《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》6-6旅行準備

「ただいま~」

「ただいま、ママ。今日もパパとたくさん遊んであげたの」

「お帰り、リーちゃん、ユウくん。リーちゃん、パパとしっかり遊んできてくれて偉いね~」

マイカはパタパタと音を立てながら、臺所から出てきて2人を出迎える。そしてリーティスをでまわす。

いや、俺が遊んであげてたんだよね。なに? もしかして俺遊ばれてたの? 娘に? てかマイカそんな事をお願いしてたの?

「そういえば、旅行いつ行く?」

「ユウくん、それって一どういうこと~? 私知らないんだけど」

「あれ? 説明してなかったか? 仕事もしあるけど國から金が出るし、いい宿にも泊まれるからってことで、ラピスから引きけたんだよ」

「そっか~。じゃあ初めての家族旅行なわけだね~」

「まあ、そうなるな。日帰りでも行こうと思えば、行けるソルバニア連合だけどな」

「いいじゃん、あそこは亜人族多いから、リーちゃんも友達とか出來そうじゃん」

それもそうだなと、ユウトは言い準備をするために部屋に戻る。

「ユウくん、行く気満々なのはいいけど、の子には出かける準備に時間がかかるの」

「かかるのー」

「じゃあ、明日は買いだな。リーティスご飯まで魔法やろっか」

「うん、まほー。まほー、楽しい」

「マイカ、出來たら呼んでくれ」

「うん、分かったよ。そんなに時間かかんないけどね」

ユウトは、リーティスを連れて庭へと連れていき、お手製の小さな的を用意する。

「これの真ん中を狙うんだ」

「うん、分かった。ファイヤーアロー」

リーティスが魔法を発させると、かなり小さく弱々しい火が的をめがけて飛んでいく。火は見事、的に當たったが、貫通することはなくそこで火が消えた。

「リーティス、真ん中に當たったな。すごいぞ」

「パパは的を跡形なくして、屋敷にあてかけたのに」

「いや、屋敷にあてかけたとき、ママに一晩怒られて、責められてで大変だったんだからな」

ユウトはその時のことを思い出して、顔をしかめながら、リーティスの頭をでる。

「パパはママが怖いの? 私がパパを守るよ」

「ママはしっかりしてるからね」

それからすぐに、マイカから聲がかかりユウトたちは練習を終わらせ、メイドたちも含め普段と変わらない食事を楽しんだ。

翌日、ユウトはマイカとリーティス、ニカとミーシャ、ミアを連れて町を回ることになった。ニカとミーシャは夕飯の時についてくることになり、ミアは途中で合流した。

「ユウくん、こっちとこっちどっちがいい?」

マイカの差し出してくる服はどれも似たような薄めののワンピース系統のものばかり。ユウトはそれでも何が似合うか必死に考え、ようやく薄い水のを選んだ。しかし大変なのはそれからだった。

「リーティスはこっちが似合うな。いや、でもこれも」

「ユウくん、こっちもいいと思わない? リーちゃんこれ著てみて」

親バカを拗らせたとも言うべき、マイカとユウトがリーティスの服を選んでいく。

「ちょっ、ご主人。落ち著いてください」

「これがうわさに聞いてた親バカか」

「ご主人が久々に燃えてるです」

「2人も見てないで止めてください」

暴走するユウトとマイカを止めようとするニカ。そのニカをのんびり眺めるミーシャとミア。著せ替え人形にされていたリーティスは疲れ切った様子でミアにおぶられていた。

ユウトとマイカが服を買い占めそうになったのを何とか止めて、何著か選ばせるといくつかの店を回る。

「なぁ、なんで雑貨屋なんてよるんだ? 旅行の準備だよね?」

「いいから、いいから」

ニカとミーシャ、マイカは店の奧にっていった。ユウトとリーティス、ミアは店の前のベンチに座る。

「ミアもしっかり働いてるみたいだな」

「ご主人のおかげです」

「リーティスの姉代わり見たく面倒も見てもらって、ほんと助かるよ」

「よかったです」

ユウトは久しぶりにミアのモフモフを堪能しながら、仕事の話などを聞いていく。聞いていると、仕事も順調にこなしていることが分かった。

子の買いと言うのは本當に長いなと思って転寢をしそうになったタイミングで3人は帰って來た。買ってきたのは石鹸と羊皮紙、ペンなどだった。

「とりあえず、同盟結ぶのに使えそうなのもいくつか買ってきたよ~」

「おお、助かる」

ユウトは完全に疲れ切って眠っているリーティスを抱っこして、屋敷まで戻った。ニカ、ミーシャ、ミアの3人はユウト達とは真逆、町の奧へと進んでいった。それも何かを企んでいる様子で。

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