《召喚チート付きで異世界に飛ばされたので、とりあえず俺を転移させた神さまを召喚することにしました》第23話 公衆浴場にて
冒険者ギルドで依頼完了を伝えた俺たちは一旦宿に戻り、公衆浴場へと足を運んでいた。
プロメリウスに帰るまで気づかなかったのだが、通行稅はプロメリウスにあるギルドからの依頼をけている場合は払わなくてもいいそうだ。
さすがに依頼の度に通行稅を払うのはやっていられないだろう。
「しかし、これが今日の報酬か……。こんなものなんだな」
俺は今日の報酬である銀貨三枚――三百ディールを眺めながらなんとも言えない気分になっていた。
依頼をける前からわかっていたことではあるが、やはりランク1の依頼の報酬は多くはない。
この世界の銀貨は、一枚百ディールとなる。
もっと細かく言うと、銅貨一枚が一ディール、大銅貨一枚が十ディール、銀貨一枚が百ディール、大銀貨一枚が千ディール、金貨一枚が一萬ディールである。
俺の覚だと、ディールと円の価値にはおよそ十倍ほどの差があるように思える。
まだこちらの世界獨自のものを完全に見れているわけではないので、今のところの覚だが。
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「著きましたよー。ここです」
「……なるほど」
そんなことを考えながら歩いていると、公衆浴場に到著したようだ。
建は隨分と古ぼけており、り口にはのれんがかかっている。
なんとなく見覚えのあるような形のマークが描かれているが、日本のそれとは微妙に違う気がする。
公衆浴場というより、完全に銭湯だった。
「ここの風呂はお湯が出てくるとか、そういうのはないのか?」
「お湯ですか? お湯が出てくるようなお風呂は、それこそ貴族さまでもなければれないと思います……。ここの浴場も出てくるのは水でしょうね」
「ふむ。まあ仕方ないか」
どうやら完全に銭湯というわけでもないらしい。
水は割と富に利用されている気がするのだが、火を利用して大量の水を溫めるのは難しいのだろうか。
火魔晶石とかもありそうなものだが。
中にると、まず目に飛び込んできたのは靴箱だった。
日本のそれとはし異なり、病院などにあるような靴を無造作に突っ込むタイプのものだ。
盜まれたら泣き寢りするしかなさそうだな。
「履きをがないといけないですね。そこの棚に置いておくみたいです」
「なるほど。そのようだな」
フィンの家でも寢るとき以外は靴を履いていたので、し懐かしいような覚があった。
ただし、見たところ銭湯のように休憩できる場所はない。
このあたりは日本の銭湯と雰囲気が違うな。
さっさとってさっさと帰る場所というじだ。
付のおばちゃんに五十ディールずつ払い、俺とフィンは一旦別れることにした。
公衆浴場も普通に男は分かれている。
さすがに混浴ではなかった。
浴場の中は特筆することもなく、さっさと洗ってさっさと出てきた。
男湯のことを長々と考えるなど時間の無駄でしかない。
俺はもう公衆浴場から出てきたが、フィンはまだのようだ。
の子だし仕方ないか。
「お、ソーマじゃねえか。こんなところで會うなんて奇遇だな!」
フィンを待っていると、公衆浴場から見覚えのあるデカいハゲが出てきた。
お前のことなんて誰も呼んでないんだけどな……。
「ガレウスか」
「おう。俺様もし酔いを醒まそうと思ってな」
「なるほど」
ボヤいても仕方ないので、適當に相手をすることにする。 
ガレウスの顔は赤かった。
完全に酔っ払っている。
いまだにこいつのシラフを見たことがないな。
いつなら酒がっていないのだろう。
こうして対面しているだけで、周囲の気溫が二度ぐらい上がった気がする。
面倒だし暑苦しいので、さっさとお引き取り願いたいところだ。
「そうだ! ソーマのことを探してた人がいてな。ちょっと待ってろ」
「お、おう?」
ガレウスはそう言うと、慌ただしく去っていった。
なんなんだ一。
「悪い、待たせたな」
數分もしないうちに、ガレウスは戻ってきた。
見覚えのある、灰のローブを被ったを連れて。
「こんばんは。今朝ぶりですね」
「……ああ、今朝の人か」
「ええ。その節はどうも」
朝に、俺がぶつかってしまっただった。
それにしても、ガレウスに関係の接點があったとは意外だ。
あまりに縁がありそうには見えなかったのだが。
彼はいったい俺にどういう用があるのだろうか。
今もニコニコしているので、今朝のことを怒ったりしているわけではなさそうだが。
「確かにこの子ですね。あとでご褒をあげましょう」
「やったぜ! ありがとうございます!」
はそう言って、ガレウスの頭を優しくでる。
ガレウスは、大人しくされるがままになっていた。
「…………」
そんな景に、俺は言いようもない違和を覚えた。
ガレウスが、にでられて喜んでいるというのはし奇妙なことに思えたのだ。
こっそりと、後ろ手に流爭剣タルクを取り出す。
なんとなく嫌な予がする。
そしてそういう時の俺の予は、嫌というほど當たるのだ。
しかし、俺のそんな行は事態を加速させただけの結果になった。
「そんなに警戒しないでくださいな。そんなもの、持っていても仕方ないですよ?」
「な――」
いつの間にか、俺のタルクはの手に渡っていた。
それを握りしめ、興味深そうに眺めている。
「これはなかなか珍しい剣ですね。私も初めて見ました」
一何をされたのかわからない。
タルクでけ流すとかそういう話ではなかった。
認識できなければ、タルクを持っていてもなんの意味もない。
……こいつはヤバい。
本能が警鐘を鳴らしている。
今すぐに逃げなければならないと、そう言っている。
「さて、落ち著いてお話ができそうになったところで早速なのですけれど」
言いながら、がフードを取り去る。
そこから現れたのは、二本のねじれた角だった。
それが意味するもの、それは。
「ここで死んでくださいな。勇者候補さん」
こいつは、魔族だ。
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