《異世界召喚!?ゲーム気分で目指すはスローライフ~加減知らずと馴染の異世界生活~》7-6.5ある日の夕時

side ハクヤ

魔王ハクヤは、寢室のベランダで煙草をふかしていた。

「あれが2人の子供か」

煙草の煙を一気に肺にれ、弱々しくそうらす。その姿は皆の想像する魔王とは、程遠い姿だった。

「2人だったとはいえ、あなたの事を完封するなんてすごかったですね」

その聲を聞いたハクヤが後ろを振り返ると、そこにはハクヤの妻ジュノがカツカツとヒールを鳴らしてやって來ていた。

「ああ。と言ってもまだ2人とも、力のほんの一部しか自分のものにしてないからね。もっと2人は強くなる」

「そうかい。まあ、私を地に墮とした2人の子供だもんね。私としては後任のエミちゃんが心配だよ」

ジュノはハクヤに寄りかかりそう呟く。

「まあ、2人の息子のユウトくんの行理由はマイカちゃんだろうし、2人はすでに世渡りしてるから心配はないと思うよ。それに2人の目的はのんびり過ごす事だからね」

ハクヤは煙草を踏み潰すと夜空を見上げてそう答える。

「彼らはこれからどうなるんだろうね」

「さあね。君の後任ちゃんと同じように眺めることしかできないんじゃないかな。2人の神話にすらなりうるこれからを止めることもできないだろうし」

「それもそうだね」

ハクヤは一呼吸おいてから、言葉をつなぐ。

「ユウトくんには彼の日記を渡したよ」

「そっか、彼の日記か。なら今頃は地下にいるかもね」

「魔法研究所か……古代魔法あたりかな」

「あれはが必要とはいえ神殺しにすらなるものだし、私としてはあんまりいい思い出はないな」

「それもそうだよな」

ハクヤはし冷えた手に息を吹きかけながら、寢室に戻ろうとする。

「あっ、私も戻る。リーちゃんも寢たし一緒にお酒でもどう?」

「悪くないな。うん、久しぶりに飲むか」

ハクヤ side out

side マイカ

小屋に著いてから數時間ほど、掃除もようやく終わりが見えてきた頃マイカはユウトに聲を掛ける。

「ユウくん、何食べたい?」

ユウトは、し悩んでから何でもいいと答える。

「何でもいいかー」

マイカはし困ったような様子で無限倉庫ストレージボックスにっている食材を見る。

「シチューかな、私でも何とか出來そうなのは」

このシチューは、ユウトの母であるマレアナがこの世界で考えた料理の1つで、日記に作り方のメモが挾まっていたので、これならとマイカは作ることに決めた。

マイカは鍋を準備すると、食材を切って準備を始める。

ユウトの様子をちらちらと伺ってはいるものの、ユウトは掘り起こしたソファーの上でずっと日記を読んでいるだけでマイカを気にしている様子はない。

信頼されているのかもしれないが、しは気にかけてほしいなんて思いながらも、マイカは料理を進めていく。

それから數10分、ようやくマイカの作るシチューの完が見えてきた。と野菜がふんだんにちりばめられていて、クリーミー。そのまま食べるのもいいが、パンを浸して食べたくなるようなものだ。

「ユウくん、もうそろそろご飯できるよ~」

「おお、そっか。ってすごい味そうだな」

「私だってこれくらい作れるからね~」

マイカは慌てて、味の確認をしてからそう言った。そしてパンとシチューをさらに盛り付ける。

そして仲良く2人で夕飯を楽しんだ。

「ごちそうさま。味しかったよ。料理上手くなったな。さすがマイカ」

「そっか、よかった」

マイカはユウトに褒められてご機嫌なようで、鼻歌を歌いながら後片付けを始める。

マイカ side out

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