《ただの世界最強の村人と雙子の弟子》第116話 ユウキの本気
===ユウキ視點========================
「……お前があいつらや俺を苦しめた元兇かっ!」
俺は奴の前まで全力で向かい、前まで來たら、すぐさま攻武を右手に顕現させて中段に振るう。
すると、あっさりと両斷でき、俺の足下に奴の上半が転がり、下半の斷面から派手にを吹き出した。
「……呆気な」
俺は顔に付いたを拭いつつ、奧に歩き始めようと足を前に出そうとした時、視界が歪んだ。
「…っ!なんだ……これ…?」
(ご主人様!上から來ます!!)
守姫に言われた通りに手を上に上げて防ごうとするが、腕に力が上手くらず、ぷらぷらと手を上げる事しか出來ない。
(チィ!しょうがねえなぁっ!!)
(ドゴォーン!)
俺の手から攻武を握っているが消えたとじた瞬間、突然の浮遊と背後から地面を砕く音が聞こえた。
「"ハイヒール"!」
守姫の聲が聞こえた後、視界がクリアになっていき、中の覚が正常に戻っていく。
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クリアになった視界に映ったのは、し離れた所に右手に赤いガントレットのようなものを著けてこっちを見ている両斷した筈の『研神』と、俺を守るように『研神』と向かいあって立っている攻武、そして、俺の前に座り込んで心配そうに見ている守姫が居た。
「……大丈夫ですか?ご主人様?」
「……………あ、ああ。悪い、し油斷してた」
俺は守姫の手を借りて立ち上がり、攻武の橫に立つ。
「全く、王たる者がそんなじで大丈夫なのか?」
「……王と言っても、たった3人が住む國の王だけどな」
俺は"ブレイド"で刀を作り出し、さらに技姫を呼び出す。
「……私も必要でしたか?」
「ああ、當たり前だろ。……よしっ、さっさと終わらせるぞ」
俺と攻武、技姫、守姫は各々の剣を持ち、並んで『研神』の前に立つ。
それを見た『研神』は嬉しそうに顔を不気味に歪ませると、左手の親指と中指で指を鳴らす。
すると、何処からとも無く、散々斬り伏せたあの正不明な奴らと、『研神』と瓜二つの連中がぞろぞろと出てくる。
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『研神』の分のようなものが延べ50人、正不明な奴らが延べ100現れ、ゆっくりと俺達を囲む。
「アハハハッ!こいつらは君達が最初に戦った時のデータと、ここに來た時のデータを元に新たに作り出した不出來で強し者ミューミスだ!あの時と一緒と思うなよっ!!」
ミューミスと言うらしい正不明な化けは無言で迫ってくる。
その後ろで、無數の青いを鞭の様にしならせ、一気に俺達の方へ飛ばして來た『研神』の分。
「…守姫、攻武、技姫」
「はいっ!」「おうっ!」「了解です」
まず、守姫が最初に來た青いを"リフレクト"を"エンチャント"で付與した守護符で全て跳ね返す。
そして、迫って來ていたミューミスとやらは、攻武の"黒炎衝"を技姫が自を刀だけで人2人分くらいある巨大な大剣に変化させた剣に纏い、2人で一気に振り回す事で殘らず両斷し、燃やし盡くす。
「なっ!?馬鹿なっ!!こんなあっさりとーー」
「注意不足だ!このクソ野郎!!守姫!」
「はいっ!"結界符"!!」
攻武と技姫が大剣を振り回す時に、俺が守姫を抱えて、遠くで見ていた本らしき『研神』の方へ思いっきり飛び、守姫に頼んで"結界符"を『研神』の周囲に展開させ、薄い赤の結界が『研神』を閉じ込める。
「これで死ねっ!"黒炎衝"!」
「舐めるなよっ!!人間風がぁぁっ!!」
(ドゴォーン!)
俺の"黒炎衝"が唯一開いていた『研神』の頭上から『研神』へ真っ直ぐ飛んで行き、それを『研神』が右手に著けていたガントレットを投げたと同時に、ガントレットが大きく発する。
「チィッ!守姫、結界を閉めろ!」
「はいっ!」
砂煙と黒煙が立ち込めて來た結界の上部分を完全に閉めさせ、し離れた所で様子を伺う。
「おいっ!どうなった!?」「我が主人っ!」
攻武と技姫がやって來たので、守姫に説明を任せて、結界を見つめる。
結界はしヒビがいってる所もあるが、しっかりと閉まっていて、その証拠に中に充満している砂煙と黒煙が出ていない。
俺の"黒炎衝"が直撃していないので、あれくらいで『研神』が死ぬとは思えない。絶対、不意を突くじで攻撃を仕掛けて來る。
あの結界が破れた瞬間、一気に攻めてくるはずーー
「……っ!攻武、守姫、技姫!戻れっ!!」
結界から一瞬、赤いが見えたのと同時に凄まじいスピードで鞭のようなが無數に襲いかかって來たので、守姫達をなおした後、足に"ライトニング"、全に"強化"を素早くかけて躱していく。
ある程度躱したら、どうやら一旦打ち止めのようで、の筋が未だ砂煙と黒煙が立ち込む結界へ帰っていく。
だが、結界に確実にが開いたのは、さっきのの筋と砂煙と黒煙がれている事から明らかだ。
「……よし、長く戦っていても意味はねぇ。使うぞ」
(……!はいっ!)(よっしゃ!)(了解しました)
俺は右手に攻武と守姫を顕現させ、柄を重ねて無理矢理持つ。左手には技姫を顕現させる。
「……ふぅ、『真の魂の融解放ソウルフルバースト』!!」
激しい風と雷が俺を包み込み、一瞬意識が飛んだ………。
………あ~あ、『強神』とやらと戦う時に使おうと思ってたんだけどなー。
別にいつでも良いじゃないですか。一度使ったら、時間制限とかはありませんし。
俺はあんまり好きじゃねぇけどなー。
私も同です。これを使っている間は意思疎通が出來ませんから。
そんな事、関係ねぇだろ。お前らの考えている事は手に取るように分かるし、注意とかされる必要が無いからな。
「……またとんだか」
俺はこれ以上ないの軽さ、調子の良さをじながら、を見渡す。
と背中、肘、膝に著けられた真っ黒な鎧。鎧には青くる筋がまるで管のように張り巡らせている。
鎧の下の服はさっきまで著ていた軽くてきやすいだけの安っぽいものから黒くて、いが、布となんら変わらない服へと変わり、背中の鎧の上から同じ素材のマントが足首辺りまである。
右手には、まるで純白の大剣と漆黒の大剣が峰同士を合わせて繋がったような大剣がある。
左手には、特に裝飾も無い、黒い柄に黒い円形の鍔、銀に輝く刀がある日本刀。左側の腰にはいつの間にか真っ黒な鞘がたった一つのズボンのベルトを通す時のに吊り下がっていた。
「……そうか、お前は早く戦いたいのか」
右手の大剣がそう言っているかのように、魔力が溢れ出る。
「………悪いが、戦いにすらならないと思うな」
俺は結界の方へ視線を向ける。そこには呆然と俺を見つめる『研神』が結界からし離れた所で立ち盡くしていた。
「何だ……その魔力は?……お前は今どんな姿をしている?……目の前からの空間が歪んで見えなーー」
「……そうだろうな」
(……ゴトッ)
俺は『研神』の首を落とし、一気に部屋を駆け抜け、階段を上る。
次の階に恐らく『強神』が居る。俺は勢いよく駆け上がり、次の階、最上階へと辿り著いた………。
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