《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》6-2ユウトの答え
メルクス王國建國記念パーティの會場準備が終わったのは、日が昇りきった晝ごろだった。それから夕方に始まるパーティに向け、それぞれ準備をする。
「ご主人ってメルクス王國の政治制度とか考えてましたけど、パーティは一般參加なんですね。なんでですか?」
會場準備が終わって一息つこうとしていたユウトに、パンを持ってきたニカが不思議そうに尋ねる。
「本來はラピスたちの方にいるべきなのは知ってる。でも、やっておくべきことがあってな。一般參加にしてもらうように頼んだんだ。」
「そうですか。踏み込んだことを聞いてしまって、すみません。」
「気になるのは分かるし、話すのを躊躇ってるわけじゃないからな。気にするなよ。」
ユウトはニカにもらったパンを食べきると、これまでのことをしみじみ思い出す。それから一息つくと、一式で一ヶ月は余裕のある食生活ができるほどのパーティ用の服裝にを包む。それから誰もいない裏のバルコニーに出る。
「こうして服裝を整えると、張するな。」
「一般參加が高い服著こんで言う臺詞じゃないだろ。」
「いたのかよ。」
獨り言に反応したラピスに驚きながらもポケットの中にある箱を確認する。
「ああ。お前ほどじゃないけど張してな。」
「俺もここまで張するとは思ってなかった。」
「そういうもんだろ。かかわった時間が長いと尚更な。」
二人はそろって溜め息をつき、息を吸うと気合をれる。
「お嬢様たちを迎えに行ったら、本番だ。」
「なるようにしかならないし悩むだけ無駄か。」
二人はけなく笑いながら陣の著替えている部屋に向かう。
著替え終わったマイカは、ユウトの前に出るとパーティドレスの裾を軽く持ち上げて似合ってる?と聞く。しかしユウトはマイカのきれいさに見とれていててそれに対してすぐには返事が出來なかった。
「やっぱり似合わないかな?」
「そんなことない、似合ってる。綺麗で、綺麗すぎて言葉が出てこなかっただけだ。」
ユウトは泣きそうな顔で尋ねるマイカに思ったことを言っていく。
そんなこんなで時間は過ぎ、多くの人を集めたパーティは始まった。最初はラピスの堅苦しい挨拶で息苦しい雰囲気だったが、時間が進むにつれ雰囲気はらかくなり、日も暮れてくると、雰囲気は最高になっていた。
「マイカ、し時間いいか?話がしたい。」
ユウトはマイカとバルコニーに出る。
「話って?」
「ああ。その前に、また俺のせいで迷をかけたな。ごめん。」
ユウトは謝れていなかった、ウルヴァニラ王國のことを謝る。
「私は、別にユウくんのせいだなんて思ってないし、ユウくんに付いて來たのが原因なら、ったのはユウくんだとしても、付いていくって決めたのは、私なの。私の意思なの。」
「そうか。」
「そうなのだ。今回も助けてもらったし、ユウくんには、謝してもしきれないよ。こんなに傷まみれで、竜化までしかけて。」
マイカはユウトの鱗の生えた右頬をで、飲み込もうとした言葉を吐き出す。
「もう、バカ、バカ…バカ。私だってね、不安なんだよ。心配なんだよ。しくらい、分かってよ。」
マイカの聲は弱々しい涙じりのものになり、最後は泣き崩れながらユウトの部を弱弱しい力で叩いた。ユウトはマイカが泣き止むまで、左手で優しくマイカの背中をそっとで続けた。
「落ち著いたか?」
マイカが泣き止んだことを確認してから、ユウトは優しく、マイカに問う。
「うん。ごめんね取りしちゃって。話し続けて。」
「分かった。」
そう言うと、ユウトはふぅと息を吐き覚悟を決めたように改めてマイカの方を向いた。
「今回の件でようやく気付いたんだ。自分勝手な話だが、マイカには俺の隣にいてほしい。俺はマイカの隣で々なことを経験したいし、見ててほしい、分かち合いたい。一緒に過ごしたい。」
ユウトの目頭は熱くなり、視界は歪んで、霞んで、足を震えさせながら、絞り出すように言葉を続けようとする。
「だから……」
言葉は分かってるのに、聲がでない。俺は、それでも変えないと。
「だから、マイカ。俺と結婚してください。」
マイカが返事をするまでの一瞬すら、ユウトにとっては時間が止まったよかのうに長くじられた。
「はい、喜んで。」
ユウトは小箱から指を取り出し、マイカの左手の薬指にそっとはめる。
「まあ、なんだ。これからもよろしくな、マイカ。」
「よろしくお願いしますね。あ、な、た。」
「気が早くないですかね。あと、そこ。のぞいてるの分かってるからな。」
「そんなことは気にしないでいいから、今は私だけを、ね?」
マイカは真っ赤になりながらユウトのを無理やり塞いだ。
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