《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第92話 リル?vsユウキ

またまた投稿が出來ない日が多々あり、すみません!あまり期待せず、投稿された日に読んでくださったら幸いです!

===リル?視點========================

『ここは………』

忘れるはずの無い草原。ここで、魔王を見つけて、私は………

「さあ、食べましょう?」

お母さんが私に手招きしている。お母さんが座っているシートには、一部、布が敷かれ、布の上に白黒のサンドウィッチが綺麗に並べられている。

『……う、うん』

々な不安があるけど、取り敢えず、シートに座って、サンドウィッチを頬張る。

『…………味しい……!』

「そう?良かったわ~」

お母さんは微笑み、お父さんも味しそうにサンドウィッチを食べている。それから私は、あの日ようにお父さんとお母さんといっぱい喋った。

そんな楽しい時間は、あっという間に過ぎ、魔王が來る時間が來た。

気は進まないけど、行くしか無い。

『……………行ってくる』

私は立ち上がり、広場の方向を向き、背中越しに一言殘してあまり風が出ないようにジャンプした。

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それから空中で魔素を固めて足場にしながら広場に向かった。

「あれ?リリちゃんとルルちゃん?」

「家族と一緒に居たはずじゃ………」

「喧嘩か?」

「それより………今、空から來たよな?」

広場に降り立つと、そこで談笑していた人達が私を見て何か言っているけど、そんな事より今、迫って來ている魔王の方を優先しないと………

(ドゥゥゥン!!)

広場の中央に急降下して來た魔王を、巻き上がった砂埃越しに見る。

あの時は上空に滯空していたのに、私があの時と違う事をしたから、魔王の行も違ったものになったのかな?

何にせよ、私がここで倒す事には変わりない。

私はあの時ほど構えてないけど、軽く力を込めながら魔王が來るのを待っていると…………

「………あなたの相手は私です」

『…………あれ?』

出て來たのは白いスーツにを包んだ男。それも好青年と言えそうで、雰囲気は一度だけ見たことのある執事に似ている。

『………っ!?』

私がし考えていた時を逃さないとでも言うように、いきなり手刀の刺突を顔面に放ってきて、それを躱しつつ、『魔導』"萬掌握"で広場の草木を使って青年のを拘束する。

『あなたが誰なのかは分からないけど、容赦しないよ』

(ドシュ!)

私は地面に手を當てて、"クラフト"で作り出した剣を青年に突き刺す。突き刺された青年は、うめき聲もあげずにうな垂れ、からを流した。

こんな風に殺したのは初めてだったけど、不思議と辛くない。苦しくない。罪悪じない。

『……取り敢えず、戻ーー』

そこまで言った瞬間、視界が一瞬真っ暗になり、元に戻った時にはあの草原に居た。

「……………っ…リ…リ……、………ルルっ……、逃げ…ろ…………!」

『………え?』

背後から聞こえた苦し紛れの聲。その聲は馴染みのある聲。恐る恐る振り向くと、そこにはを流して倒れているお母さんと、フードを深く被った男に首を絞められているお父さんが居た…………。

===ユウキ視點========================

「……おい!お前、何やってる?」

「…………え?何って、壊してるだけですよ?」

未だドラコを踏み躙りながら、小首を傾げるリルは、ただただ不気味だった。

あの明らかに豹変したリルは警戒しないといけないけど、それよりリルに対する怒りの方が強かった。

((待っーー))

「リルっーーーー!!」

俺は気づいた時には、全力でリルに薄し、蹴りを腹にぶち込んでいた。

俺の全力の蹴りをけたリルは、ドラコから離れ、近くの山にぶつかり、磔のようになっている。

普通の奴なら即死だが………

「……………アハッ♪アハハハハハッ!!お師匠~~、酷いじゃないですか~~」

リルは普通に無傷で、磔のような勢から抜け出し、俺と向かい合うようにし前辺りに降り立った。

「………『魂の解放ソウルバースト』」

(………了解しました)

俺は右手に技姫を顕現させてから使った。技姫はそれに呼応し、俺の周囲に激しい風を発生させる。

「え?何ですか?何ですかそれ~~!!私~、知りませんよ~~!!」

風が途切れ、薄く青くった刀、背に浮かぶ6つのアトラ、様々な報を絶え間無く表示する薄い水の平面ゴーグルを裝備した格好になった。

攻武を探せ

(はっ)

すぐにゴーグルに攻武の位置が表示された。どうやら、リルとは違う所でじた禍々しい気配があった所に居るみたいだ。ここに來るのには10分はかかると見ておこう。

(…………あの~、ご主人様?)

ん?何だ?

(まさか、リルを殺したりなんかしませんよね?)

……………あれは俺の知ってるリルじゃないけど、リルだ。なら、俺が落とし前をつけないと………

(……っ!!?まさかっ!本當にーー)

「考え事なんてしないでよ~!」

「……っ!」

守姫と話していたところに、リルがまるで貓のように爪を立てて引っ掻きに來た。

それをアトラを薄い板のように変化させてけ流す。すれ違いざまに技姫でほんのし斬りつけとくのを忘れずに。

け流した先にあった地面は、まるで巨竜の爪痕のようにえぐれた。

「"解析"」

そして、け流した時に技姫に付いたを、解析する。

…………神化式……破壊式………っ!!?

「があぁぁぁっ!!」

(ご主人様!?)("解析"強制終了!!)

突如、頭が破裂しそうなくらいの報が脳を襲い、激痛が走ったが、技姫のおかげで大事には至らなかった。

はぁ……はぁ……、ありがとうな、技姫。

(いえいえ、それよりあれは……)

技姫が考え込むような聲を出す。……まあ、それもそのはず。俺の『魔導』ですら、あそこまでの報量は無い。一、何がリルを………?

「どうしました?まだ壊れないでくださいよ?まだ、遊び足りないんですから~~!!!」

「"先視"」

今度は低い勢から、俺に飛び出し、放って來たリルオリジナルの"羅剎貫"のような一點集中型の正拳突きを左を向くようにを90°回転して躱し、

「"多風撃"」

左腕纏うように大量発生した気流ごと、リルの腹を毆る。

勿論、ただの気流ではなく、『殲滅武』"拳・多風撃"として発生した気流をアトラによって強化してある。

ただでさえ、巖を軽く砕く気流が強化されているんだ。普通の奴なら々だが……

「うわ~~、風がビューって吹いた」

ちょっと吹っ飛んだだけで済んでいるリルは普通に著地して何とも無いようにしている。

「アハハハハハッ!!もっと、もっともっともっともっともっともっともっともっと!!楽しませてよ~~!!!」

「…………"萬掌握"」

また突っ込んで來たリルを、"萬掌握"を使って作った巖のゴーレムでけ止める。

「……………これで終わらせよう…」

(………っ!?ご主人様!!?)

俺は守姫の呼びかけを無視して、技姫を牙突のように、柄の隅を持ち、後ろに引いて左手を切っ先の背に添えて切っ先をリルを捕まえているゴーレムに向ける。

「『殲滅武』"貫き通す一刀イットウ ムソ"」

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