《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》5-2.5ユウトは知らぬ間に崇められかける

sideカンナ

「結局、2ヶ月と経たないうちにこの街に戻ってきだな。」

「まったく、予想外よ。ユウトさんの隣に居られる程の力はまだ無いのに。」

「ごめんなさい、私がお二人を面倒事になると知りながら教えたばかりに。」

「いいのよ。ミルちゃん。」

この事を知らせれば、ユウトさんからの好度が上がることは間違いありません。そして、最終的にはあの自稱馴染を排除して、ユウトさんとの幸せな異世界生活を送るのです。

「居場所は奧にあるだだっ広い屋敷なんですよね。早く行きませんか?」

「こんなに広いお屋敷を持っているなんて、2人のご友人はすごい人なんですね。」

「それは、もちろん。ユウトさんですもの。」

「ユウトは、規格外だからね。」

「ご友人に対して規格外って言うのはどうなんですか?」

「そうよ、ユウトさんに対して失禮じゃない。」

「この世界に來て、1年と経たないうちにこんな豪邸を手にれられる時點で、普通とは絶対にかけ離れてるんだよなぁ。」

「さて、じゃあ久しぶりにユウトさんと會いましょうか。」

「無視かよ…すいませーん。ユウトの友人なんですけど。」

「なんで弱気なのよ。もっと聲を出さないと気づいてもらえないわよ。」

「なんで、俺は言わされて、文句を言われるんだ。自分でやれよ。」

「嫌だわ。」

ユウトさんに大聲を出す人だと思われたくはないし、ユウトさんは騒がしいのが嫌いだったはず。大聲を出したら好度を回復させるところから始めないといけなくなるし、私は絶対に他に適役がいる時にはやらないわ。

「えっと、私もああやって呼んだほうがいいんでしょうか?」

「おっ、一緒に呼んでくれるのか。」

「えっと、お待たせしました。ご主人は、留守にしています。何かご用だったでしょうか?」

メイド服ってこんなに可いものなのね。著る人によって多は変わるのでしょうけど。

「ユウトって、この家の主人なのか?」

「はい、そうです。ご主人は々あって、今はカルドクルシュ王國に行っております。」

「ユウトは出かけてるのか。伝えたい事とかあったんだけどな。そうだ、ユウトについて教えてくれよ。」

「ご主人についてですか?いいですよ。私の知る限りのことなんて限られてますし。」

「教えてくれるだけでも助かる。ありがと。」

「姫様も居ますし、立ち話は良くないかと思うので、なかでお茶でも飲みながら話しましょう。」

「ミルちゃんの知名度高いわね。」

*****

「なるほどね。あなたたちメイドはもともと奴隷として売られてたのをユウトさんに助けられて今はここで働いているのね。」

さすがですね、ユウトさんは。そこにいる、自稱馴染にはとてもじゃないけど勿無いです。

「しかし、よくそれでユウトのことを好きにならなかったな。」

「やめてくださいよ。ご主人の隣にいるのは無理ですから。もっとこう、なんていうんでしょうね。神様とかそういう部類になるんですよ、ご主人は。」

「神とかか。昔神とか言われてたしあながち間違ってもないかもな。もういっそ、神じゃなくて、ユウトを信じれば救われる宗教ってのがあってもおかしくないかもな。」

「神様に召喚されたと思っていた私達が、神様に召喚された訳でもなかったし、元の世界には神様の力でも帰れないことも分かっているし、ユウトさんをかに崇めるのもいいかもね。」

「本気でそうしようとするな。メイド達もそれにのろうとしないの。伝える事をまだしっかり伝えられてないし。」

「ようやくその話をするのね。」

「それをしに來たんだしな。とりあえず伝えておいてしいことはいくつかあるけど、大事なのは元の世界にはどうやっても帰れない事。それから國王がユウトとマイカさん、そして僕たちを狙っている事。他の勇者は洗脳されて兵として利用される可能があるって事だ。」

「私のお父様が、迷をかけてごめんなさい。」

「多分ご主人は、『気にするな』とか言うと思いますけど伝えておきますね。」

「それと、一晩だけでいいから私達をここに泊めてもらえないでしょうか?宿はどこも埋まってて。」

「私だけで決めていいのでしょうか?」

「ねぇ、ニカさん。ケータイだっけあの魔道使ってご主人に連絡すれば。」

「それもそうね。でも、出てくれるかしら。」

あれはユウトさんの攜帯電話。羨ましいわ、あの攜帯電話私が貰って家寶にしたいわ。

「もしもし、ご主人ですか?わたしです。ニカです。実は、ご主人の知り合いというカンナさんとカズヤさんが來てるんですけど、泊めても大丈夫でしょうか?」

『カズヤがそっちにいるのか。久々に話したいもんだな。とりあえず、泊めても大丈夫だぞ。他になんかあるか?』

「カズヤさんに、元の世界に帰れない事と、王様が勇者を兵にする事と、國からマイカさんとカズヤさん、カンナさん、それにご主人が狙われていると言う話を伝えるように言われました。」

『分かった。マイカ達に気をつけるように言っておいてね。俺も今帰ってる途中だから。』

「そうですか。伝えておきますね。失禮します。」

「どうだったかしら?」

「大丈夫らしいです。ごゆっくりしてください。」

思わぬ形でユウトさんの家に泊まれる事になったわ。ユウトさんがいないのは殘念ですけど楽しみますか。

カンナ side out

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