《拾ったのはダンジョンコアでした!?》23話 ダンジョンに盜賊がやってきた③

「おりゃあ!」

僕はもう一人盜賊の男に斬りかかった。

「く、くそ!」

盜賊の男も僕の剣を防ごうと剣を抜こうとするがやはりストーンタートス達が噛み付いていて剣を抜くことができず僕に何も出來ず切られた。

「はぁ、はぁ、ようやく取れたぞ!」

最後に殘った兄貴と呼ばれていた盜賊はストーンタートスを引き剝がすことが出來たようだ。

「くそ!やりたい放題やりやがって!」

盜賊は僕に向かって剣を抜き襲いかかってきた。

「はっ!」

僕は襲いかかる剣を丁寧に安全に防いで行く。

「はっ!防いでいるだけではこの俺様には勝てないぞ!」

僕が攻撃を防いでいるだけで何も出來ずにいると思い盜賊が笑いながらぼくをバカにしてきた。

「そうか、それじゃ攻撃してやるよ!」

僕はただ攻撃を防いでいたわけじゃない。ストーンタートス達が近くにいたので遠くに避難させるために時間を稼いでいたのだ。

「行くぞ!カラドボルグ《雷裝》」

僕はとっておきであるカラドボルグの能力の一つである雷を纏った。カラドボルグの雷は剣だけではなく僕自も雷を纏うことができるのだ。《雷裝》を纏うことによって僕の素早さは格段に上がる。

「それがどうした!」

盜賊は僕に向かって再び剣を振るってきたが、

「おそい《迅雷》」

《迅雷》は雷の速さで移する技だ。これによって盜賊の攻撃を難なくかわし盜賊の背後を取ることができた。

「これでとどめだ!《雷切》」

そして背後から僕の必殺技の《雷切》を使った。《雷切》は雷すらも切り裂く速さで剣を振るう技だ。

「な、なにがお…」

盜賊男は切られたことすらわからないまま倒れていった。

「はぁ、はぁ、終わったな」

《雷裝》を解き、地面に大の字で倒れた。

「僕もまだまだだな」

《雷裝》は使った後に雷を纏っていたのでが痺れてしばらくかなくなってしまうのだ。そして未完である《迅雷》と《雷切》も使ったのでに無理がかかっていて無理にかそうとしてもきそうになかった。

「「シュー!」」

僕が地面に倒れこんでいると、ストーンタートス達が周りにきてくれた。

「どうしたんだ?」

「シュー!」

ストーンタートス達は僕のを噛み始めた。噛み始めたといっても盜賊達のように思いっきり噛むのではなく優しく甘噛みの要領で噛み始めたのだ。もちろん痛くはなく気持ちいいぐらいだ。

「ありがとうな!」

「「シュー!」」

僕はが自由になるまでストーンタートス達に噛み付かれたままだった。

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