《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》5-3急いでいる時こそ面倒事がやってくる

「さっきの電話なんだったの?」

「あれは電話って言う名前の魔道なんですね。」

「電話は魔道だけど、魔道じゃない、中途半端な存在のものだろ。元々ユウトが向こうの世界から持って來たものを無理矢理魔力流して使えるようにしただけだし。」

魔道に無理矢理したってじだし、その表現はあながち間違ってないのかもな。

「要件は4つだけだったよ。友人が來たってのと、元の世界に帰れないって事と、勇者は兵ってのと、狙われてるっての。」

「最初の1つやけに平和的だな、おい。」

「その俺の友人が他の3つについて教えてくれたらしい。もっとも問題なのは勇者は兵ってのと、狙われてるってのだけだな。」

俺が狙われる分には問題がないけど、あの屋敷にいる俺の知り合いとか、平然と巻き込むだろうし、マイカを狙ってるってのはちょっとな。

「師匠は元の世界に帰りたくはないんですか?」

「まぁ、帰りたくないのかと聞かれたら、分からないってのが俺の答えだな。マイカや、お前らがいるなら、この世界も悪くはないって思えるし、お前ら連れて元の世界で暮らすのも悪くはないと思う。まぁ、なんだ。結局は周りの人間次第ってことだよ。」

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「なんとなく分からなくはないですけど、そう言うことも言うんですね。」

「まぁ、人間だからね。」

「なんか馬車の進行方向違ってるんじょないかな?どう思う、ユウトくん?」

「どうやら、魔の群れが進行方向にいたみたいなんだ。遠回りするとかなり時間がかかるから、馬車から下りて大群を殲滅することにするが、どうする?」

「運不足の解消がてら俺は參加させてもらうぞ。」

「僕も、ユウコさん心配だし早く帰りたいから手伝うよ。」

「師匠がやるなら、やります。」

「周りは雑魚だけだし災厄竜シリーズでなんとかなると思うから、頼むぞ。というわけで、最短ルートを通ってください。」

「しかし、ですね。」

「追加報酬、銀貨各一枚これでお願いしますよ。」

『うっ、分かりました。』

とりあえず買収は功だな。って早いよ、半分くらい倒してるじゃん。俺も參戦するかな。

「ファイヤーボール、ファイヤーボール、ファイヤーボール」

「ちょっ、それ連発するなよ。危ないから。」

「倒し終わったし、散らかってるの拾うだけで終わりだしいいじゃん。」

「楽に済むからいいとは思うがな。」

「早く進みたいし、これが最善策だろ。」

*****

「次は山賊にでも遭遇しそうだな。」

「おぉ、ラピス正解。そろそろ山賊がなわばりにしてる所だから多分出るだろうな。」

「行きとは違う通りだから、やっぱり出てくるんだね。」

「次こそは、たくさん倒します。」

そんなにやる気があっても、今回は適當に山賊のいる巣窟に行って山賊叩いて、金目のものだけ回収するつもりなんだけどな。巣窟さえ潰せれば問題なく進めるだろうしな。

「で?どうするんだ?予告なくファイヤーボールを連発されたら、次も生き殘れる、自信はないぞ。」

「巣窟がわりと近くにあるからそこを制圧したら終わりな。」

「ファイヤーボールは、使わないで下さいよ。」

「さすがにユウトでも、ファイヤーボールで制圧なんてしないだろ。」

ファイヤーボールで焼き払って金目のものを回収するつもりなんだけど。

「黙り込んでどうしたんだ?もしかして図星かよ。」

「効率的にやるならそれしかないだろ。なんなら俺1人で行って片付けてくるし、巣窟にいない奴らでも倒しておいてくれ。」

「分かったよ。ユウトくんも気をつけてね。」

「おう。」

「あっという間に行ったな。」

「馬車よりも走ってる方がずっと速いね、ユウトくんは。」

「いざとなったら、1人で屋敷にでも戻りそうだな。」

「おっと、すぐ近くに見張りの山賊っぽいのがいるし、倒しにいくよ。」

「了解です。ってなんですかあの発は。」

「山賊が戻って行ったのを見るに、ユウトくんが山賊の拠點の窟を発させたんじゃない?」

「鉱山ガスとかに引火したらあの発になるかもな。」

「あっ、あの人影師匠じゃないですか?」

「さすがに早すぎるだろ。って、そうみたいだな。」

「もう驚きもしないよ。ユウトくんの規格外っぷりには。」

「おっ待たせー。終わったぞ。」

「お疲れ様、これでもう面倒事は無くなりそうか?」

「いや、まだ面倒事は殘ってるかもしれない。」

「これ以上何がいるんだよ。」

「もう一回、魔獣の群れだな。強さがさっきとは違うけどな。」

「強い魔獣が群れでくって何事だよ。」

「人為的なものじゃないかな?」

「もしくは、魔獣以上の強さを持つものの出現とか。」

「もしかして、魔族とかでしょうか?」

「魔王とかと関係があるのか?」

「この世界の大の人は知ってると思いますけど、魔王軍には人に近い容姿をした魔族、獣に近い容姿をした魔獣、魔族の方が優れていて、その中でも優秀なものが魔王軍幹部になるとか。」

なんでそんなことが分かるんだよ。いや、まぁ、過去の記録とか、そんなんなんだろうけど。

「魔族ってのが現れたから魔獣が逃げてきたってことか?それとも、魔族の指示で魔獣が攻めてきたとか?」

「今大事なのは、どうやって倒すかじゃないの?」

「それもそうだな。」

しかし、魔族か。もし、魔王軍の幹部ってのが四天王みたいなものなら、俺や、マイカが狙われる可能が高いのかも知れないな。やっぱり、早く戻った方が良さげか。

「とりあえず、各自で倒していくしかないか。」

「數を相手にしないで命大事にやっていこうよ。」

「魔法連発で、殲滅するから俺の前にはいるなよ。」

重力魔法グラヴィティで臓潰れる位の重力かけて倒すか。

「そろそろ行くか。ユウトが前方攻めるから、橫側と後方をなんとかしておくのが俺らの仕事だな。」

「そうだね。」

「師匠の魔法の範囲にらないように、後方メインで戦った方がいいかも知れませんね。」

「まぁ、その辺は任せた。重力魔法グラヴィティ発。」

「もう始めるのかよ。って口から臓吐きながら敵が倒れてるんだけど。」

「この絵面は、子供にはとても見せられないね。」

「世間に公開していいものじゃないだろ。」

もうし、まともな方法で倒した方がいいな。あまりにも不評だし。

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