスキル強力過ぎる……
「さて、この2人を中に運ぶか」
俺はそう呟いて屋敷に彼等を引き摺り込む。そして扉を閉めた時背後から聲が掛かった。
「お疲れ様です。あとは私共が地下室へお運びいたします」
「うおっ、あ、はい。よろしくお願いします。あとに回復魔法かけておいてください。俺の場合威力か小さくてそこまでは治せないので」
「畏まりました」
そう言って従者の男が黒い人2人を地下室へ運んで行った。
「あとはナザルさんに報告するか」
そして俺は他の従者の人に道を尋ねながら執務室に向かった。
―執務室前―
俺は執務室の扉をノックする。
「ケイトです。昨夜の警備の報告に來ました」
そう言うと「ああ、っても構わないよ」と返ってきたので俺は扉を開ける。
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「失禮します」
初めてみる部屋だが裝は前世にあった資料と同じ造りだった。
「警備の報告です。昨夜、不審人が3名屋敷の後方から來ました。2人は現在地下室へ運ばれましたがもう1人は何もせずに逃げました。目的は昨日、私が言った通りの容でした」
一先ず報告は終わった。
「そうか、その人達は依頼で來たのか?」
ナザルさんから質問が來た。俺は特に隠さなくていいと思ったのでそのまま話す。
「る程……チャービィ・ナライ=デルゴ…か………厄介だ。それにしてもこの手段でキリカを狙うと言うことは何か焦っているのか?いやしかし…………」
「失禮ですが、その、チャービィ・ナライ=デルゴとは誰の事ですか?」
「ああ、そう言えばケイト君は領主様の名前を知らなかったね。ちなみにうちはそれの分家」
マジか。あのえた人の名前だったのか……名前で型は予想してたけどまさか領主様だったとは…………
「そ、そうですか………」
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なんとなく関係図はできてきた。あとはチャービィの息子さんが良い人ならやり易いんだけど…………
『おい‼︎この俺を誰だと思ってやがる!さっさと俺の妻に會わせろ‼︎』
玄関ホールから若い男の聲が響いてきた。恐らくチャビィの息子だろう。どうやら親が歪んでいれば子も歪むのか………
俺は急いで玄関ホールへと向かった。
―玄関ホール―
「使用人風が!黙って俺の妻を連れて來い‼︎」
ヤンチャな奴だな〜。あ、カレアさんだ。ちょっと話を訊くか。
「カレアさん、さっきからんでいる彼は誰ですか?」
「彼はね、アノ馬鹿領主様の息子よ」
「止めなくて良いんですか?」
「勿論、そろそろ止めるわよ」
そう言ってカレアさんは威圧を放ちながら階段を降りる。
「アルガンス様、さっきから妻、妻、妻と仰っていますがウチにはそのような者は居りませんが、何方かしら?」
「それはキリカに決まっているだろ‼︎」
おお、カレアさんの威圧を何もじていないよこの人。
「キリカが貴方の妻?未だ婚約もしていないでしょう?」
それにしてもアルガンスだっけ?此奴、結構気に喰わない……顔が良いから嘸かし學校ではモテモテだろうな………それに格も嫌悪しか覚えない。まだ世界が自己中心的にしか見えていないな…この歳になても……
「結果的にそうなるんだよ!絶対に」
「殘念ながらキリカは心に決めた彼にしか興味がありません。なので、彼に勝ったら考えて差し上げましょう」
カレアさんが俺を指差しながらそう言った。え……巻き込まないでくださいよ………ほんと近付くだけでのが捩るんで……
「俺…ですか……」
取り敢えず第一印象をやる気のない風にしておく。
「ハッ、こんなだらしない奴か。話にならんな、やはり俺の方がいいだろう」
その言葉を聞いてさらにが逆立つ覚に襲われた。
「鼻で笑われた……ハァ…自分至上主義でおめでたい頭ですね………反吐がでる」
自分の事しか考えずに他人に干渉してくる人は前世にも多かった。だからか、アルガンスからもそんな匂いがして苛立ちも覚える。
「何⁉︎貴様、この俺の頭がめでたいだと!」
沸點低な〜此奴。
「あの、俺は貴族じゃ無いんで『貴様』は使い方が間違ってますよ」
だから決闘を向こうから申込むまで苛立たせる。俺が先に発したら負け……我慢我慢……
「貴族では無いだと‼︎ではどうやって俺のキリカを誑かした‼︎」
何言ってるんだ此奴。キリカとはまだ婚約もしていないのに。
「俺のキリカって、キリカは貴方と婚約していないでしょう。キリカは貴方のものでは無い。貴方がキリカを手にれようとするなら俺はその手を切り落とすだけだ」
