《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第0話の21 6人の勇者vsユウキ
===めぐみ視點==================================
(ドゴォーーン!!)
耳を震わせる程の轟音が鳴り、私はを起こす。既に目を覚ましたみんなも同じ方向を見ている。
そこには、真っ黒な黒煙が空高く立ち昇っていた。
そしてその後に雷の鳴る音や、破壊音が聞こえて來た。
雷の音からして、斗真くんじゃなくて、今日帰ってくるはずの健斗くんの『ソウルウェポン』だと分かったけど、つまり、健斗くん達とユウキくんが戦っている事を示していた。
「……一どうなってるんだよっ!」
拓真くんが、結界に拳をぶつけながら、苛立ったように言った。
つぼみちゃんも膝を抱え、梨沙ちゃんも表が暗い。
こんな時こそ、私がしっかりとみんなを元気づけないと。
「ほらっ!みんなしっかりして!きっとユウキが何とかしてくれるからっ!だからっーー」
私はここから言葉が続かなかった。何故なら、結界の前に見ず知らずの男が立っていたからだ。
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「ご機嫌よう、哀れな勇者たちよ」
男は結界に手をばしてーー
===ユウキ視點==================================
「チィッ!マジでめんどくせえな!!」
俺は飛びう弾丸を技姫で斬り落とし、頭上から降ってくる雷を避け、度々斬り込んで來る男と甲冑と攻武で打ち合い、素早いストレートとかを打って來る男を蹴り飛ばし、たまに撃ってくる線を躱す。
(ここは私も解放した方が良いかとっ!)
分かった!2つも解放しても問題は無いんだな!?
(はいっ!我が主人なら大丈夫かと!)
よしっ!なら解放する!!
俺は今さっき斬り込んで來た男の二刀をバックステップで避けて、"黒炎衝"を撃ち込んだ後に、背中から刺しに來た甲冑の剣をを捻って躱し、その回転のまま蹴りをれる。盾で防がれたが、吹っ飛ばす事は出來た。
俺は攻武を地面に突き刺し、降って來た雷を躱して、弾丸を攻武に隠れてやり過ごした後、技姫を逆手に持ち、言った。
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「『魂の解放ソウルバースト』」
俺を中心に風が起こり、技姫がしび、俺の目の部分に何かが纏わり付いたが、技姫が何かをしてくれると思うので、落ち著いて、待つと薄い水のゴーグルになった。
そのゴーグルには々な報が絶え間なく更新されている。
そして、右手に持った技姫の刀は薄い青にっていて、ゴーグルの報に何か6つの鉄球が映ったので、振り返ると3つずつ縦に鉄球が浮いていた。
(それはアトラと言って、私の能力である"あらゆる狀態に変化する"と"質の構と再構"が出來ます)
なるほどな、こいつらを上手く使えって事ね。
技姫と話していると、風が止んだ。
「よし、反撃開始だな」
俺は技姫を左手に持ち替え、攻武を右手で引き抜く。
「……さっきから、なんなんだ。お前は」
槍持ちの男が、歯を強く噛み締めながら聞いてきた。
「白い『ソウルウェポン』をなおしたかと思いきや、今度は巨大な黒い大剣を出し、俺らが一斉に攻め込んだら、日本刀のような『ソウルウェポン』を出して……、今度はその日本刀を変化させて…一お前は何者なんだ!?」
男は槍に今までとは比較にならない程の雷を纏い、馬で駆けてきた。
俺は攻武を軽く構え、飛んできた弾丸はアトラで防ぎ、二刀を俺に振り下ろしてきた男は、アトラを剣に変化させてけ止めた後、刀の半ばから銃口を形して撃ち、男を下がらせる。
接近して來ている籠手持ちと甲冑は、3つのアトラを使い、壁を作って時間を稼ぐ。
今、あの線は槍持ちと接近している俺には飛んでこない。
「死ねぇぇぇ!!」
「うおぉぉ!!」
"滅卻衝"を纏った攻武と雷の槍がぶつかった瞬間、俺らの周りに風と雷が一斉に広がる。
「砕けっ!!攻武ー!!」
(當たり前だぁぁあ!!)
ーピシッ
小さな亀裂音が聞こえた瞬間に、思いっきり攻武に力をれると、金屬の破壊音と共に、攻武が地面に衝突した。
ードゴォーーン!!
全力をれた攻武の一振りは、地面に軽く亀裂をれ、深さ10mはいってるであろうを作った。
そして、『ソウルウェポン』を破壊された人はーー
「「「「「健斗っ!!」」」」」
殘りの5人は、俺なんてそっちのけで倒れた槍持ちへと向かった。
彼が軽く持ち上げて、槍持ちの顔を見るが、その顔は目も口も開けたまま、呆然とどこか一點を見ていた。もちろん、見ている訳じゃなく、目を瞑る間も無く死んだだけだ。
「………どうしてっ、私たちは命じられてユウキという男を殺すように言われただけなのにっ……」
彼は、涙を槍持ちに落としながら、呟いた。
「……俺は言った筈だ。本當に良いのかと」
俺は言った、確実に。"一刀斬破"を、甲冑の盾に防がれた後に。
こいつらの前に立って言った。"俺と戦ったら必ずお前らの中に死者が出るぞ。それでも良いのか"と。
それで帰って來たのは鋭い雷だけだ。
こいつらは俺の実力を甘く見て、挑んだ結果、死者が出た。
俺は悪いとは思わない。ただ、正當防衛をしただけだとしか思えない。
「さあ、どうする?お前らの仲間が死んだ。お前らが簡単に殺して來た人たちのように死んだ」
「さあ、どうする?ただてさえ、傷を與えて無い俺に、お前らはまだ立ち向かうのか?技姫の扱いにもう慣れた。今度はそいつのように、手こずることも無く、お前らを殺せるぞ」
俺の言葉に反抗するように、武を振るって來たのは二刀と籠手。
俺は最初に來た二刀の足元に薄くして配置していたアトラを使って、足をつまづかせ、崩れた勢に攻武を振るって縦に両斷する。
次に來た籠手使いは、飛び跳ねて拳を振り下ろして來たので、攻武を地面に突き刺してその手を摑み、橫に振り飛ばし、針のように尖ったアトラで心臓を突き刺した。
「があぁぁっ!!……どうしてっ、俺たちは魔神を倒して……、この世界を救いたかったのにっ……、あいつが、あいつが姫様を人質に取らなければーー」
最後まで言うことなく、彼の頭部が破散した。俺では何者かに。
「……あっ!あぁぁぁ!」
突然んだ彼は、ある方向を指差してへたり込んでいるのに、腕を使って後ずさっている。
彼が指差す方向には、1人の男が居た。
深いローブで顔の上半分は見えないが、顎にはヒゲがあり、気味の悪い笑みを浮かべている。
男の右手には煌びやかなドレスを著た、第2王よりし年上っぽい、人という言葉が當てはまりそうな意識の無いの首を摑んでいる。
そして、左手には意識が無いのか、ぐったりとしているめぐみが居た。
「……おっと、くなよ?特異點」
俺が駆け寄ろうとしたのを見て、めぐみを突き出して止まるように言う男。
そして、俺の事を特異點と言った。…特異點?何か聞き覚えがあるような無いような………。
「クククッ、まさか本當に釣れるとは思いもしなかったよ。これも魔神様に謝しなくてはな」
男は楽しそうに、嗤っている。どうやら魔神の手先らしい。
俺の心がドス黒くなっていくのをじる。
だからなのか、俺は何故か口角が上がっていた事に気付かなかった………。
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