《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第76話 神気の

===ルル視點========================

「待っていましたよ、リリさん、ルルさん」

門をくぐった先にいたアルナ様は変態的な格好ではなく、しっかりと神らしい服裝になっていた。

「本當はあの格好の方が良かったんですが、アマナに止められてしまいまして」

「當然です、アルナ様はもっと神らしい佇まいをするべきです」

「…………気づいてますよね?」

「「……………………」」

何気ないやり取りをしていたところに姉さんが口を挾む。すると、二人はすぐに黙って真面目な表になった。

「私達は夜中に『神の強ゴットグリード』の構員らしき神に襲われました。その數は三人。無事、倒せましたが、かなりギリギリな戦いを強いられました」

「……………おや?気づいていなかったんですか?一人は生き殘ってますよ?」

「「え?」」

もしかして、あの弓使い?確かにあの弓使いを直接倒して無いけど、あの戦いに巻き込まれた筈だし、何より、『共神化』時のイアさんが割り込んで來た時には気配はあの場の三人しかじなかったような………

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「あなた達が倒し損ねたのは『戦神』の方よ」

「「…………え?」」

でも、『戦神』はイアさんのあの一撃をけた筈じゃあ………

「『戦神』はあの一撃をけて、かなり吹き飛んだみたいだけど、生き殘っているわ。だって、あいつの神気をじるもの」

「え?ちょっ!ちょっと待って下さい!あの神の神気をじられるんですか!?」

「ええ、実質この世界は私が管理しているようなもの。強い信仰心で強化された私の察知能力を甘くみないでよ~」

……つまり、あの『戦神』らが居るのも分かっていた可能が………

「ええ、神が三人いるのは気づいてたわよ♪」

「……………姉さん、ちょっと私、イラっとした」

「…………私も」

私と姉さんは手を繋ぎ、いつでも『共神化』出來るように準備を…………

「そっ、そう言えば、あなた達は隨分と神気の使い方が上手いのね!私、驚いちゃった!!」

「……………あれ?神気を使ってたっけ?」

「……………使ってたよ、よく思い出せないけど」

あの時は無我夢中というか、全全霊というか、とにかく勢いのまま、思いっきり戦ったから、使ったのは覚えているけど、どういう風に使ったのは覚えてない。

「………あなた達、その場の勢いで神々の特権である神気をっていたの?」

アルナ様は呆れた様子、アマナさんは驚きの余り口を開いたまま、かない。

「全く、末恐ろしい子供がいたもんだ」

「あ、アギラさん、居たんだ」

「……………普通に悲しい」

悲しんでいるおっさんなんて目に毒レベルだから無視して、私は神気を深く知る必要があると思う。

「………神気って何ですか?」

「……ふふっ、やっぱり知りたいんだっ。神気に関してはあなた達が尊敬する師匠さんも知らない事だもんね♪」

「……………お師匠様だって知らない事もあります。……それに、あなた方、神だって知らない事はありますよね?」

「はっ、人間風が神を冒涜するとはいい度だな」

ちょっとアルナ様の言い方にイラっとしてちょっと言い返しただけで殺気丸出しで睨んで來るアマナさん。こっちからすればお師匠様を馬鹿にした事に腹を立てているだけなのに。

「やめなさい」

「………っ!?しかし!!」

「やめなさい、消されたいの?」

「…………!!………申し訳ありません」

意外にも止めにったのはアルナ様で、視線だけで人を殺せそうなくらい厳しい眼差しでアマナさんを黙らせます。

「はぁ、師匠の事で怒るのは分かるけど、もうちょっと我慢を覚えてよ?」

「…………ごめんなさい」

そして私も姉さんに怒られました。……これで私の好度が下がったら何としてでもアマナだけは…………!!

「ルルさん、ごめんなさいね。し意地悪をしたかっただけなの。だから、そんな恐ろしい事は考えないでね?」

「……………はい」

そういえばここは神界だった………。チラリと橫を向くと、目が笑っていないのに笑っている姉さんが………!

姉さんは口パクで、……ええっと……、あ と で き か せ て ね ?

「………………それで神気とは何ですか?」

「……そうね、話を戻した方が良さそうね。それじゃあ聞くけど、あなた達は神気を何だと思ってる?」

まさかの質問返し!

「ええっと、神様だけの魔力?」

「うん、大合ってるわ。神気は神だけが持つエネルギー。人間でいう魔力の役割を持つの。神は神気を使って『神化魔法』やら門を使う。ここまではいい?」

「はい!」「……大は」

つまり、神気は魔力と役割が大して変わらないものって事。なら、別に特権って言うほどでもないような…………

「そう、地位やら力が弱い神の多くは神気を魔力と同じようにしか使えない。でも、神気の真価は"空っぽ"という所に見いだせるの」

「「空っぽ?」」

「そう、例えば、コップは中が空っぽだから飲みれられるでしょ?もし、コップが空っぽじゃなかったら、その飲みしか飲めない。それは決められた質になる」

「え?じゃあ、そのコップに飲みれたら結局同じなんじゃあ?」

「そこに目をつけないの」

「「??」」

ハッキリ言って、アルナ様の言ってる事が分からない?そこに目をつけない?

「私が言いたいのは、コップが空っぽだったら好きな飲みれられるって事」

「「??」」

「つまり!質を自分で決められるって事!!」

「あ~あ!!」「……そういうこと」

アルナ様が言いたいのは、神気は自分が質に出來るって事。つまり、神気を炎にする事も出來れば、氷にする事も出來るって事になる。

という事は、神気は"定まっていない"や"空っぽ"という質を持つエネルギーって事。

「そう!神気はどんな神でもちょっとした創造神!みたいな事が出來るものって訳」

…………確かにそれは神の特権。魔力で々なは作れるけど、神気ほど自由度は無い、汎用は無い。所詮、神気からすれば、魔力は神気にれない出來損ないって事か。

「そうよ!神気はなんだって創れるの!……勿論、個人差とかはあるけど、初代神王は私達、神が住む天界を、勿論、この世界を創った神は神気を使ったわ。それほど、神気は萬能で、凄まじい力を持つエネルギーなの」

天界………、この神界とは違う空間がまだあったとは……。

「まあ、人間が知らなくて當然なんだけど、天界は神王が治める神界と思ってくれて良いわ。様々なルールがあるけど、多くの神が集まる空間。私もそこには足繁く通っているもの」

「そう、神王が治めるだけあって、全ての世界を影から支えている重要な空間よ」

どうやら姉さんの心を聞いて答えたらしく、かなり重要な報を教えてくれた。

「アルナ様!人間に報を與え過ぎでは!?」

「良いんです、報不足で死なれては困りますから」

「………っ!そうですが!!」

「なんなら、あなたが墮神して『神の強ゴットグリード』を壊滅してくれても良いんですが」

「……………申し訳ありません」

なんか………この二人の中が悪くなっているような……?

「そんな事はありませんよ、それより他に聞きたい事はありませんか?」

「………じゃあ、教えてください。先代神王妃について……」

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眷屬と神の関係は意外と厳しいのです。

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