《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》5-4急いでるので、後にしてもらえますかね

「敵も片付け終わったし、さっさと屋敷に戻るか。」

「むしろ、口から出てるやつらを焼卻処理とかしないとだろ。」

「その辺に人もいるみたいだし、手早くした方がいいかもね。」

やっぱり、駄目か?ちょっと気になることもあったし、調べがてら焼き払っておくか。

「燃やし盡くせ、ファイヤー。」

「変わった詠唱?ですね。」

「よく燃えてるな。どういうことだ?ファイヤーってもっとショボい魔法だろ?」

とりあえずは功みたいだな。

「魔法はイメージみたいな話をカルドクルシュ王國親衛騎士団に魔法教える時しただろ。イメージは言葉にした方が明確になると思ってな。こんなじで、散せよ、ファイヤーボール。」

「威力強すぎじゃないか?かなり遠くまで飛んだけど、風で砂埃がこの辺まで飛んできたぞ。」

「言ったろ、イメージに依存するって。散する様を思い浮かべながら、言葉に出來ればそれが強いんだよ。詠唱なんてのはイメージの仕方にしか過ぎないしな。」

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「なるほどな。言われてみれば、詠唱はその魔法と結びつけて覚えるし、詠唱してる時には魔法が思い浮かぶからな。」

「まさか、人間風がそこまで魔法について理解しているとは。そこまで理解してるなら、私の魔獣ちゃん達が簡単にやられたのも納得がいく。」

「なぁ、このおっさんはお前らの知り合いか?」

「違いますね。」

「僕の知り合いには角が生えてるおじさんはいないな。」

「俺の知り合いでもないな。っていうか、そもそも人なのかよ。」

えっ、じゃあこの顔がやけにいかつい、角の生えたやばそうなおっさんはなんなのさ?

「お前ら、聞いてればおっさんだの、おじさんだの、俺はまだ75歳だ。魔族の中じゃ全然若い、お兄さんだ。」

えぇっ、75歳でお兄さん?ってか魔族かよ。そういえば私の魔獣ちゃん達とか言ってたな。

「マジかよ、おっさん魔族だったのか。」

「だからお兄さんな。魔族ではあるぞ。」

「さっきのあの面倒だった魔獣の大群もお前の仕業か?」

「あぁ、そうだぞ。強かっただろ。」

「えぇ、まぁ。とりあえず俺らは急いでるので、これ以上面倒事を持ち込まないでください。それでは。」

「魔族ですよ。もっと驚こうよ。最近の若者ってこんなに冷たいの?」

「なんて反応すんのが正解なんだよ。どうせ襲ってこないし用もないだろ?なら俺らは、目的地に急いでよくね?」

「襲うに襲えないんじゃね?他種族の強力な魔力って自分の魔力量かなり低下させるらしいし。」

「正解だよ、青年。そこの人の形をしたおぞましい何かの魔力にあてられて、いやはや、まいったよ。」

どうも、人の形をした何かではなく、勇者として召喚された凡人のユウトです。いっとくが一応人間だからな。

「で?もう用ないんでしょ?何度も言うようだけどさ俺らは暇じゃないからな。」

「隨分と酷いねぇ。最近の人族の若者ってこんなやばそうなのしかいないのかよ。」

「俺は例外だと思うぞ。って言うかなんで俺らを襲ったんだよ。」

「幹部が倒れてな。枠が1つ空いたから、なんとかして幹部になって、出世コースを歩きたかったんだ。」

「酷い機だな。とはいえ、腕に自信でもあるのか?」

「魔王軍幹部のデュラハンって師匠が倒したんですよね?」

「そうだぞ。だから聞いたんだよ。」

「えっ、マジで。ただ魔力持て余してる人族だと思ったから魔獣ちゃん達で倒して、魔力吸収しようと思って近づいたら、あっさり魔獣ちゃん達が倒されて、私の存在もそのぬぼっとした青年くんにバレたから大人しく出てきたんだよ。」

「あぁ、なるほど。今急いでるしまた後ででいいか?」

「またそこに戻るのかよ。っていうか、君たちずっと馬車に乗ってるだけだし、楽でしょ?」

そういえば、使い魔の魔獣を俺らで全滅させたから走ってるんだっけ。

「なんでそこまでついてくるのさ?」

「そりゃ、他にも魔力の高そうな知り合いとかがいても可笑しくないからですよ。ってなに武の手れ始めてるんだ。」

「そりゃ、使ったら手れくらいするだろ。」

「もしかして、死神様とかじゃないですよね?人族の姿で降りてきたとかじゃないですよね?」

「さて、さて、どうだろうな?」

やっぱり、黒ローブに鎌、ついでに義手が揃うとこの世界でも死神とかのイメージになるのか。いや、義手は関係ないか。

「そのぬぼっとした青年くんと似たような魔力が流れてるし、人族のようですね。」

「そりゃ、そうだ。ところでなんでデュラハンは使い魔連れてなかったんだ?」

「そういえば、あなたはデュラハン倒したんでしたね。まぁ、なんというか、々あったのですよ。」

「そうか。じゃあ最後に1つ、なんで俺らを襲いにきたはずなのに呑気に話してるんだ?」

「それなら簡単な話ですよ。勝てないからです。神の恩恵ギフト持ちのぬぼっとした青年くんに、悪魔の契約によって呼ばれたあなた、それから災厄竜の武を平然と使いこなす殘りの2人、誰かを襲った時點で私の負けは確定ですから。」

「悪魔の契約?俺は勇者候補だったと思うんだが?」

「間違いなく、悪魔の契約ですよ。いやー、最近の人族の若者って、知りたくなる話題とか変わり過ぎですよ。」

「ユウトくんはすごい呑気に魔族と話すんだね。」

誰彼構わず潰してるみたいに言わないでね。別に俺に対して害が出なければ潰したりしないからな。

「実害ないし、報をくれるからな。」

「実害與えたら魔獣ちゃん達より、酷い殺され方をすると思いますし、そんな命を捨てるような愚行しませんって。」

お前より強いはずのデュラハンとか策なしに突っ込んできたのに、しっかりしてるんだな。

「しかし、悪魔の契約か。あの國は、あの國の國家については調べる必要があるな。」

「勇者の兵化となにかしら関係ありそうだな。」

「裏の悪魔を喰らえば、かなりいい立ち位置になれそうですね。」

悪魔なぁ、面倒ごとになりそうだ。

「他にも報集めてくれないか?ひょっとしたら國王と戦うことにもなりそうだし、裏にいる悪魔の報を手にれたら教えてやるから。」

「協力ですか?悪くはないですし、命は惜しいですから、協力しましょう。」

「そりゃ、良かった。」

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