《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第111話 予想外の提案
===ユウキ視點========================
「いや、人違いです」
俺はすぐさま否定した。だって、あんな恥ずかしい呼び名を認めたつもりは無いし。ただ、リリ達に言われて來たのに変に々聞かれても嫌だし。
「まあ、取り敢えずってください」
俺の発言を完全スルーしたシャルティは後ろにある扉を指差してってくださいアピールをしている。
それに異を唱えたのはグレースとエンフィート。
「冗談じゃねぇ!!俺らの永遠の大英雄がこんな奴だと言うのか!!??」
「今回ばかりは貴方に同です。あの偉大なる大英雄は決してこんな何処にでも居そうな年ではありません」
………どうやらかなり尊敬しているのか、今すぐにでもその大英雄さんの事について語り出しそうな気さえする。
(いや、その大英雄さんはあんただろ)
違います。
(ご主人様?別に良い行いをしたんですから、もっと堂々としていても良いと思うのですが………)
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出來ません。
(ここは我が主人の正を示すべきかと)
しません。
「…………あのー、どうします?」
守姫達と話ししていたら、リリが背びをして耳打ちをしたがっていたので、ししゃがんでリリに合わせてやると、こっそりとリリが耳打ちをしてきた。
「………帰ーー」
「帰らないで下さいね!絶対ですよ!!」
まだ二文字しか言っていないのに、し離れたところでも大聲で釘を刺してきたシャルティ。
………そういえばあいつは未來が見えるとかそんな噂があったな。
「…………はあ、ならさっさと終わらすか」
俺はグレースとエンフィートによって出來た隙間の端に向かおうとしたが、足を踏み出した途端に、
「「捕らえろ!!!」」
さっきまでブツブツと何かを言い合っていたのに、すぐさま俺達を捕らえるように周りの騎士達に指示をしてきた。
やっぱり、代表になるだけあって周りは見えているようだ。
「リリ、ルル」
「はい!」「……分かってる」
リリは空中を蹴り、それによって発生した風圧で、ルルは風屬魔法である"トルネード"で半分ずつ騎士達を吹き飛ばした。
「………加減はしたよな?」
「……ある程度は」「…多分」
若干、力の加減に心配のある弟子達に不安を覚えるが、後回しにしてグレースの隣を通ろうとしたが、肩を摑まれる。
「……何か?」
「…………テメェら、何者だ?」
かなり真剣で、殺意すらじる眼差しで俺を見てくるグレース。その隣にいるエンフィートも似たような眼差しだ。
「……言葉よりも武力で來たあんたらに話す事は無い」
俺は肩を摑んでいるグレースの手を摑み、徐々に力をれていく。
「…………グッ………!!」
苦痛の表になった途端に手を離してやると、すぐさま俺の顔めがけて回し蹴りをして來たので、その足首を普通に摑んで投げ飛ばす。
「……っ!!霊達よ!!」
それを見たエンフィートは自分の周囲に10もの霊を出すが、そんな數では他のエルフ族より強くいれても、ティフィラと比べたら足りない。
「『魔導』"樹海拘束"」
エンフィートの足元から生えて來た木々が、エンフィートと霊達、それに俺の後頭部めがけて拳を振るっていたグレースも拘束する。
「な!?これはあの方の!!??」
「魔力が吸われる!!間違いない………!」
何かをづいた2人を無視してリリ達を引き連れてシャルティの下へいく。
シャルティの所へ行くと、隣で一部始終を見ていたガレットは俺達を見てし青ざめている。
「………あんたは來ないのか?」
「……このくらいになると、無茶は出來ないものでね」
ちゃっかり持っていた大きな金槌を地面に降ろしながら、両手を上げて降伏の意を見せた。
…………いや、俺は侵略者では無いんだが……。
「………では始めましょうか」
俺達はシャルティに連れられ、円形の機、円卓がある部屋に連れられ、座るように促され、そのまま座った途端にいきなり何かの會議が始まった。
「……2人には後で伝えておくかの…」
ガレットは完全に戦意を無くし、空いた2つの椅子を見ながら何かを諦めたように呟いた。
「……ねぇ、凄いねココ。すごく會議を行う場所ってじがするよね?」
「………うん、一度こういう場所に座ってみたかった」
俺の隣では小聲ではあるが、明らかにはしゃいでいる2人の子供がいる。
「……はぁ、で、要件は?」
「はい、リリさんに聞いているかと思いますが、私達連合國が行う魔神討伐の手伝いをお願いしたいのです」
チラッとリリを見ると「忘れてました!テヘペロ♪」とでも言ってそうなじで口パクとテヘペロをした。……まあ、可いから良いけど。
(ご主人様?)(ユウキさん?)
「あー、その事か」
守姫と技姫は無視して、シャルティの方へをし向ける。
シャルティの顔は目を瞑っていても分かるほど真剣で、機に置いている手がし震えている事からよっぽど重要なんだろう。
「………はっきり言わせてもらう」
「はい」
「あんたらが居ると邪魔だ」
俺の言葉にガレットは僅かながら眉をひそめ、シャルティは殘念そうだが、俺がそう言うのを分かっていたような顔をしている。
「私達では力不足と……?」
「ああ、力も足りたいし、あんたらがいたところでメリットらしきメリットも無い。なら、居ない方がどっちも良いだろ?魔神なら俺達で倒しておく」
俺の言葉を聞いて、ガレットは悔しそうに手を握り締め、シャルティは顔を伏せてしまった。
「………良いんですか?また師匠がやってしまって……」
リリが不安そうに小聲で聞いてくる。
確かに、また俺がやってしまったら連合國は今よりも墮落してしまうのかもしれない。だが、今回は頭のおかしい神が居る。あれらは連合國のレベルじゃ傷すら負わせられない。
「………ならっ!」
急にシャルティは勢い良く立ち上がった。後から椅子が倒れる音が聞こえたが、それを無視してシャルティは俺の所へ歩いてくる。
そして、俺の隣へリリ達が居ない方に立ち、深呼吸をした後、瞼を開いて白く輝く目を真っ直ぐ俺に向けて言い放った。
「……私はあなたのファンとしてついて行きます」
「………は?」
思いもしなかった発言に、し間抜けな聲が出てしまう。
(………面白ぇ事にーー)
からかおうとしていた攻武の聲が急に聞こえなくなり、代わりに何かを毆っている音が聞こえる事が守姫と技姫の怒りを表している。
後でご機嫌取りをしないといけない事にし憂鬱になりながら、シャルティの方へも真っ直ぐにして見る。
……シャルティの目はとてもリルの目に似ている。だが、それはそれとして、今は説得しないとな。
「……ファンとしてついて來るのか?」
「はい」
「危険な戦場に?」
「はい」
「俺があんたを守る事もないのに?」
「はい」
あ、ダメだ。こういう強なタイプを説得するのは俺は無理だ。
「ちょっと!何行ってるんですか!!」
有難い事にリリが助け舟を出してくれた。これで大丈夫だーー
「「その話!聞かせてもらったー!!!」」
部屋の扉が勢い良く開かれ、って來たのは丸焦げになっている拘束していた筈のグレースとエンフィートだった………。
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