《英雄様の非日常《エクストラオーディナリー》 舊)異世界から帰ってきた英雄》if 陣野蒼月のデート

エイプリルフール企畫です。

本編投稿せずにこんなん作って申し訳ありません。

モチベ上がる道しいなぁ。

陣野蒼月は平凡な高校生である。

間違っても異世界に行くこともないし行く予定もない。

更に彼・・がデート先で死ぬなんて展開も起こり得ないのである。

「おせぇ」

時刻は午前10:35

予定より35分もとあるは遅れていた。

「ごめんね。蒼月君、張しちゃって出てこれなかったの」

「いや、おま……え……?」

柱に寄りかかっていた蒼月の後方からヒョコリと夏ひなが顔を出した。

「どうしたの? 言葉詰まっちゃって……まさか、私があまりに可いからって絶句しちゃった?」

蒼月は顔を背け下を向く。

「ごめんね」

「は?」

「ほとんど無理矢理付き合ってもらったのに遅れて……しかも変なこと口走っちゃった。でも………………き……ら」

蒼月には夏が後半何を言っているのか分からなかったが、そもそも嫌で顔を背けたわけではなく図星だったからであって、妹以外に子とあまり接してこなかった無垢な年にはこんな自分を卑下したを立ち直らせる手段は持ち合わせていなかった。

「すまん。そういうわけじゃないんだが……いや、そのあんま見るな。恥ずかしいだろ」

「……え? 噓! めっちゃ可い。蒼月君そんなんだっけ? いやこれはこれでいい! というかどんな蒼月君でもいいに決まってる!」

「ほら、行くぞ夏。服? だっけか? 買うんだろ」

「うん。行こ!」

* * *

「見て、これ可くない?」

夏はあちこちを指差し、小さな人形からパンケーキまであらゆるものを可いと形容しそうなほどフワフワ浮いていた。

そして蒼月は子の守備範囲広いなと勝手に服していた。

「お、見てみて! これよくない?」

「うん。いいんじゃねーの?」

で気にったものを見つけては蒼月に想を聞いていく夏。

「これは?」

「うん。いいんじゃねーの?」

「こっちは?」

「うん。いいんじゃねーの?」

そして、いつしか夏はむくれていた。

「蒼月君? ちゃんと私の話聞いてるの?」

「ああ、聞いてるぞ。なんだそんな顔して」

「いやぁ、じゃあ私が一番最初に選んだ服がどこがどう良かったのか言ってみなさいな」

蒼月に良いと言われて買った服を指差しながら夏は不気味な笑顔で尋ねた。

「ああ、良いと思ったぞ。白を基調として柄として桜を用いているのは悪くないし、夏のちょっと元気なところをおとなしくさせて相は良いと思うが……これじゃダメか?」

夏は手で顔を隠し耳まで真っ赤にしてスマホを掲げていた。

「なんだそれ」

「一生大事にする!」

「いや、だからなんだそれ」

「ほら! 蒼月君帰ろ! 世界は熱的に真っ赤だよ!」

「そうだな。もう夕暮れどきだもんな」

夏がし先に走り、そして振り返る。

「今日はありがと! 楽しかったよ!」

「どうしたんだお前。いつにも増してふわふわしすぎだろ」

「そうかな。でも、多分それは––––」

そして夏は今日一番の笑顔を蒼月に向けて言う。

「––––大好きな人と丸一日過ごせたからだと思うよ」

「俺も好きだぞ……夏」

不意打ちを喰らい、先程よりも真っ赤になる夏を蒼月が煽る。

「朝の仕返しだ」

耳元で呟かれますます真っ赤になる夏、もう額から湯気がでてきても不思議じゃないほど沸騰していた。

「ずるいよ……うぅ」

「ほら、帰るぞ」

「うん」

手を繋いで歩いていく二人の姿はとても幸せそうだった。

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