あ、アルガンスの顔が歪んでいる。この後は決闘を申し込んでくるか勢い良く帰って行くか……
「こうなったら決闘だ‼︎力の差を見せつけてやる!」
そう言って、アルガンスは俺に手袋を投げつける。
「その決闘けましょう。但し、俺が使う武は木剣です」
親に甘やかされて育ったボンボンが…………後悔しても知らないからな。
そして外に移した。
「それでは立會い人は私が行います。ルールは3つ、1つ、相手の殺生の止。2つ、中級以上の魔法の発は止。3つ、相手の降參もしくは戦闘継続不可で終了。以上となります」
カレアさんが立會い人か……ならバレない程度に叩きのめすか。
「アルガンス様はこのルールで宜しいでしょうか?」
俺はアルガンスに確認を取る。
「俺は一向に構わん!さっさと始めろ‼︎」
アルガンスはもう自分の剣を構えてる。俺は……適當に構えておくか。
「それでは雙方共に構え!」
「あ、先手はどうぞ」
俺は敢えて先手を譲る。
「そんなに余裕か‼︎」
アルガンスは勢い良く走って突進してくる。速さ的に〈強化〉を使っているのがわかる。
「そんな突進、簡単に避けられますよ」
俺は〈思考加速Ⅰ〉と〈強化Ⅰ〉を発して右にずれる。そしてアルガンスはそのまま通り過ぎてしまう。
「まだまだ‼︎ファイヤーボール!」
アルガンスは初級魔法のファイヤーボールを6つ同時に飛ばしてきた。本當はここで〈境界生〉で取り込みたいところだけど、ちょっと面白いことを思いついた。
「ウォーターボール」
俺は見様見真似で水屬の初級魔法を発する。俺が水屬の魔法が使えるのは毒屬が水と闇で出來ているからだ。
なので俺は普通にウォーターボールを6つ同時に発し、飛んでくるファイヤーボールに向かって飛ばす。
「なに⁉︎何故お前みたいな奴が無詠唱で魔法を発できる‼︎」
何故って言われてもね……元々このは魔素から構築されてるし……昨日、悪魔學の基本を教わったからかな?
「正直に言いますけど、祠の魔の方がもっと手強かったですよ。もう準備運もお仕舞いにして本気でやります」
そう言うと、アルガンスはいきなり50本の火の槍を飛ばしてきた。
「おや?接近戦はもう最初の突進で終わりですか?やはり所詮は親の脛を嚙るボンボンか。だから遠距離でしか攻撃できないんだな」
火の槍をウォーターボールで次々と消火しながら俺は言う。
「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ‼︎」
「そう、それで良い!怒りに任せて剣を振りまくってくれ……そうで無いと砕き甲斐が無い………」
俺はいつの間にか狂気に呑み込まれていた。いや、これは狂気では無いのだろう。だって、俺にはまだ理が殘っているのだから。そう考えると、これは今までの俺が作った俺の本なのだ。俺はそれを否定したい。しかし、否定出來ない。俺は心の何処かでこの覚をけれようとしているのだろう。ならこの覚にを任せて戦闘するのも悪くは無い。
俺はアルガンスの振るう剣を丁寧に木剣でけ流していく。
「何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だ何故だぁぁぁぁ‼︎」
アルガンスは暴に剣を振るう。橫、縦、突き、橫、橫、突き上げ、縦、橫……桐花様の加護のおかげか、太刀筋がよく見える。改めてこの攻撃をけていると、アルガンスが優秀だということがわかる。だが、しおかしい。自然の様でなぜか不自然だ。
「なかなか良い剣だけどっ、そろそろ終わりにしましょうか」
俺は振り下ろされる剣の柄に目掛けて木剣を振り上げる。そしてピンポイントでアルガンスの手に當たる。俺の木剣がアルガンスの手に當たると、剣はアルガンスの手から離れ落ちる。俺はそこから空気中の水分を凍らせて、小さな氷の杭を作りアルガンスのに當て押し倒す。
「降參……します?」
笑顔で俺はアルガンスに問う。
「チッ、降參だ…………」
[スキル〈氷杭アイスステイク〉を手しました]
やった、新しい魔法覚えた。あ、水屬って事は回復系や時間系も頑張れば覚えられるかもしれない。
「勝者、ケイト。……アルガンス様、これでこの者が貴方よりも強いことが証明されました。命が惜しければ、どうかお引き取り願いますわ」
と、カレアさんは威圧を放ちながら言う。コワイ………
「っ…………分かった。と言うより、俺がどうかしていた……怒りにを任せすぎた。お前も悪かった」
意外な反応だった。もしかしアルガンスって良い人?アルガンスなのに?
