《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第26.25話 魔神、捕まる

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発が起こったのはあそこだ!!」

「おいおい!ここは《冒険者ギルド》じゃねぇーか!!」

「酷い有様だな……、こりゃあ………」

「建の柱とかの重要な部分は辛うじて殘っているが、扉や窓は無くなっているな……」

「そんな所を見る暇があるなら、発に巻き込まれた人達を《教會》に運べ!!」

「くそっ!!負傷者が多過ぎる!!」

「重傷者から運べっ!!死者や軽傷者は後回しだ!!手の施しようのないほどの重傷者もだ!!」

「おいっ!あそこだけ綺麗な所があるぞっ!!」

「本當だ……。………ん?よく見ると、あそこに人がいねぇか?」

「エルフの嬢ちゃんらしいな。何やら頭を抱えて苦しそうにもがいているが……」

「特に大きな外傷は無さそうなんだかな……」

「とにかく、あいつがこの発について何か知っているかもしれん。おいっ!!そこのっ!!」

「………………………」

「おいっ!だから、そこのっ!!一ここで何があったのか教えろって言ってんだろ!?」

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「……………………」

「おいっ!聞いてんのか!?ここで!何が!あったのか!教えろってんだよ!!」

「おい!よせよ!!そんな事をしたら余計何も言わなくなるだろう!?」

「けどよ………!」

「おっ!おいっ!!しっかりしろ!!おいっ!みんな!!付嬢の1人が目を覚ましたぞ!!!」

「…………!どうします?」

「數人向こうに向かわせろ」

「はっ!」

「ちっ!ったく!!お前は何で何も喋らねぇんだ?何か知っている筈だろう!?」

「確かにおかしいな……。何故こんな頑なに何も喋らないんだ?」

「そういや、さっきまで頭を抱えて苦しそうにもがいていたのが今は落ち著いているようだな……」

「もしかして、この発を起こした奴に何かされたんじゃ……!」

「おいっ!!今すぐ!そこのを捕らえろ!!!そいつが今回の発の犯人だ!!!」

「…………………」

「「「「「「「「「……………………!!!」」」」」」」」」

「俺はしっかりと聞いた!!エルフの付嬢が自分の目の前で、エルフの発したと!!そう言った!!!」

「はっ!なるほどな!通りで何も喋らない訳だ!!」

「ということは……さっきまで苦しそうにもがいていたのは、魔法の反?いや、でも……反がくる魔法ならこれぐらいでは済まないような…………」

「そんな事はどうだっていい!!こいつを牢にぶち込むぞ!」

「ん?ちょっと待て!!こいつ幻覚魔法をかけていたみたいだそ!?姿が変わっていく………!!」

「幻覚魔法って言やぁ、一番低い級でも上級という、高等魔法か!?」

「ふん、幻覚魔法を使っているという事は、何かしら後ろめたい事があるんだろう……。ぜってぇロクでもない奴に決まってる…………!!」

「ん?赤黒い髪に?………!茶!!」

「何!?こいつは魔族か!?」

「そうと決まりゃあ!いよいよ牢にぶち込むしかねぇな……!」

「お前はそっちを持て。俺はこっちだ」

「はいよ…」

>>>魔神視點>>>>>>>>>>>>>>>>>>

「う、うぅぅぅん」

頭が激しく痛い………が重い……目が良く見えん……耳も………あまり何も聞こえんな……。

「こ……が…いの………つ…け…………ゅぼう……か」

何か話しておるようだが、何を言っておるのか……分からんわ…。

>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

「………きろ」

「起きろ!!」

「う、う~~ん」

突然聞こえた怒聲に妾は意識を取り戻していく。いつか分からんが、起きた時より頭はクリアになっており、はまだ重いが、耳はよく聞こえ、そして、目は……

「……!どこ!?ここ!!」

妾が目を開けると、闇夜のように暗く、僅かに炎のが見える視界には、正面に鉄格子があり、その他の面は古びたレンガによって覆われておった。ありがちな牢屋じゃ。

そこに妾は上からと下から生えるように出ている鎖に手足首を縛られ、きがロクに出來ない狀態にされておった。

鉄格子の向こうには男が3人いて、暗くてよく分からんが、雰囲気的に怒っているようじゃった…。

「やっと目が覚めやがったか……!魔族さんよ~!?」

「……………!?」

妾はどちらが言ったのか分からんかったが、そんなのはどうでもよい。それより今、男は妾の事を魔族と……!

「今まで幻覚魔法で正を隠していたようだが……、バレちまったな~!」

今喋った男はきっとゲスい顔でもしておるのだろう……。

「なあ、てめぇは一何が目的だ?冒険者にりすまして……。《冒険者ギルド》の報か?冒険者の暗殺か?」

先程の男とは違い、冷靜に聞いてきおる。

「…………ふっ、どちらでも無いわ………」

妾は気丈にふるまう。出なくては男共にペースを持っていかれるからの…。正直、は重いし、魔法の発は絶的と言えるほど、魔力がないし、そのうえ頭がクリアになってきているとはいえ、魔法発レベルには達しておらんからの……。

「ちっ!!てめぇ!!!死者が出なかったとはいえ、ギルドにいた連中全員に重癥を負わせる真似をしてくれたんだ!!覚悟は出來てるんだろうな!?」

そうか……、あの発で死者は出なかったのか……良かった……のか?どうせあんな奴ら、何の価値もないゴミクズ當然だ。なら、妾が奴らを皆殺しにしても何も問題は………。

……!?今、妾は何を考えておった……!?皆殺しにしても問題はない!?そんな訳………………。

ははっ、妾はどうなってしまったんじゃ。

人の事を大切に思う妾。

人の事などどうでもいい、いっそのこと殺してやりたいと思う妾。

ああ、とうとう妾は魔神でもなく、人にもなりきれない。

妾は一どっちなんじゃ……?

牢屋にってくる男3人を訳もなく、ただただ眺めながら考えていた………。

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魔神は一どっちになるんでしょうね?

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