《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第96話 迫る脅威

===ユウキ視點========================

『えぇぇぇぇぇぇっ!!?』

(ドポン!)

リルが黒い海にっていくのを確認した後、後ろへ振り向く。

そこには息を荒げた白黒の俺と同じように息を荒げている白黒のリルの両親が居た。

「貴様!貴様!貴様!貴様!よくも!よくも!よくも!よくも!」

「貴重な素材を!あれなら、今の破壊神より強くなれたのに!!」

「神の邪魔ばかりしおって!"特異點"よ!!」

どうやら3人の意識は共有されているみたいだけど、それより気になったのは………

「今の破壊神はどいつだ?」

「はっ!それは貴様がここに來るまで戦っていた奴よ」

姿が同じ奴に吐き捨てるように言われるのは腹が立つが、奴の言う通りなら……

「あいつか………」

「ふっ、隨分手こずっていたようだが、元は執念があるだけの小僧に過ぎなかった。元が良ければそれだけ強い破壊神が生まれたものを…………!!」

白黒の俺とリルの両親は、原型を留められなくなったのか、赤黒いに変わっていく……。

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(どうやら、破壊神は継承式のようですね)

(それも、タチの悪そうな方法ですけどね………)

そして、そのが集まり、1人の姿に……………

(……っ!?その方は!!?)

「會えて嬉しいわ、ユウキ」

俺の目の前に現れ、微笑んだのは、黃金に輝く髪をなびかせ、リルのような白く輝く瞳、真っ白なワンピースが似合うお姉さんと言えそうな

「お前は………」

自然に聲が出たのに、後が続かない。見惚れている訳でも、驚いている訳でも無いのに言葉が詰まるような覚がある。

(あれはあの方ではありません!!)

『そうですよ?あれは私ではありません』

守姫と上からの聲で意識がはっきりと戻った。

「ん?今、あれは私ではとかーー」

「……………っ!!どいつもこいつも邪魔ばかりしおって!!」

上からの聲の失言と思える事を聞こうとした時、お淑やかな格好なのに、怒りに顔を歪める目の前のを見て、確かに違うような気がした。

………ん?違うって何だ?俺はあのを知っているのか?

覚的にあのを赤の他人とは思えない。だけど、いくら記憶をひっくり返しても、全く思い出せない。

では理解しているのに、頭が認めようとしないじ。

(ーー!ご主人様!!)

守姫の呼び聲に、意識を現実に向けると、あのが飛びかかって來ていた。

「こうなったらっ!強引に………!!」

「うわー、折角の人が臺無しだな」

「ぐぼぉっ!!」

飛びかかって來ていたは、必死過ぎてとてもとても始めの姿とは思えないほど崩れていた。

まあ、崩れていなくても蹴っていたけど。

正面から踏みつけるように顔面を蹴られたはそのまま、外壁から落ちていった………。

「さて、さっさと帰るか」

『…………偽者とはいえ、自分が蹴られるのはなかなか來るものあるね……』

上から聞こえる聲を無視して思いっ切り飛び跳ね、黒い海の中に潛り込んだ………。

『ーー匠!!お師匠!!』

リルの呼びかける聲で目を覚ます。目を開くと、大粒の涙を浮かべたリルが見えた。頭の後ろにはらかいがある。

「…………膝枕か。弟子の膝枕も中々」

『ふふっ、何言ってるんですかもう……!心配したんですよ?』

リルが俺の頭をでる。リルの大粒の涙が落ちて來て、俺のほおに流れる。

「………いや、元はといえばお前がな……」

『ギクッ!!そ!そんな事より、今はあれをどうにかしましょう!!』

リルは見るからに焦り出し、急に立ち上がった。おかげで俺は頭を打ったが、そんな事を気にもせず、リルはとある方向を見る。

痛くも無い後頭部をさすりながら立ち上がり、リルと同じ方向を見ると、そこには目を瞑ったまま、かない奴が居た。

「…………破壊神……」

(恐らくそうだと……)

(あれ?ちょっと待ってください……)

ん?どうした?

守姫がだんだん聲を小さくして、何やらヤバそうな雰囲気を漂わせている事に嫌な予じながら守姫に聞く。

(……攻武はまだ來ないんですか?)

守姫が恐る恐る呟いた瞬間、背後で風が巻き上がり、前にいる破壊神に劣らないほどの禍々しい気配をじ取った。

冷や汗を流しながら、振り返るとそこには褐に臙脂えんじいろの髪をばし、トカゲのような尾を3本生やした大男が立って居た………。

その姿は先代魔神には似ても似つかない姿だけど、どこか同じような雰囲気がじられる。

こいつの存在は確かに異様だが、それよりも………

「攻武!!?」

鋭く尖った爪がある大きな手は塗れの攻武を頭から鷲摑みにしていた……。

「戻れ!!」

所有者である特権を使い、攻武を強制的に俺の中に収納し、攻武の事は守姫達に任せ、俺は大男の方を見る。

側はたから見れば急に攻武が跡形も無く消えたように見えたはずだ。それは大男も例外では無いんだが……

「お前が所有者か。お主が所有者か。貴様が所有者か。てめぇが所有者か。お主が所有者か、探したぞ」

「…………?何がどうなって……」

大男はまるで人格が複數あるかのような喋り方だ。それも守姫達のようなじではなく、全ての人格が対等のような。

「ん?どこかで見たことのある顔だと思ったら●●代を完なきまでに倒しやがった人族ではないか。そうだったそうだった。あの小僧ね。忌まわしい!人族の分際で!だが、強いのも事実。まあ、今の俺には、我には、余には、妾には、勝てぬと思うがな」

大男は余裕の笑みを浮かべながら俺達にゆっくりと歩み寄って來る。禍々しくて強い気配が近づいてくる毎に、リルは怯えを隠せずにいる。

『…………お師匠……』

「……リル、お前はどこかにいるみんなを探して今すぐ《デッドラス》から離れろ」

『……………っ!!?』

リルは驚きを隠せずに、大男……いや、魔神を無視して俺を見つめてくるが、気にせず右手に技姫を顕現させる。

「お前はまだこいつのような相手と戦えるほど大人じゃない。今は俺に任せとけ」

『…………でも……、お師匠の魔力は……』

リルに指摘されたように、俺の魔力は破壊神との戦闘にかなり多く魔力を使う"深層侵"を使った事により、殘り20%あるかないかぐらいしかない。

「はぁ~、俺には『殲滅武』があるし、適度に暴れて俺も転移するから」

『……………無理ですよ。……だってあの男からは凄まじい魔力をじますし…』

………確かに先代魔神やオリナとは桁違いの魔力だ。破壊神といい勝負だろう。

『………やっぱり、私もーー』

「チッ!伏せろ!!」

リルの頭を摑んでを屈める。すると、間一髪のところだったようで、さっきまで俺達がいたところに黒いが通り過ぎた。

『一何が……!』

リルは頭を摑んだ時點で反的にを屈んでいて、辺りを見渡しながら頭を上げる。

「…………破壊神……!!」

「よくも!良い素材を逃してくれたな!ユウキっ!!」

検討がついていたので、破壊神の方を見ると、戦っていた頃の余裕な姿は微塵もなく、怒りに顔を歪めた破壊神が右手をこちらに向けながらこっちに早足で向かってきていた…………。

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