「いえ、こちらこそ々と申し訳ありません。あと、申し遅れましたが、俺の名前はケイト=オリサカです。俺の方も要反省ですね」
俺は苦笑いしながら頭を掻く。それにしてもさっきの覚はなんだったんだろう…………
「さて……そうなると問題は父上か………」
アルガンスが何か言う。
「デブチャービィがどうしたのかしら?」
カレアさんが通常モードでアルガンスに質問する。
「詳しい事は良く分からないが、何やら裏でコソコソとしているみたいで。それに最強の魔剣がなんやかんやと」
やっぱりチャービィは魔剣を狙ってたのか……
「最強の魔剣?最兇の間違えじゃ?」
俺は空中に水魔法で文字を描きながら言う。
「そうなのか?俺は父上に聞いてみたら兇では無くて強の方だったが……」
「ああ、それわね、ケイトくんのが正しいのよ。チャービィがしがってたのは《魔剣:メラン=サナトス》って言って、使用者にも危険が及ぶ毒と死の屬を持った災害級指定魔にも指定されているのよ。因みにケイトくんの腰に下げている剣はウチの家寶、《魔剣:メラン=サナトス》だから♡」
最後に♡がついていた気がするが気のせいだろう。って魔判定だったのか俺これ………
「そうか……では俺が父上を止めなければこの地は危ういかも知れん……」
アルガンスはそう言って帰ってしまった。俺が腰に下げている魔剣の事や家寶だと言うことに気に留めずに……
反逆者として王國で処刑された隠れ最強騎士〜心優しき悪役皇女様のために蘇り、人生難易度ベリーハードな帝國ルートで覇道を歩む彼女を幸せにする!〜【書籍化&コミカライズ決定!】
【書籍化&コミカライズ決定!】 引き続きよろしくお願い致します! 発売時期、出版社様、レーベル、イラストレーター様に関しては情報解禁されるまで暫くお待ちください。 「アルディア=グレーツ、反逆罪を認める……ということで良いのだな?」 選択肢なんてものは最初からなかった……。 王國に盡くしてきた騎士の一人、アルディア=グレーツは敵國と通じていたという罪をかけられ、処刑されてしまう。 彼が最後に頭に思い浮かべたのは敵國の優しき皇女の姿であった。 『──私は貴方のことが欲しい』 かつて投げかけられた、あの言葉。 それは敵同士という相容れぬ関係性が邪魔をして、成就することのなかった彼女の願いだった。 ヴァルカン帝國の皇女、 ヴァルトルーネ=フォン=フェルシュドルフ。 生まれ変わったら、また皇女様に會いたい。 そして、もしまた出會えることが出來たら……今度はきっと──あの人の味方であり続けたい。王國のために盡くした一人の騎士はそう力強く願いながら、斷頭臺の上で空を見上げた。 死の間際に唱えた淡く、非現実的な願い。 葉うはずもない願いを唱えた彼は、苦しみながらその生涯に幕を下ろす。 ……はずだった。 しかし、その強い願いはアルディアの消えかけた未來を再び照らす──。 彼の波亂に満ちた人生が再び動き出した。 【2022.4.22-24】 ハイファンタジー日間ランキング1位を獲得致しました。 (日間総合も4日にランクイン!) 総合50000pt達成。 ブックマーク10000達成。 本當にありがとうございます! このまま頑張って參りますので、今後ともよろしくお願い致します。 【ハイファンタジー】 日間1位 週間2位 月間4位 四半期10位 年間64位 【総合】 日間4位 週間6位 月間15位 四半期38位 【4,500,000pv達成!】 【500,000ua達成!】 ※短時間で読みやすいように1話ごとは短め(1000字〜2000字程度)で作っております。ご了承願います。
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8 160継続は魔力なり《無能魔法が便利魔法に》
☆TOブックス様にて書籍版が発売されてます☆ ☆ニコニコ靜畫にて漫畫版が公開されています☆ ☆四巻12/10発売☆ 「この世界には魔法がある。しかし、魔法を使うためには何かしらの適性魔法と魔法が使えるだけの魔力が必要だ」 これを俺は、転生して數ヶ月で知った。しかし、まだ赤ん坊の俺は適性魔法を知ることは出來ない.... 「なら、知ることが出來るまで魔力を鍛えればいいじゃん」 それから毎日、魔力を黙々と鍛え続けた。そして時が経ち、適性魔法が『創造魔法』である事を知る。俺は、創造魔法と知ると「これは當たりだ」と思い、喜んだ。しかし、周りの大人は創造魔法と知ると喜ぶどころか悲しんでいた...「創造魔法は珍しいが、簡単な物も作ることの出來ない無能魔法なんだよ」これが、悲しむ理由だった。その後、実際に創造魔法を使ってみるが、本當に何も造ることは出來なかった。「これは無能魔法と言われても仕方ないか...」しかし、俺はある創造魔法の秘密を見つけた。そして、今まで鍛えてきた魔力のおかげで無能魔法が便利魔法に変わっていく.... ※小説家になろうで投稿してから修正が終わった話を載せています。
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