《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第25.25話 魔神、合格発表を確認しに行く

リリとルルがエルガに會う前の1週間の1日目

===魔神視點==================

「いよいよ今日、結果発表じゃな」

はっきり言って、落ちている気はせんが萬が一という場合があるもんじゃから……全く、試験というものは神的にくるものがあるのう。

「さて、行くかの」

妾は朝食を食べ終わった後、《冒険者ギルド》へと向かった。その足取りは、心なしか重くなっているような気がするわ。無意識に試験結果の事が不安で仕方ないのか。

そして、妾と同じように結果発表を見に來た人達でごった返している《冒険者ギルド》の出り口付近にられている合格者一覧を見る。

合格者一覧は績順に並んでおり、順位の低い所から順に見ていく。なかなか無い自分の名前に上位にあるという期待ともしかしたらどこにも無いという不安がり混じった気持ちで見ていく。最終的に見つけたのは一番最初の名前、即ち、一位…!

「よしっ!!」

妾は思わずガッツポーズをしてしまったが、別に構わんじゃろう。……思えばこうして喜びを噛みしめるのは初めてじゃ。

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妾は軽い足取りでいつもの付嬢のいる付へと向かい、

「聞いてください!合格しましたよっ!!」

ごく自然に話しかけたのは、いつもの付嬢じゃった。

「ええ!知っていますよ~!!合格、おめでとうございますっ!!!」

いつもは妾によく親しげに話しかけておって、それにし嫌々対応しておったが、今日は自分の合格を素直に祝福してくれる付嬢が、とても……嬉しくじる………!

「えっ!ちょっと!モリーさんっ!?どうして泣いているんですかっ!?」

「え?」

付嬢に言われて初めて気づいた。妾はして涙したのか…。奴に心底恐怖した時も、神にねじふされようとも、泣く事は無かった妾が……。

「……ぐすっ、大丈夫です。ただ、極まっただけですから」

妾は涙を拭きながら、自分がいよいよ魔神からかけ離れていくのをどこか嬉しく思う。

「それならいいんですが……。あっ、そう言えばギルドマスターがモリーさんが來たら部屋に來てしいと言ってましたよ?」

「?理由は分かりませんが、分かりました。案してください」

「はい、かしこまりました。ちょっとモリーさんをギルドマスター室に連れていくから誰か代わりにって~!」

付嬢は付の裏に休憩室があるのか、付から見えていた扉の中にって行った。

妾は付嬢を付からし離れた所で待つ。大5分くらいで付の近くにあった関係者専用扉からいつもの付嬢が出て來た。

「たいへんお待たせしました。ではこちらへ」

いつものフレンドリーな口調から業務用の口調に変わっておる。やはり、上司の所に行くとなると口調は変わるの。……あいつらもこんなじに妾に會う時は丁寧な口調になっておった。

(コンコン)

「失禮します、ギルドマスター。モリーさんを連れて參りました」

付嬢がノックしてるのを後からついていってる。

中にはギルドマスターと思われる薄い茶の短髪に茶の目、椅子に座っているからよく分からんが立つと大180cmくらいの背丈に、けの良さそうな優しそうな顔つきに右目には片眼鏡をつけておる。服裝は赤を基調とした『スーツ』と呼ばれる地位の高い人のみが著る服を著ておる男。

あと、軍服を著た、見るからに育ちの悪そうなクソガキが大人になったかのような珍しい黒髮を所々にとんがらせた様にはねている黃い目の目つきの悪い背丈が160cmくらいの男がギルドマスターの隣に立っておった。

「貴がモリーさん、ですね?」

聲もやはり優しそうな聲じゃ。

「はい。私はモリーと申します」

一応これからは妾の上の存在になる男じゃ、一応お辭儀をしておこう。

「私はギルドマスターのボウ。隣に居るのがバレです」

ボウというギルドマスターの紹介と同時に頭を下げたバレとかいう男に妾も一応頭を下げる。

「突然ですが、貴には2つの選択肢があります。1つ目ははこのまま冒険者になる事。2つ目はバレが所屬している『連合國軍直屬魔師団』の"弾幕の魔法隊"にるか。この2つです」

「えっ!?"弾幕の魔法隊"!?」

付嬢が目を見開いて、かなり驚いておる。

「あの~、その"弾幕の魔法隊"とは一なんですか?」

當然、妾はそんなものは知らんので、隣で驚きの余りにらしからぬ顔をしている付嬢に聞く。

「え!?知らないんですか!?あの魔法隊はバレット系やキャノン系と呼ばれる『全能の大英雄』様が考案なさった魔法を得意とする魔法隊で、バレット系やキャノン系の特である高い貫通力とバレット系では手數の多さ、キャノン系では高い突破力といった特を活かして、犯罪者や他國の過激派の鎮圧に多大な影響を與えた、數ある魔法隊の中でもトップクラスの実力者集団ですよ!?」

へえ~、バレット系やキャノン系は奴が考案したのか…。妾は、魔神は、民衆に広がっておる魔法なら生まれた瞬間に自につくから知らんかったわ。

「完璧な紹介をありがとよ、嬢ちゃん」

バレとかいう男は案外冷靜なタイプなのか?

「いえいえ」

付嬢は事務的に対応した。

「今度、一緒にお食事でも?」

いや、ただの好きか……。

「結構です」

付嬢は事務的に対応した。バレ、撃沈!

「はい、はい、話が線してますよ?」

ボウは手を叩いて、注目を集めた。

「申し訳ありません」

「失禮した」

付嬢は事務的に、バレはボウと地位が近いのか?対等的な態度で応じた。

「それで、どうするんですか?」

ボウは優しげに聞いてきたけど、別に説明などけなくとも答えは決まっておったわ。

「勿論、冒険者になります」

妾の返答に妾以外の全員が目を見開いたり、失神しそうになったり、納得のいかなそうな顔をしたりした。

「何故だっ!?何故、冒険者の方を選んだ!?」

今までの様子とは一変して、バレは妾に詰め寄った。

「私がなりたいのは冒険者であって、魔法隊ではありません」

「ぐっ!冒険者より、私達の魔法隊にった方が暮らしも安定するし、富も名聲も得られるのに!?何故、我らの様な高貴な所より!低俗で野蠻な冒険者の方を選んだんだ!?」

あ~あ、それはこの場所では言わなかった方が良かったの。

「それは一どういう意味ですか」

バレが後ろを振り返ると、笑顔じゃが、どこか恐ろしいボウがバレを見據えていた………。

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今回の話の魔神が試験結果にドキドキしているのを書いていた時は、私の初めての試の時を思い出しましたね。

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